第262回:プロ雀士インタビュー 魚谷 侑未  インタビュアー:川上 レイ

[ Prologue ]

ある日、ゲスト先の雀荘へ向かう為に身支度をしていたところに1通のメッセージが届いた。
「女流モンド杯で魚谷さんが優勝されました。優勝を記念してインタビューを行いたいのですが、インタビュアーをお願いできないかと思いご連絡いたしました。映像を確認し気になるところを直接取材してみてください。」

突然の連絡にとても驚いた。
連盟のHPの記事はよく読んでいて、優勝インタビューは友人やゆかりのある人物が担当するものだと思っていた。(私はもちろん一方的に彼女を知っているし、アマチュアの頃に大会やイベントで会いに行ったこともあるが…)私のような新人プロが魚谷さんのようなトッププロに直接お話を伺える機会は中々ない。思いもよらぬチャンスが到来し、素直に嬉しく思った。

…が、しばらくして冷静になり、不安が襲ってきた。
私自身、麻雀の記事を書くのもインタビューも初めての経験だ。しかもその相手がMリーガーになるとは!理系出身で人見知りの自分に務まるのだろうか…と。
しかし怯んでいる場合では無い。冷静になる前の私が既に「喜んでお受けいたします」と返信していたのだ。

「せっかく頂けた機会だ、必ず良いものにしよう!」

 

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そう思った私はその日から彼女について調べまくり、著書を全て読み、映像を繰り返し見ているうちにどんどん好きになって…

“ファン”から、すっかり”大ファン”になってしまった。

そして迎えたインタビュー当日、私は極度の緊張で声を震わせながら言った。

川上「はじめまして。連盟37期の川上レイです。

本日はよろしくお願いいたします。」

魚谷「よろしくお願いします!」

笑顔が眩しい…目の前に憧れの存在が居る。

魚谷「インタビューは初めてですか?」

川上「はい…ご迷惑をおかけするかもしれませんが、よろしくお願いします。」

魚谷「全然大丈夫です!リラックスしていきましょう」

優しい言葉に救われながら、ファンの、ファンによる、ファンのためのインタビューが始まった。

 

[ 第20回女流モンド杯 ]

今回インタビューをするにあたって編集前の映像を見せてもらっていたのだが、対局の前後まで長めに映っていて気になった点があった。

川上「放映されない部分の様子を見たのは初めてだったのですが、対局開始直前まで和やかに談笑されていたのが印象的でした。」

魚谷「女流モンド杯は出演者のほとんどが知り合い同士だから、直前までみんなと仲良く喋っていることが多くて。そんなに張りつめた空気では無いね(笑)」

もちろん対局開始の合図とともに全員の表情は引き締まる。

 

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第20回の決勝カードはこちら。
(勝ちすぎてかなり窮屈になっている魚谷の戦歴欄にも注目だ。)

川上「今回は決勝を戦うメンバー全員が『女流モンド杯』の優勝経験者となりましたが、どのような印象でしたか?」

魚谷「全員との付き合いが長くて、どういう麻雀を打ってくるかも知っている相手なので、やりやすいなという印象でした。」

決勝戦のシステムは、予選からの得点持ち越しは無しで半荘2回を打ち、その2戦の合計で優勝者を決めるというものである。

川上「”決勝戦”はリーグ戦とはもちろん、トーナメントとも違う打ち方になると思いますが、女流モンド杯は特に2半荘のみということで、意識していることはありますか?」

魚谷「実は私、2戦で行われる決勝が1番得意というか…勝ってる回数が多くて。すぐ条件戦になるからやることがわかりやすいんだよね。このシステムの決勝戦で必ず意識していることがあって、まず絶対にやっちゃいけないのが1戦目でラスを引くこと。もちろん狙える時はトップを取りにいくけど、厳しそうな時はラスだけは引かないということを強く意識してます。」

女流モンド杯のルールは25,000点持ち30,000点返しで、終了時の順位点はウマ・オカ含めて 1着+40P、2着+10P、3着▲10P、4着▲20Pとなる。

川上「トップが大きいルールですが、絶対にトップを取ろう、ではなくラス回避重視だったんですね。」

魚谷「私は結構後方一気型なので…(笑)」

この記事の読者の中にも、魚谷に対して”逆転優勝”のイメージを持っている人は少なくないだろう。

魚谷「3着までは許容範囲なんだけど…ラスから入ってしまうと、2戦目でどうしても着順の並びを作らないといけなくなって、優勝は相当難しくなったなって思っちゃうな。2戦目は”ただトップを取れば優勝”っていうシンプルな条件で迎えたい。」

そんな”ラス回避重視”作戦の1戦目

 

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魚谷は東場の親番を三色のみのアガリで繋ぎ、次局

 

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ピンフイーペーコードラドラの手を即リーチ。一発ツモで6,200オールを決め、逃げ切りトップとなった。

川上「鳴きの捌き手からメンゼン高打点も決めた素晴らしいトップでした。」

魚谷「いつも2戦目で追い抜いて勝つことが多かったから、トップから入るのは珍しいパターンです(笑)」

1回戦終了時の成績
魚谷 +51.5P
池沢 +2.1P
宮内 ▲21.1P
二階堂 ▲32.5P

 

〜2回戦東1局〜

魚谷は東をポンしてあっという間に2,000点の六索九索テンパイ。
しかしすぐに宮内からリーチがかかる。

 

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川上「このリーチに対してノータイムで押し切っていて…全部押す勢いに見えたのですが。」

魚谷「完全に全部では無いけど、ここはかなり押していくつもりでした。六索九索ならリーチに対して勝負ができる待ちだなと思って。」

川上「1回戦のリードがありますし2回戦は無理せず打っていくのかなと思っていたので、ここでの強気な押しが凄くカッコよかったです。」

魚谷「決勝戦いっぱい戦ってきて思うんだけど、リードを守ってるだけで優勝する人ってほとんど居ないんだよね。余程ポイント差があればいいけど、2半荘勝負だと守りきって優勝できることはほぼないと思ってる。オリてるだけで簡単に優勝させてくれるようなメンツではないし、1回戦ラスだった亜樹さん以外はトップを取れば優勝を争える状態になってしまうから、2連勝狙うぐらいのつもりで打とうと思っていて。」

“リードを守るだけでは優勝できない”
今まで数々の決勝の舞台で魚谷自身が逆転優勝を成し遂げてきたからこそ、より一層感じているのかもしれない。

魚谷「もちろん戦わないで勝てるならそれが1番いいんだけど…決勝戦は勝負どころが大事になってくるから、自分で決められる局に関してはある程度押さなきゃいけないと思ってる。」

四筒切りリーチに対し、三筒五筒四万、と押していき、ソーズの両面対決は終盤近くまでもつれた。
そして12巡目に親の池沢が白ドラドラのテンパイ打牌で二索をプッシュ。

 

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魚谷「待ちのソーズがすごく高いし通ったスジが増えすぎちゃって、親も押してきてたから、次の無スジでさすがに終わりかなーと思ってた。」

 

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そんな矢先、魚谷が九索をツモアガり。

川上「もうやめようかなと思っていたところだったんですね。」

魚谷「本当にギリギリのアガりだったね。」

宮内の満貫以上確定リーチを跳ねのけ、現状2着目のライバルである池沢の親を落とす、大きな500・1,000となった。

 

〜Lunch Time〜

牌譜を見ながら話していたところ、注文した食事が運ばれてきたので一旦休憩することに。

「「いただきます!」」

美味しそうなオムライスだ。しかしまだ、あまりその味がわからない程には緊張していた(ので、写真はもちろん撮り忘れた)。どうしよう、何話そう…聞きたいことはいっぱいメモしてきたんだけど…

魚谷「川上さん今いくつ?」

川上「あ、えっと………23です!」

話しかけてもらえた嬉しさのあまり一瞬自分の年齢を忘れかけたが、何とか思い出し答えることができた。

魚谷「若っ、プロ何年目?」

川上「ちょうど丸2年経って3年目になります!

Mリーグが始まった年に覚えたので、麻雀歴は5年くらいです…」

魚谷「プロになるなら早くなった方がいいから、凄く良かったと思うよ!」

川上「はい!プロ活動はとても楽しくて充実しています。大好きなことを仕事にできて、応援していただけるなんて夢みたいです。でも正直プロになってから、私なんかがプロじゃダメだって思いながらずっとやってて…応援していただいている分期待には応えたいし、早く強くならなきゃっていう焦りの気持ちと、まだまだ未熟なまま戦う周りへの申し訳なさとで…」

魚谷「私もそうだったなあ…麻雀歴半年とかで連盟に入ったから、初めはずっとやっぱり周りすごいなあ、でも自分ダメだなあって思いながらやってたし」

川上「実は『泣き虫マーメイド』を読んでいて、共感する部分が多くて、性格とかすごく似てるかもなって…全然レベルが違いすぎておこがましいんですが」

魚谷「いやいや、話しててそうだなって思うよ(笑)」

川上「私もリーグ戦後の飲み会とかあまり行けないタイプで…(笑)元々すごい負けず嫌いなんですけど、終わったら反省したいし、帰ってからもすぐネット麻雀打ちたくなるし、負けたら1人で泣きたいんですよね(笑)周りに比べて自分はまだまだで…」

魚谷「大丈夫、一生懸命やってれば周りはすぐに追い越せるよ。麻雀で大事なのは歴じゃなくて、勉強の仕方とか、何をとり入れるかだから。たくさん打ってて年数重ねてても強くない人もいっぱいいるわけじゃん。麻雀を教わる人とか、麻雀を学ぶ方法っていうのは基礎として大事にした方がいいと思うな。」

川上「はい!ありがとうございます。頑張ります!」

魚谷「今って女流勉強会とかってやってる?」

川上「最近やっと再開したんですよね!プロになった目的のひとつが”勉強会への参加”だったので、楽しみに待ちわびていて…この間初めて参加できました!」

 

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講師は山田浩之プロ&滝沢和典プロと超贅沢な勉強会である。

魚谷「いいね!私も上京してきた時は女流勉強会にずっと行ってて、そこでタメになったことがいっぱいあったなあ。」

川上「そうだったんですね!トッププロにアドバイスを頂けたり、質問ができるという環境がすごく幸せです。」

魚谷「私で良かったら、なにか困ったこととかあったらなんでも聞いてください!麻雀のこととか」

川上「え!いいんですか!?」

魚谷「はい!なかなか質問とかされないけど、聞かれるの全然嫌いじゃないんで(笑)」

川上「ありがとうございます…!!!」

魚谷「麻雀以外の趣味とかある?」

川上「麻雀以外は…歌とダンスが好きです!」

魚谷「あ!Twitterで見たことあるかも!」

川上「なんと…嬉しいです…!ウマ娘も好きで、YouTubeで魚谷さんのナイスネイチャ、よく見てました」

魚谷「恥ずかしいよ〜!笑」

 

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↑先輩方がとにかく可愛い1分半。まだ見たことのない人はぜひチェックしてみてほしい。チャンネル登録・高評価・コメントもお忘れなく(これ言ってみたかった)!

その後も仕事や恋愛の話で盛り上がった。おそらくガチガチになっている私を見て、緊張をほぐそうと話しかけてくださったのだと思う。途中、『凡人からでもMリーガーになりたい!川上レイのお悩み相談のコーナー!』になっていたが…初対面にも関わらず親身に聞いてくださって、アドバイスもたくさん頂けた。優しすぎる。心が海のように広い。さすがマーメイド…

そして、食べ終わる頃にやっと気づけたことがある。
あれ、このオムライス美味しい。めっちゃ美味しい!

 

〜2回戦 東3局1本場〜

 

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4巡目にここから五筒切り。かなりホンイツを見た一打に思えたが

 

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二万ポン→打東とした。

川上「五筒は切ったけれど四索は残す…巡目や状況が大きく変わったようには見えなかったので、ここでの思考が気になりました」

魚谷「形的にはホンイツになりそうだし、ここで打点稼げばかなり他の3人に条件を突きつけられるなあと思ってたんだけど…ホンイツの場合は東北のくっつきになるから、速度的に厳しいなと思って。だったら四索にくっつけて1,000点のルートも残したい。もちろん一万北から引ければOKだし。

前順の五筒も残すのもアリだけど、中張牌を2枚も持つのはちょっと不安で、字牌が重なったときのホンイツルートも追いたいから、1,000点の為に残すとしても四索1枚でいいかなと。打点と速度とのバランスをとった選択かな。
1回戦の東一局なら間違いなく四索を打つんだけど…これはすごく難しくて、局を回したいっていうこの状況に限り東を打つ選択があるかな。」

 

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またもや”ギリギリ”のバランスで残した四索三索がくっつき、1,000点のアガリで局消化に成功した。

しかし、この局で素晴らしかったのは四索残しの選択だけではない。驚いたのは決断の速さだ。
この局について質問している時に「難しかった」と何度か言っていたが、映像を見た時には悩んでるようには思えないテンポで打牌していたのを覚えていた。

 

〜打牌選択の速さ〜

魚谷「私的には、”間”で何かを察されるのが嫌で。個人的には寿人さんみたいにずっと”間”が無く打ち続けられるのが1番いいと思ってる。全部の選択にあえて一定の”間”を作って察されないようにするっていう人もいるけど…それって、即決ができなくて”間”ができてしまった時に変に思わせないためだから、それはその人の修練不足かなあと思っちゃうんだよね。よく『プロ連盟の人はみんな打牌選択が速い』って言われたり、テンポがいい人が多いのは、やっぱり”速く選択できるのも技術だ”って思ってる人が多いからかなあと思う。」

打牌選択にかかる時間の短さを点数にした時、ノータイムでの選択が100点だ。
常に”間”を作るというのは、たまの50点を目立たせないために、100点を狙える時もあえて60点を取り続けるようなもの。
それではいつまでも半荘平均での100点満点を取ることはできない。

魚谷「ただ、麻雀はたった1巡で想定していないことが起きたり、状況が大きく変わったりするから実際には常にノータイムでできているわけではなくて…本当はもうちょっと”間”があった方がいいのかなってたまに思うけど(笑)」

もちろん、魚谷にだってたまの50点を取ることはある。その時は普段の100点のスピードとの差が目立ってしまうかもしれない。

魚谷「それでも『選択は常にノータイムでできるようになりたい!』という気持ちも込めて、あえて”間”を作ったりはせずに、自分が判断できた時は100点満点を目指して早く切るようにしてます。」

頷きが止まらない。首がもげそうだった。

魚谷「逆にノータイムでやろうとしすぎて、もっと考えたら正解出せたかもしれないのに…っていう後悔はしないようにすごく気をつけてる。100点を目指しすぎて焦って、本来の選択ができないのは本末転倒だから、ちゃんと考えるべき局面では焦らずに考えるようにしてます。」

首がもげた。

川上「切った後すぐに、(あー、こっちの方が良かったわ)って思うことがよくあります…」

修練不足の私が焦ると更にミスだらけだ。

川上「せっかちなのもあるのですが、元々他人を待たせるのが苦手で焦っちゃうタイプで…特に仕事で麻雀を打っている時は、悩ましい場面でもあまり考えきれずにパッと切っちゃうことが多くて。」

魚谷「うんうん。麻雀には制限時間がないからバランスが難しいよね。むしろ初心者のうちはそれをできるように早く切ることを練習した方がいいと思っていて。どうせ間違えるんだし。時間は卓にいる全員で共有しているものだからね。」

囲碁や将棋のように麻雀にも”持ち時間”があれば平等になるのに…と何度も考えたことがある。いつか導入される未来はくるのだろうか。

 

〜2回戦南場〜
魚谷はその後、トップ目の親番で七対子ドラドラの9,600をアガリ更に加点。

そして圧倒的なポイント差で迎えたオーラス、他家の条件がこちら。
魚谷 +111.1P
宮内 ▲14.3P ラス親のため連荘可能
池沢 ▲24.0P 三倍満以上直撃 (役満ツモでは届かない)
二階堂 ▲72.8P ダブル役満直撃
実質、親の大連荘以外は有って無いような条件を突きつけた。

 

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魚谷はタンヤオで仕掛けて自力決着に向かうが、形が不安定なこともあり途中で安全牌を抱えて進行した。

魚谷「宮内さんがもしテンパイしてたら、私を捲るためには点数が必要だしリーチしてくるはずなんだよね。リーチが来ないってことは、ノーテンかもなと。」

魚谷は方針を変え、万が一の放銃に備えつつ、親にテンパイを入れさせないよう慎重に打ち切った。

 

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親の宮内は1シャンテンまでは早かったのだが、惜しくもテンパイをいれることができず、オーラスは1局で終了。

2連勝で魚谷の優勝が決まった。
まさに完勝、パーフェクトゲームだった。

川上「改めまして、優勝おめでとうございます!!」

 

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魚谷「ありがとうございます!すごい、優勝カップだ!麻雀牌も(笑)」

川上「1回戦の6,000オールの七索と、2回戦の4,000オールの七筒でオーダーしました(笑)」

魚谷「ありがとう!十段戦で優勝した時も七筒でアガったんだよね。アヤ牌かも。」

 

[ プロとしての魅せ方 ]

川上「映像を見ていて、ずっと姿勢が良くて所作もきれいで、素敵だなと思いました。」

魚谷「私はすごく手先が器用なわけじゃないから、カッコイイ牌捌きとかはできなくて…シンプルにやってます。基本的に選択も所作も速めだから、見えやすいほうがいいかなと。」

川上「本当に無駄がなくてシンプルで、ずっと一定ですよね。」

魚谷「さっきの”間”の話と似てるんだけど、私はあんまり差をつけたりせずに打ってるかな。気持ちが入ってくると多少はね、所作に現れてもいい…というか、その方が見てる人に気持ちが伝わりやすいだろうなとは思うけど。」

川上「エンタメ的にも魅せる、という目的はあると思うのですが、競技性を崩すほど所作に現れるのはまずいかな、と思っちゃいます…」

魚谷「”魅せる”って言うのはエンタメ的にっていうのもあるけど、プロとして”お手本を見せる”っていう意味もあるからね。皆のお手本になれないことはあんまりやらない方がいいんじゃないかなと思ってる。プロでもこれはやりすぎだなっていう時もあるから、そこはバランスだね。」

この人の麻雀をもっとみたい!と思わせる魚谷の魅力はファンを楽しませるだけでなく、私たち麻雀プロのあるべき姿をも示してくれているのだ。

 

[ 今後の目標 ]

女流モンド杯は今回で4度目の優勝。この仕事の依頼が来た時の感想として冒頭に書き忘れたが、「魚谷さん、またですか!?」と思った。凄すぎる。もはや逆に驚かないまである。

川上「十分すぎるほど数々のタイトルを手にしてきた魚谷プロですが、今後の目標をお聞かせいただけますか。」

魚谷「その年その年で目標はいっぱいあるんだけど、今は鳳凰戦のリーグが結構落ちちゃったので…」

魚谷はA2リーグに4年間在籍していたが、そこから厳しい2連続降級。今はB2リーグで戦っている。

魚谷「自分のダメなところは良く理解していて、1番は日によって体調だったり集中力に差があること。自分の中で(今日すっごい麻雀見えてるな、無敵だな)っていう日と、(今日全然情報入ってこないな、集中できてないな)って日と、二分化しちゃってて。リーグ戦とかの長期戦だと、その悪い日が顕著に出ちゃうんだよね。体調のことだから無理に改善しようとするのもきっと良くないし…もっとお坊さんみたいな、すごい健康的な生活をすれば治るかもしれないけど(笑)それはなかなか難しいから、ダメな日もダメなりにきちんとまとめられるように、今やれることでちょっとずつ改善できたらいいなと思ってます。」

 

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魚谷「あと、どうしても、Mリーグですごい負けちゃったんで…」

誰もが認める実力者であることは間違いないが、22-23レギュラーシーズンでの魚谷の個人成績は最下位となってしまった。

魚谷「もちろん運もちょっとはなかったと思うけど、さすがにこれだけいっぱい負けるってことは、それ以外の部分で出来たことがもっとあるはずだと思っていて。元々麻雀は器用なタイプで、ルールに応じて最適だと思う打ち方をしてきたつもりなんだけど…自分の中では特に連盟公式ルールとモンドルール(一発ウラオカアリの赤ナシ)が得意で、Mリーグルールが1番しっくり来てないんだよね。戦う相手が強いっていうのもあるから、その中でも自分の着地点を見つけられるように頑張りたい。家に麻雀卓をプレゼントしていただいたので、このオフシーズンでたくさん稽古して来期は結果を出したいな。」

 

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チームメイトの東城プロから「ゆーみんのタイトル20個以上獲得(ざっくり)記念と引っ越し祝いに」と、新居に最新の全自動麻雀卓のプレゼント。素敵な関係すぎて眩しい。

魚谷「あと、『年にひとつはタイトルを獲る』を目標にしてるので…」

川上「年にひとつ…!大分余ってますけれども!」

魚谷「確かに(笑)今年は良いシードがたくさん貰えるので、最低ひとつ…できればいっぱい獲りたいです!1番欲しいのは十段位!連覇したいな。」

川上「麻雀以外でやってみたいことなどは何かありますか?」

魚谷「今お家に猫が2匹いるんですけど、どこかのタイミングで3匹目をお迎えできたらと思ってます!」

川上「猫好きのイメージ強いです!」

過去にMリーガーへの密着企画で、魚谷が休日に猫カフェに訪れている様子が放送されていた。

魚谷「猫が本当に大好きで…今は忙しくて無理だけど、いつか保護活動の協力とかもしたいなあって思ってるから、保護猫ちゃんで出会いがあればお迎えしたいです。」

 

[ Epilogue ]

川上「今日はお忙しい中本当にありがとうございました。」

魚谷「こちらこそありがとうございました!記事作成も大変だと思うから、何かあったらいつでも連絡ください」

川上「ありがとうございます!」
こうして、夢のような2時間はあっという間に終わってしまった。

実はインタビューの途中にこんな会話があった。

川上「ファンの皆様に伝えたいことがあればなんでも書きますので、ぜひ教えてください!」

魚谷「ありがとう!でもせっかくだから川上さんのことも書いてほしいけどね。私のことを知っててこの記事を見てくれた人にも、川上さんってこんな子なんだ、って知ってもらえたら良いと思うからさ。逆もそうだし。お互いにね!」

インタビューが終わったあとの帰路でも、「ぜひ記事には川上さんの話も混ぜてくれたら嬉しいんで!」と言ってくださっていた。自分の優勝インタビューなのに…なんて後輩思いなんだ。正直その優しさに少し泣きそうだった。お言葉に甘えて自分の話も入れさせてもらったので、(何だこの新人、隙自語がすぎるぞ!)と不快に思われた方、大変申し訳ございません。”川上レイ”っていう図々しい新人いたなあ。とだけでも覚えていただければ幸いです(笑)

クセや無駄のない摸打。心地よい打牌選択のテンポ。麻雀の内容はもちろん、所作、心構え、人柄。魚谷は全てがお手本になるプロの中のプロだ。
“いつかこんなプロになりたい。そしてタイトルを獲って…”
私の目標がより明確になった2時間でもあった。

鳳凰戦やMリーグなどの長期戦でもっと良い結果を残したい、タイトルもまだまだ欲しい。そう語っていた魚谷はこれからも、どこまでも貪欲に勝ち続けていくだろう。

 

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最後に…
魚谷プロ、貴重なお話を聞かせて頂き本当にありがとうございました。
また、このような機会を下さったことに心より感謝申し上げます。

私もいつか、必ず。

プロテストコラム 一瀬由梨

プロテストコラム 一瀬由梨

私がプロテストを受験したのは2017年だった。
当時、麻雀を本格的に覚えてから数ヶ月しか経っておらず、点数もやっと覚えたばかりだったが、いつの間にか自分の中でほとばしる「好き」という気持ちだけでエントリーシートに筆を走らせていた。

私が受験した頃は、すでにプロの麻雀対局を観る媒体はそれなりに整っており、モンドTVやRTD、麻雀最強戦など数多くの放送対局から、プロテスト受験に向けて所作や手組みを勉強をすることも多かった。
このような放送対局をかじり付くように観ていた私は、たまたま観ていたモンドTVに出演していた二階堂亜樹さんに憧れ、プロテストを受験した。

当時は、書類選考を経た後に実技·筆記·面接の審査があった。これら審査を終えると、さらに半年程(1ヶ月おき)の研修があり、その最終日に再度実技·筆記·面接があった。面接では、自身の麻雀歴や志望理由を質問される。

私が連盟を志望した理由は次の三点だ。
一つ目は、会社員をしながらでもリーグ戦への参加がしやすいということである。連盟の対局の多くは、土日や平日の夜などに集約されており、普段会社員をしている私にとっては調整がしやすいスケジュールとなっている。麻雀プロになっても、会社との両立を考えていた私にとっては重要なポイントであった。

二つ目は、活躍できるフィールドが数多くあることだ。その中でも特に、アーケードゲームの麻雀格闘倶楽部の一員として参戦したい思いがあった。

三つ目は、連盟の公式ルールを学び、強くなりたかったからだ。一発·裏ドラ·槓ドラがないルールは、プロテストを受験するまでは全く実践したことがなく、あまり馴染みのないルールだったが、自身の麻雀の幅を広げることができると考えた。

ただ、同時で行われた初めの筆記試験では、受験者の中で最下位の点数だった。
テストの内容は、点数計算や、チンイツ·ホンイツの待ち、オーラス条件など、プロとして最低限必要な知識だが、あまりの出来の悪さに不貞腐れ、落ち込みながら帰り道を歩いたことを今でも覚えている。

そこから半年間、会社の昼休みランチを食べながら試験勉強をし、家に帰ったあとは、ロン2(現在の龍龍)で麻雀を打ち込む日々を送り、なんとかプロテストに合格した。100名近くの受験者に対して、合格者は10名ほどだった。

今は、Мリーグの影響で受験者が増え、さらに競争率が高くなっているかもしれない。数多くのライバルの中で、「自分」という人間の存在感をいかに示すことができるかが重要だと思う。

私の同期には、大月れみ、松田彩花、内田みこがいる。年齢も育った環境も全く違う3人だが、一緒にプロテストを乗り越えたライバルであり、仲間である。彼女たちは一人ひとり自分の強みを生かして今活躍している。

常にムードメーカー的な存在の大月れみは、持ち前の明るさとコミュニケーション能力の高さを生かし龍龍アンバサダーを務め、YouTube配信などを行なっている。連盟チャンネルでの実況も担当している松田彩花は、麻雀プロでありながらもアナウンサーの勉強をする努力家だ。内田みこは、圧倒的な麻雀の強さで麻雀女王のタイトルを獲得し、子育てしながら数々の放送対局で活躍している。

「麻雀」という部分では共通しているが、今の麻雀界においては、活躍できる場面が多様化しており、自分を能力や価値が最大限に活かせる場所を見つけることが重要だ。他にも、放送対局には重要な裏方の仕事だったり、公式戦の運営、観戦記の執筆など数多くの仕事がある。

最近は新人プロでも放送対局の機会も増えており、桜蕾戦·若獅子戦という20代限定の公式戦や、夕刊フジ争奪麻雀女流リーグ、特別昇級リーグなど多くのチャンスに恵まれている。私は20代後半でプロテストに合格したが、麻雀プロになろうと決意した過去の自分に感謝する一方で、もっと早いうちに麻雀を覚えて、もっと早くこの世界に居たかったと後悔する時もある。始めるタイミングが早いほど、チャンスに挑める数は多くなる。麻雀歴が浅くても、活躍しているプロがいることは確かだが、チャンスを掴むタイミングは多ければ多いほど、花開く可能性も高い。

今、ネットさえあれば誰でも麻雀対局を手元で観ることができる。スポーツ観戦のようにグッズを買って応援したり、選手と一緒に悔しがったり、感動で涙を流すような時代だ。麻雀最強戦2021の瀬戸熊直樹プロの悲願の優勝がドキュメント映画となり、新宿の映画館を満席した景色は、過去に誰が想像しただろうか。それほど私たちは今、激動の時代の中にいる。プロとして、麻雀界に一歩踏み出そうか迷っている皆さん、一緒にこの世界を築く一員となってみませんか。

第40期 A1リーグ 第2節C卓レポート

【第40期鳳凰戦 A1リーグ第2節C卓 和久津晶が卓内トップで4位に浮上】

本日の対局者は
2位 古川孝次
7位 和久津晶
8位 杉浦勘介
12位 吉田直

 

 

解説 ダンプ大橋
実況 古橋崇志

 

【1回戦】

東場の親番で2,600オールをツモった和久津は、その後も中小打点のアガリを重ねてトップ目でオーラスを迎え

 

 

1本場でリーチ・ツモ・南・ドラの4,100オール。
1回戦は和久津が大きな1人浮きトップを取る。

 

【2回戦】

東4局2本場に杉浦が七対子のドラ単騎リーチで3,200・6,200。

次局は安めながらも1,300・2,600をツモり

 

 

親番では高めの六筒ツモで3,900オール。

杉浦が3局連続のツモアガリで2回戦は1人浮きトップを取る。

オーラスは吉田が2枚目の白をポンして1人テンパイで流局。
古川・吉田は沈みの同点2着となった。(順位点▲2.0Pずつ)

 

 

【3回戦】

3回戦は高打点のアガリが多発。
まずは親番杉浦がフリテンリーチを打ち、高めの678三色となる三筒ツモで4,000オール。

 

 

1本場は吉田が3メンチャンリーチ。和久津から456がつく一万ロンで7,700は8,000。

 

 

東2局親番古川が連荘し、5本場は中のポンから発進。

 

 

一通がつく五万ツモで3,900オールは4,400オール。

5,500点まで削られた和久津だが、6本場では仕掛けたホンイツで満貫をツモアガリ。

そして南2局はこの牌姿からドラの二索をポン。

ドラを切った吉田が先にチンイツ三筒六筒四筒待ちテンパイを入れる。

 

 

親番の古川もテンパイしていたが、ピンズが四筒四筒六筒となったタイミングで完全撤退。

吉田のロン牌が抑えられた合間を縫って、和久津は六万暗カンしてテンパイし、七筒ツモ。

 

 

タンヤオ・トイトイ・三暗刻・ドラ3の倍満のアガリとなった。
3回戦のトップは古川。和久津は浮きの2着まで回復した。

 

【4回戦】

南3局。杉浦が南をポンして中東待ち。チャンタがついて安めも7,700の勝負手だ。

和久津はメンゼンでテンパイしてドラ切り。

中は杉浦と和久津で持ち持ち。東北は1枚ずつ山に残っている。

 

 

しかし和久津が切ったドラ二万をポンして吉田も追いつく。杉浦から7,700は8,000のアガリとなる。

 

 

オーラスは和久津のトイトイ2,600のアガリで2着に。放銃した吉田は1人浮きトップを取った。

 

 

和久津「(場が)荒れていたので守備的に打つと押し込まれてしまうと思って、私も荒らして行きました。」3回戦の倍満のおかげでプラスを持ち帰る事が出来た。

古川はチャンスの時間は少ないように見えた。いかにも古川らしい仕掛け出しによるアガリと手堅い守備を織り交ぜてマイナスを▲7.3Pに抑えた。

吉田は3回戦まで浮きが取れずもどかしい対局であったが、「8半荘目でようやくプラス出来ました。次節は初日が出せるように頑張ります。」

杉浦はかなり手が入っていた。高打点が飛び交う中でも何とかプラスが残っていたので、4回戦南3局の放銃は悔しかっただろう。早めにプラスの節がほしい所である。

 

 

次回A1第3節A卓は
2023/5/10(水) 16:00

前田直哉
吉田直
佐々木寿人
ダンプ大橋

解説 藤崎智
実況 日吉辰哉

(文・吾妻さおり)

第3期鸞和戦決勝レポート

【第3期鸞和戦 決勝 矢崎航之介が初タイトル戴冠】

第3期鸞和戦 決勝対局者
新井駿一
川崎義之
児玉佳宏
矢崎航之介

 

 

解説 齋藤豪・藤崎智
実況 蒼井ゆりか

 

【1回戦】

最初の山場は新井・川崎(親)・児玉の3軒リーチとなった東4局。新井が川崎から高めの四筒ロンで7,700(+2,000)。

 

 

オーラスは児玉が2巡目リーチ。川崎から東ロンはトップの新井にはわずかに届かず浮きの2着。

 

 

【2回戦】

南3局に新井がリーチ。5,200を矢崎からアガるが

 

 

オーラス矢崎がドラの発の片アガリテンパイを入れてツモりトップをもぎ取る。

 

 

【3回戦】

トータル首位にたった矢崎が2,000・3,900のツモアガリでリード。

 

 

東3局は新井が二筒をリンシャンツモ。

 

 

東4局。矢崎がリーチ後にドラを暗カン。新井と児玉が2人がかりで蹴りに行くが矢崎がツモって3,000・6,000。

 

 

南2局は児玉が7,700をアガって浮きに回るが

 

 

矢崎が逃げ切って2連勝。
大きなリードを築いて最終戦へ。

 

【最終4回戦】

今決勝は非常に厳しい戦いとなっていた川崎が猛反撃。

まずは七対子ドラ単騎リーチをツモって3,200・6,200(+2,000)。

 

 

東3局の親番では高めの二筒ツモで6,100オール。

川崎がみるみるマイナスを減らして行く。この展開は川崎はもちろん、新井・児玉の両者にとってもありがたい。後は自分が加点しながら何とか矢崎をラスにしたい所だが

 

 

東4局に矢崎がダブ東ポンして児玉から中をロン。決定打となり得る12,000のアガリを決めた。

 

 

南3局も矢崎が自らアガって、オーラスは全員ノーテンで流局。

第3期鸞和戦優勝は29期生のB1リーガー、矢崎航之介に決定。悲願の初タイトル戴冠となった。

 

 

 

(文・吾妻さおり)

何を切る? 2023年5月

第3期 鸞和戦 1回戦 南1局 南家 矢崎航之介プロ

 

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■Twitterで実施したアンケートの結果

 

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■プロの視点
矢崎航之介プロ
「この時の選択肢としては以下があると考えていました。

1.七万を切ってテンパイを取る
これは第一に考えましたが、そこまでの価値がないと判断してやめました。
理由としては、七万を切って放銃にならず、いったんテンパイが取れても、流局まで持たないと考えたためです。
現状、役無し悪形のテンパイであるため、危険牌を持ってきた場合はテンパイ維持ができません。
そのため、七万を切ったテンパイ取りは選択しませんでした。

2.二万五万を切って攻める
将来的に価値のあるテンパイも見込めるこの選択も少し考えましたが、やはりそこまでの価値がないと判断してやめました。
新井プロの仕掛けはホンイツ崩れのトイトイと読んでいましたが、その場合は二万五万はどちらも超危険牌であるため切れないと判断して候補から外しました。

3.四万を切って保留する
最終的に選択したのは、四万を切って保留の選択でした。
自身は現状ドラもなく、三色も確定していない手牌であるため、四万を切って守備に備えた方がいいという判断です。
また、三色のテンパイや八万の引き戻しからの押し返しには価値があることも選択の理由です。
以上により、四万切りを選択しましたが、最高の結果になって優勝への足がかりになったと思います。」

■YouTube動画

■終局図

 

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日本プロ麻雀連盟チャンネルはこちらから
OPENREC 日本プロ麻雀連盟チャンネル
ニコニコ生放送<PC版>

第40期 A1リーグ 第2節B卓レポート

【第40期鳳凰戦 A1リーグ第2節B卓 勝又健志が4連勝 2節トータル+212.7Pと独走】

本日の対局者は
勝又健志
沢崎誠
藤島智
前田直哉

 

 

解説 HIRO柴田
実況 日吉辰哉

 

【1回戦】

打点寄りの選択が増えがちになる公式ルールだが、この日の対局はいつも以上に高打点のアガリが多発した。

まずは開局早々、勝又が小三元を前田からロン。

 

 

続いて藤崎が中ホンイツドラの満貫ツモ。次局はチャンタ・イーペーコー・ドラを勝又からロン。

 

 

前田はリーチ・ツモ・ハイテイドラで2,000・3,900をアガリ、親番では高めの三筒ツモで4,300オール。

 

 

南3局は再び勝又。ダブ南白・ホンイツ・トイトイ・三暗刻で倍満ツモ!

 

 

1回戦は勝又が1人浮きトップを取る。

 

【2回戦】

2回戦も勝又が好調。高めの四筒ツモで満貫をアガると

 

 

次局はタンヤオピンフドラドラをヤミテンとして先制リーチの沢崎から7,700をアガリ2連勝。

 

【3回戦】

勝又のアガリが止まらない。
南1局には白を加カンして1,600・3,200。

 

 

迎えた親番では2,600オールをツモって1人浮きトップ。

 

【4回戦】

最終戦も藤崎の三色確定追っかけリーチを跳ね除けた勝又の満貫ツモから始まり

 

 

親番では前田の七筒単騎リーチを粉砕する跳満ツモ。

5本場では藤崎がヤミテンで沢崎から7,700は9,200のアガリ。

 

 

しかしマムシの沢崎もやられっぱなしで黙ってはいない。▲5,500点からの猛反撃。
まずはリーチ・タンヤオ・ツモの2,100オール(+2,000)で連荘し、親番では345確定のリーチをツモって6,200オール。

 

 

親番が落ちた南2局にも北・ホンイツ・トイトイ・三暗刻の跳満をツモ。箱下から浮きの2着にまで回復した。

勝又は圧巻の4連勝で+141.0P。わずか2節でトータル+212.7Pまでポイントを伸ばした。

卓内2着の前田でも▲26.7Pと苦戦。最下位からの脱出は叶わなかった。

沢崎は4回戦に脅威の回復力で浮きに回れた。マイナスではあるものの、ホッとした気持ちの方が強いかも知れない。

藤崎は4回とも浮きが取れず▲77.0P。ツモられての失点が多すぎて痛い節となってしまった。

 

 

 

第40期A1第2節C卓は
2023/5/5(祝金) 16:00

和久津晶
吉田直
古川孝次
杉浦勘介

解説 ダンプ大橋
実況 古橋崇志

(文・吾妻さおり)

第3期鸞和戦ベスト8B卓レポート

【第3期鸞和戦 ベスト8B卓 児玉佳宏・矢崎航之介の2名が決勝進出】

第3期鸞和戦ベスト8B卓対局者は
◆児玉佳宏(こだまよしひろ)
◆柴田吉和(しばたよしかず)
◆西岡慎泰(にしおかのりやす)
◆矢崎航之介(やざきこうのすけ)

 

 

解説 長村大
実況 蒼井ゆりか

 

【1回戦】

開局親番の柴田が先制リーチを打つが、終盤に矢崎が西単騎で追っかけリーチを打ち満貫のアガリ。

 

 

東4局には児玉から二筒ロンで5,200。

南3局には西岡から一通がつく八万ロンで7,700と順調に矢崎が加点。

 

 

しかしオーラスに親番の児玉が高めの二筒ロンで11,600は11,900。逆転トップを取る。

 

【2回戦】

南1局。矢崎が一通確定のカン八筒リーチ。

 

 

ここは西岡がドラを雀頭にして追いつき、矢崎から7,700(+1,000)の直撃。

 

 

南2局には児玉が6の三色同刻完成、ツモリ四暗刻を柴田からロンして跳満のアガリ。2連勝を決めて大きくリードする。

 

【3回戦】

東3局。西岡がドラ3枚持ちの五索八索五筒待ちのテンパイが入るが

 

 

3フーロの矢崎が白をツモって満貫のアガリ。

南3局は柴田が3,900は4,800のアガリで供託を攫い、オーラスも4,800をアガる。

 

 

しかし、オーラス2本場では矢崎が1,300は1,900(+2,000)
逆転トップのアガリで3回戦が終了。放銃した柴田は浮きの3着に。

 

【最終 4回戦】

4番手の西岡は東2局の親番でカン三万をツモって3,900オール。

 

 

さらに5,800は6,100、2,600オールは2,800オールとツモって親番を繋ぎ2番手を狙う。

 

 

3本場も連荘狙いでドラを切るが、矢崎の七対子ドラドラに放銃となってしまう。

南1局。最後の親番を迎えた柴田は児玉から北ロン。親満のアガリで連荘するも

 

 

次局は児玉がアガリを決め、柴田は無念の親落ち。

 

 

さらに西岡の親番も児玉がアガって連荘を許さず。残り2局はリードしている2名がそのまま逃げ切り。

 

 

第3期鸞和戦ベスト8B卓からは児玉佳宏・矢崎航之介の2名が勝ち上がりとなった。

 

 

第3期鸞和戦決勝は
2023/5/4(祝木) 14:00

新井駿一
川崎義之
児玉佳宏
矢崎航之介

解説 藤崎智・齋藤豪
実況 蒼井ゆりか

(文・吾妻さおり)

第3期鸞和戦ベスト8A卓レポート

【第3期鸞和戦ベスト8A卓 新井駿一・川崎義之の2名が決勝進出】

ベスト8A卓対局者

◆山田浩之(やまだひろゆき)
◆新井駿一(あらいしゅんいち)
◆川崎義之(かわさきよしゆき)
◆青嶋宏樹(あおしまひろき)

※山田は遅刻のため▲30Pのペナルティ

 

 

解説 齋藤豪
実況 楠原遊

 

【1回戦】

東1局1本場。川崎は5巡目にカン八索をチーしてドラ切り。
純チャン三色ドラ、7,700は8,000のアガリ。

 

 

南1局1本場。親番の青嶋はドラ3枚使いの親満をアガってトップ目に立つが

 

 

次局は川崎がドラ暗刻の満貫を青嶋から直撃を決めて再逆転。

 

【2回戦】

南1局。親番の山田は234三色確定のカン三筒で先制リーチを打つが

 

 

ドラの東を掴み、新井に跳満の放銃となってしまう。

南3局。新井と青嶋はどちらも勝負手。
一筒一筒二筒三筒三筒と全く同じ形のテンパイを入れていた。

しかし新井がトイトイ変化の二万を持って来てしまい、痛恨の11,600放銃。

 

 

2回戦は青嶋がトップ。川崎が2着を取り、早くも縦長なポイント状況となった。

 

【3回戦】

新井が開局から3連続のアガリを決め、東3局1本場も二筒五筒七筒待ちで先制リーチ。全力で攻めに行くも

 

 

青嶋がヤミテンで押し切り満貫のツモアガリ。

その後も青嶋と新井がひたすらアガる展開が続き、南1局も青嶋が親番でドラ3枚持ち。待ちは良くないが即リーチを選択。

 

 

この局は新井の手が驚くほど伸び、マンズのメンホンテンパイを入れ、ハイテイで強烈な倍満ツモ。

 

 

オーラスにもリーチツモドラドラをアガった新井が3回戦は大きなトップ。

 

【最終 4回戦】

新井の台頭により三つ巴の戦いに巻き込まれた川崎だったが、東2局に安めながらも1,400・2,700(+1,000)をアガってリードを得る。

 

 

しかし新井の勢いも止まらない。山田のテンパイ打牌を捕らえて7,700。

 

 

東4局。親番の新井は3フーロでトイトイテンパイ。

青嶋はドラ暗刻のシャンポンテンパイから三万引き。どれを切ってもテンパイは維持出来るが

 

 

青嶋が選んだ四万は新井に7,700の放銃。この局が勝敗の決め手となった。

 

 

第3期鸞和戦ベスト8A卓は、新井駿一・川崎義之の2名が決勝進出を決めた。

(文・吾妻さおり)

第18期女流桜花Aリーグ第1節D卓レポート

第1節D卓に出場したのが

 

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昨期Bリーグを3位で昇級し、11年ぶりにAリーグに返り咲いた北條恵美。

 

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昨期は序盤好調も終盤にポイントを減らして決定戦に届かず7位で終えた斉藤理絵。

 

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第2期桜蕾戦獲得でAリーグに帰ってくるも、昨期は13位と大苦戦。
指1本掛かったAリーグ残留への道、入れ替え戦2ndStageで強敵3人を蹴散らして今年もAリーグで戦う権利を守った菅原千瑛。

 

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今年で13期目の女流桜花Aリーグで、過去12期のうち女流桜花を三回獲得。
決定戦進出は10回と、通過点のハードルが人より遥かに高いところに設定されている魚谷侑未。

以上の4名。

 

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昨期ギリギリAリーグに踏み止まった菅原が1回戦で大きなトップを奪い、2回戦もポイントを積み重ねていく展開になりましたが

 

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オーラスで魚谷が捲り、そこから大本命の反撃開始をすると

 

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3回戦の親番では二筒を切れば四筒五筒七筒八筒待ちになるところ五筒七筒がどちらも2枚切れという状況なこともあり六筒切りのカン三筒を継続した魚谷の選択が見事で、特大トップの足掛かりとなる6,100オールを決めて勢いのまま三連勝で第1節から大爆発。

魚谷無双中も被害が少なかった菅原は序盤の浮きをなんとかキープ。

 

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魚谷の攻撃を全身で受けてしまった北條が非常に苦しいスタートとなりました。

 

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<第1節D卓結果>
魚谷+91.9P 菅原+20.9P 斉藤▲18.2P 北條▲94.6P

(文:越野智紀)

第31期麻雀マスターズ本戦レポート

【第31期麻雀マスターズ 本戦レポート】
日本プロ麻雀連盟春のプロアマオープンタイトル戦、麻雀マスターズ。
3回にわたるプロ予選と、今期から再開されたアマチュア予選で勝ち上がった選手による本戦が4/22(土)に行われた。
翌日のトーナメントに向けた激しい争いが、7会場にわたって繰り広げられた。

 

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本戦に出場したのは以下の271人。

 

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WRCルールでまず4回戦を行い、ポイントがプラスの選手が5回戦へ、
5回戦を終わって+30p以上が6回戦へ進む(会場ごとに端数調整あり)。
そして6回戦を終わって上位52人が翌日のトーナメントに進み、
このうち全体1位はベスト16トーナメントから出場する。

 

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最終結果は以下の通り(6回戦進出者104人のみ掲載・敬称略)。

 

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初タイトル獲得へ期待も高い鳳凰戦A2リーガーの三浦智博が全体1位でベスト16トーナメントへジャンプアップ。
Mリーガーの渋川難波(協会)が続いた。3位(アマ最上位)の石田進矢は、第2期帝鯱戦(中部本部プロアマリーグ)でも優勝している強豪。以下、現雀王の浅井堂岐(協会)や鳳凰戦A1リーガーの杉浦勘介・藤崎智、Mリーガーの松本吉弘(協会)・勝又健志・岡田紗佳・瀬戸熊直樹らが30位以内で勝ち抜けた。

 

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現令昭位の楢原和人(RMU)やA1リーガーの一井慎也、第22期マスターズ優勝の小車祥も本戦を通過。
52位紺野真太郎までが、翌日のトーナメントに勝ち進んだ。

 

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マスターズトーナメントは、シード選手と本戦勝者を合わせてベスト56から始まる。
現マスターズの奈良圭純と、本戦1位の三浦はベスト16から登場し、準決勝進出者8人が決まる。

 

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(文:梅中悠介)

第40期 A2リーグ 第2節B卓レポート

5月9日(火)、第40期鳳凰戦A2リーグ第2節B卓が放送された。
対局者は柴田吉和、伊藤優孝、刀川昌浩、井出康平。

 

 

まだ1節終わったばかりとはいえ、12〜14位の直対となったこのB卓。ずるずるとマイナスしていくのは避け、昇級を目指して戦えるポジションへと上がっていきたいところだ。

 

★1回戦

東1局に1,300をアガッた柴田が、東2局には1,000点の3メンチャンからドラ単騎に。終盤にツモって1,300・2,600の幸先良いアガリ。

 

 

さらに東3局にもリーチ・三色の5,200を井出からアガり、好調を感じさせる出だし。
南場では伊藤がツモ三色ドラの3,900オール、刀川がドラ雀頭で仕掛けての5,800とそれぞれ親番で加点し、井出の1人沈みという結果となった。

柴田 +19.4P
伊藤 +11.2P
刀川 +2.7P
井出 ▲33.3P

 

★2回戦

東2局1本場、井出が役役ホンイツで仕掛け、ドラ単騎で手がぶつかった柴田から8,000。
初戦の嫌な雰囲気を払拭すると、東3局親番にはチンイツで仕掛けて高目ドラ3の24,000テンパイ!しかしここはタンピン高目イーペーコーを冷静にヤミテンとしていた伊藤が3,900のアガリで連荘を阻止。

 

 

2回戦はこのまま井出のリードで進行し、オーラスには刀川が仕掛けての500・1,000で浮きに回った。

井出 +14.6P
刀川 +5.5P
柴田 ▲5.4P
伊藤 ▲14.7P

 

★3回戦

伊藤・柴田が親番でそれぞれ約1万点を加点し、迎えた東3局3本場。井出がドラ雀頭・役なしのカン六索をヤミテンの選択。ドラを暗刻にすると、3メンチャンのノベタンリーチ!オリジナルな手順で手応えある2,000・4,000。

 

 

さらに南1局1本場、親を迎えた井出がピンフドラドラ・高目イーペーコーのリーチ。現物待ちのテンパイを入れた伊藤から12,000のアガリに。

 

 

井出はさらに2,600オールで6万点まで得点を伸ばすも、南2局では伊藤の逆襲。親番でペン七万チーの食い伸ばしから発進すると、役役ホンイツの六万”>–<img decoding=待ちで井出から12,000の直撃。

 

 

僅差まで迫られた井出であったが、辛くもトップは確保した。

井出 +17.4P
伊藤 +12.3P
柴田 +1.4P
刀川 ▲31.1P

 

★4回戦

東4局、伊藤がダブ東を仕掛ける中、ドラトイツの井出がリーチをツモっての2,000・4,000。親被りとなった伊藤も南2局、リャンメンチーから発進しドラ暗刻の2,000・3,900!

 

 

3回戦に続いて井出・伊藤がリードするも、南3局1本場には親の刀川に強烈なヤミテン!

 

 

絶好の待ちでのピンフ・イーペーコー・ドラドラを伊藤から直撃し、渾身のトップを獲得。3回戦での大きなマイナスを取り戻し、ほぼ±0での節消化に成功した。

刀川 +18.0P
井出 +9.6P
伊藤 ▲8.6P
柴田 ▲19.0P

本日終了時点のトータルポイントは画像の通り。

 

 

 

1人沈みから始まった井出が2連勝で+8.3Pの卓内トップ。結果的には平たいスコアとなった。

次回A2リーグの放送は5/16(火)。

対局者は瀬戸熊直樹、三浦智博、古橋崇志、前原雄大。
解説は近藤久春が務めます。

次回も是非お楽しみに!

(文:浜野太陽)

第261回:プロ雀士インタビュー 御子柴 佑梨  インタビュアー:花宮 海咲

皆さんこんにちは!
日本プロ麻雀連盟37期の花宮海咲です。

今回は、第5期桜蕾戦優勝の御子柴佑梨プロにインタビューしました。
お互いに初めてのインタビューとなります!

去年の8月にプロデビューしたばかりの御子柴プロ。
まだあまりご存知ない方もいらっしゃると思うので、パーソナリティの部分も含めて色々と話をお伺いしていきます。

 

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38期後期生として入会し、現在26歳。
歯科学科を卒業し、6月から歯医者兼プロ雀士として活動を行っている。
父親がネット麻雀をしていたのを見て、自分も教室などに通い、習得するうちに恋をしてしまったらしい……。

花宮「どうして麻雀プロになろうと思ったんですか?」

御子柴「麻雀に恋しちゃったからです」

とってもうっとりした顔で言う。

花宮「恋愛はしてるの?(笑)」

御子柴「私、こだわりが強くて、全然ダメなんです……」

花宮「どんな人が好きなの?」

御子柴「森山会長みたいに、麻雀が強くて優しい人です」

花宮「それはハードル高いね」

今は麻雀に夢中なようだ。

花宮「憧れている麻雀プロはいますか?」

御子柴「佐々木寿人プロです!最近は、和久津晶プロや藤島健二郎プロからも麻雀を教わっていて、尊敬しています」

花宮「みんなA1リーガーですね」

花宮「好きな食べ物は?」

御子柴「お寿司です!月に1回は自分へのご褒美として食べてます」

花宮「素敵だね。ネタはなにがすき?」

御子柴「“いか”です!」

花宮「いかは例えば、するめとかでもすき?」

御子柴「全部好きです!」

花宮「貰って嬉しいものとかある?」

御子柴「お風呂好きだから入浴剤とか、スタバが好きだからスタバカードとかですかね」

花宮「わかる」

さて、そろそろ麻雀の話も聞こうと思う。

花宮「桜蕾戦は、初めての決勝戦だったけど、どんな気持ちで臨んだ?」

御子柴「ベスト8の時は、自分が決勝に行っても良いのかというネガティブな気持ちから失敗してしまったけれど、決勝直前は自分らしくしっかり打とうと、前向きな気持ちで挑めました。」

花宮「気持ちを上手く切り替えられたのが、凄く良い結果に結びついたんだね」

決勝の展開は、かなり傾いていた。
1回戦、2回戦と、藤根梨沙プロが全4回戦のうち2連勝したのだ。

花宮「1回戦、藤根さんが国士無双をアガったときはどんな気持ちだった?」

御子柴「怖かったです。北を掴む未来があったかと思うと……」

 

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その後に2連勝して見事に逆転優勝を果たした御子柴プロ。
一貫して攻める姿勢を崩さなかったのが印象的だった。

御子柴がアガれば藤根がアガリ、藤根がアガれば御子柴がアガる展開。

花宮「すごい仕掛けもしてたね」

 

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御子柴「あの時はもう無我夢中でした」

そして最終戦オーラス、1局勝負。

 

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藤根の逆転の手は実らず、御子柴の優勝が決まった。

御子柴「優勝した時は実感が湧きませんでした」

花宮「いつ頃実感が湧いた?」

御子柴「優勝して、サインを書いた時に、“第5期桜蕾”と記入したときです。」

花宮「嬉しかったこととかある?」

御子柴「道場に遊びに行った時、森山会長に呼ばれて、『よかったね』と声をかけて頂いたのがすごく嬉しかったです」

花宮「今後の目標などはありますか?」

御子柴「自分の独自の雀風をつくりたいです。そして、実力でタイトルを獲りたいです。」

色々な麻雀のスタイルを模索している中で、彼女オリジナルの雀風を魅せてくれる日を楽しみにしたいと思う。

 

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第31期麻雀マスターズ予選レポート③

【第31期麻雀マスターズ 4/16(日)プロ予選③ 41名が本戦進出】

 

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麻雀マスターズのプロ予選は4/9(日)4/15(土)4/16(日)
(※いずれか1日を選択)の3日間。

最終日の4/16予選は163名が参加。WRCルール最大5回戦(途中敗退あり)を行い、全会場の上位41名が勝ち上がりとなる。

【巣鴨会場】

 

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【錦江荘】

 

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【じゃん亭】

 

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【エース】

 

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4回戦終了時、プラス者はpt持ち越しで5回戦へ。
(マイナス上位者で卓調整)

 

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5回戦終了時、全会場合わせて上位41名が本戦進出となった。

(文・吾妻さおり)

第1期JPML WRC-Rリーグ最終節成績表

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順位 名前 5節合計 第1節 第2節 第3節 第4節 第5節
1 高橋大輔 287.5 66.6 101.0 38.8 95.6 ▲ 14.5
2 岡田啓佑 262.3 88.2 34.0 ▲ 18.8 35.0 123.9
3 浦野修平 225.4 ▲ 26.8 77.8 ▲ 7.8 75.9 106.3
4 沢村侑樹 216.8 32.4 ▲ 24.8 80.9 27.8 100.5
5 一瀬由梨 216.6 50.4 ▲ 12.3 85.8 61.4 31.3
6 本田朋広 213.6 ▲ 5.1 93.6 192.0 ▲ 40.3 ▲ 26.6
7 山井弘 196.7 46.9 4.2 103.7 29.0 12.9
8 塚田悠介 193.1 102.6 55.5 ▲ 4.5 1.8 37.7
9 佐藤孝行 183.6 ▲ 38.3 44.8 7.6 16.4 153.1
10 蒼井ゆりか 182.8 60.3 80.4 ▲ 56.4 40.0 58.5
11 林潤一郎 162.0 54.5 62.0 ▲ 3.8 ▲ 9.6 58.9
12 ジェン 150.0 10.4 26.2 42.9 ▲ 5.8 76.3
13 西川淳 143.6 ▲ 44.9 52.0 ▲ 56.6 68.5 124.6
14 仲田加南 137.0 64.6 129.6 14.3 ▲ 43.4 ▲ 28.1
15 鈴木誠 132.5 ▲ 0.9 ▲ 16.7 37.4 46.0 66.7
16 角谷陽介 131.5 49.4 ▲ 26.1 64.7 30.5 13.0
17 田中祐 116.6 38.8 ▲ 21.8 90.1 ▲ 0.2 9.7
18 早川健太 114.4 62.2 70.6 ▲ 92.5 104.6 ▲ 30.5
19 黒田良 111.9 143.4 ▲ 27.6 9.8 16.2 ▲ 29.9
20 川原舞子 100.2 53.8 36.5 95.7 ▲ 22.2 ▲ 63.6
21 瀧澤光太郎 99.5 38.4 2.8 67.4 ▲ 27.7 18.6
22 奥津勇輝 92.6 ▲ 15.0 10.1 61.3 ▲ 5.4 41.6
23 ダニーモレノ 85.5 ▲ 18.9 ▲ 8.1 19.3 88.0 5.2
24 仁科優太 84.8 27.7 ▲ 8.9 ▲ 23.9 47.3 42.6
25 鳥越真仁 77.9 53.5 58.6 6.7 ▲ 40.0 ▲ 0.9
26 太田優介 77.8 ▲ 61.2 46.2 24.0 ▲ 16.3 85.1
27 小林正和 74.0 17.5 22.7 ▲ 81.6 78.2 37.2
28 香野蘭 71.1 ▲ 41.8 84.2 29.8 40.6 ▲ 41.7
29 浜野太陽 69.4 ▲ 36.5 ▲ 44.7 102.9 1.5 46.2
30 小高佑貴 66.5 ▲ 17.8 12.7 ▲ 9.5 102.9 ▲ 21.8
31 大野雄輝 63.2 4.1 ▲ 36.1 99.7 ▲ 83.0 78.5
32 木本大介 61.6 ▲ 29.3 10.7 26.9 25.9 27.4
33 大月れみ 52.0 ▲ 15.8 ▲ 11.6 7.0 3.7 68.7
34 高畑敬太 50.7 27.3 55.0 ▲ 29.4 ▲ 13.4 11.2
35 松岡学 38.0 23.4 32.7 1.5 8.8 ▲ 28.4
36 一井慎也 36.4 ▲ 0.3 ▲ 112.1 158.4 2.2 ▲ 11.8
37 齋藤豪 33.0 ▲ 15.1 50.0 2.9 12.1 ▲ 16.9
38 黒木真生 25.2 ▲ 11.7 49.0 57.2 ▲ 24.8 ▲ 44.5
39 町田志織 23.7 ▲ 19.1 ▲ 104.3 28.2 21.8 97.1
40 関光穂 23.4 77.1 0.5 17.5 ▲ 84.0 12.3
41 辻本一樹 19.4 ▲ 9.6 11.8 28.2 29.9 ▲ 40.9
42 関本幸樹 18.8 ▲ 23.8 14.4 78.1 ▲ 6.2 ▲ 43.7
43 勝又健志 14.8 ▲ 72.0 69.3 15.2 33.3 ▲ 31.0
44 小車祥 8.3 ▲ 74.7 31.9 ▲ 52.7 111.3 ▲ 7.5
45 武田裕希 7.7 57.2 ▲ 16.9 29.7 ▲ 23.6 ▲ 38.7
46 須浦正裕 2.1 ▲ 81.4 110.9 ▲ 9.9 33.8 ▲ 51.3
47 神森天心 1.1 ▲ 29.2 1.3 ▲ 15.4 ▲ 8.5 52.9
48 大和 ▲ 1.1 ▲ 47.2 ▲ 50.5 ▲ 23.8 94.4 26.0
49 古橋崇志 ▲ 1.1 ▲ 45.0 36.2 24.3 24.2 ▲ 40.8
50 岡崎涼太 ▲ 2.1 85.2 68.2 ▲ 142.2 ▲ 98.1 84.8
51 古本和宏 ▲ 12.8 107.0 24.4 ▲ 28.9 ▲ 43.6 ▲ 71.7
52 新谷翔平 ▲ 19.4 ▲ 34.5 22.3 13.8 1.4 ▲ 22.4
53 福光聖雄 ▲ 23.9 ▲ 6.2 24.9 ▲ 42.4 62.6 ▲ 62.8
54 阿部謙一 ▲ 25.6 ▲ 10.4 ▲ 117.9 ▲ 17.7 82.4 38.0
55 室伏直輝 ▲ 32.7 ▲ 79.1 64.0 ▲ 51.5 13.1 20.8
56 早川林香 ▲ 39.4 ▲ 19.1 ▲ 11.5 89.7 ▲ 11.9 ▲ 86.6
57 仲田浩二 ▲ 39.9 ▲ 1.5 ▲ 11.5 132.6 ▲ 26.1 ▲ 133.4
58 山田浩之 ▲ 43.8 ▲ 53.4 2.7 ▲ 1.6 ▲ 60.8 69.3
59 菅原千瑛 ▲ 50.1 ▲ 41.4 57.9 ▲ 63.4 ▲ 26.2 23.0
60 島崎涼 ▲ 54.0 ▲ 106.6 ▲ 8.6 28.9 44.3 ▲ 12.0
61 岡田紗佳 ▲ 55.6 9.8 26.3 ▲ 42.6 ▲ 37.9 ▲ 11.2
62 藤本哲也 ▲ 61.0 ▲ 51.7 ▲ 6.0 73.6 ▲ 46.0 ▲ 30.9
63 藤島健二郎 ▲ 63.0 50.6 ▲ 34.5 ▲ 47.9 16.7 ▲ 47.9
64 手塚紗掬 ▲ 68.4 28.9 ▲ 141.4 52.0 ▲ 10.3 2.4
65 客野直 ▲ 68.9 ▲ 1.2 ▲ 36.9 ▲ 1.8 ▲ 30.3 1.3
66 大鹿糠文也 ▲ 72.4 ▲ 109.6 ▲ 14.8 5.4 36.3 10.3
67 渡邉浩史郎 ▲ 79.0 ▲ 24.6 ▲ 49.8 42.0 6.5 ▲ 53.1
68 ガースネルソン ▲ 91.5 25.5 ▲ 14.2 ▲ 36.5 ▲ 20.3 ▲ 46.0
69 中野妙子 ▲ 104.6 4.3 ▲ 114.7 23.4 ▲ 11.8 ▲ 5.8
70 金杉空 ▲ 106.8 ▲ 23.5 ▲ 20.3 ▲ 73.2 28.4 ▲ 18.2
71 山宮雅之 ▲ 108.6 42.4 ▲ 56.3 ▲ 85.6 17.7 ▲ 26.8
72 盛合麻理奈 ▲ 113.0 ▲ 24.3 ▲ 18.9 ▲ 8.6 ▲ 5.5 ▲ 55.7
73 椿椋 ▲ 113.1 ▲ 62.3 36.4 24.9 ▲ 98.2 ▲ 13.9
74 関口智恵 ▲ 119.4 ▲ 14.6 ▲ 64.8 43.7 ▲ 65.1 ▲ 18.6
75 林源 ▲ 131.4 10.6 19.0 34.0 ▲ 92.8 ▲ 102.2
76 和泉由希子 ▲ 137.4 ▲ 5.1 ▲ 43.9 ▲ 13.1 ▲ 0.3 ▲ 75.0
77 阿久津翔太 ▲ 142.3 39.6 ▲ 71.4 ▲ 17.6 ▲ 22.3 ▲ 70.6
78 高橋慧 ▲ 145.9 ▲ 101.7 45.5 ▲ 51.5 24.7 ▲ 62.9
79 伊東宏倫 ▲ 152.0 ▲ 13.7 25.2 ▲ 94.4 ▲ 83.4 14.3
80 鷹見としや ▲ 163.3 4.5 ▲ 33.7 ▲ 105.9 ▲ 9.4 ▲ 18.8
81 猿渡輝也 ▲ 170.6 ▲ 77.8 61.0 ▲ 69.8 ▲ 26.4 ▲ 57.6
82 松島桃花 ▲ 172.0 ▲ 57.0 20.9 ▲ 11.3 ▲ 36.5 ▲ 88.1
83 荒井伶太 ▲ 176.8 7.5 ▲ 107.3 6.6 ▲ 96.2 12.6
84 澤谷諒 ▲ 206.1 ▲ 43.1 ▲ 60.1 ▲ 12.0 ▲ 35.6 ▲ 55.3
85 山田学武 ▲ 208.1 ▲ 52.3 47.1 ▲ 78.4 ▲ 60.9 ▲ 63.6
86 中村毅 ▲ 222.1 9.7 ▲ 14.8 ▲ 115.4 ▲ 75.3 ▲ 26.3
87 小川尚哉 ▲ 222.5 ▲ 54.6 ▲ 28.7 ▲ 31.7 ▲ 21.3 ▲ 86.2
88 木原翼 ▲ 219.3 ▲ 48.9 ▲ 69.5 ▲ 30.6 ▲ 70.3  
89 山脇千文美 ▲ 225.2 ▲ 21.7 ▲ 53.3 ▲ 48.6 ▲ 101.6  

第31期麻雀マスターズ予選レポート②

【第31期麻雀マスターズ4/15(土)プロ予選②46名が本戦進出】

 

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麻雀マスターズのプロ予選は4/9(日)4/15(土)4/16(日)(※いずれか1日を選択)の3日間。
二日目の4/15予選は参加者182名、全会場の上位46名が勝ち上がりとなる。

【マスターズシステム】
・WRCルール5回戦
・4回戦終了時、プラス者は5回戦へ(※マイナス上位者で卓調整あり)

【巣鴨道場】

 

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【錦江荘】

 

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【じゃん亭】

 

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【春日エース】

 

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【勝どき柳】

 

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4回戦終了時、プラス者はpt持ち越しで5回戦へ。(※マイナス上位者で卓調整あり)

 

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5回戦終了時、全会場の上位46名が本戦進出となった。

 

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(文:小林正和)

第40期 A2リーグ 第2節A卓レポート

石川が全連対の大きなプラス!A2リーグ第2節A卓レポート

5月2日、第40期鳳凰戦A2リーグ第2節A卓が放送された。
対局者は黒沢咲、高橋良介、近藤久春、石川正明。

 

 

A1経験者の黒沢・近藤に、近年昇級してきた高橋・今期初A2の石川が挑むような組み合わせとなった。

 

★1回戦

東3局、親の黒沢がタンヤオドラ1の3,900、白ドラドラの2,600オールと連続のアガリ。

 

 

沈められた3人であったが、東3局3本場には高橋がタンヤオ三色ドラの8,000、南1局には石川がピンフイーペーコードラドラの7,700と高打点が連続で成就!置いていかれた形となった近藤が1人沈みとなった。

高橋 +15.8P
黒沢 +8.1P
石川 +1.6P
近藤 ▲25.5P

 

★2回戦

平たい点数で迎えた南1局、黒沢が3メンチャンリーチの高目をツモり2,000・4,000。

 

 

アガッて親を迎えた黒沢、さらにリーチドラ1で抜け出しにかかるも…

 

 

ここはリーチ後の四万を仕掛けた石川がとらえ、中ホンイツドラの7,700。この直撃により、石川がトップ、黒沢が4着と明暗分かれる結果に。

石川 +21.0P
高橋 ▲1.4P
近藤 ▲6.2P
黒沢 ▲13.4P

 

★3回戦

東4局、石川にメンホンのヤミテン。チンイツで仕掛けた高橋から発をとらえ、8,000のアガリ。

 

 

石川リードで迎えた南2局1本場には、3人が5,200以上のテンパイを入れていた中、リーチドラ1の2,600で勝負所を制する。
オーラスには親番の黒沢が珍しくタンヤオのみの仕掛けでトップを逆転するも、1本場で再びアガリ返した石川が連勝を決めた。

石川 +17.5P
黒沢 +11.8P
近藤 ▲4.6P
高橋 ▲24.7P

 

★4回戦

南1局、石川が七筒4枚見えという絶好の五筒八筒。高目の八筒で高橋から8,000のアガリ。

 

 

3勝目が見えた石川であったが、待ったをかけたのは高橋。南2局1本場、ドラ暗刻のリーチをツモり4,000オールで復活。さらに1本場で1,300オールをアガリトップに躍り出る。

南3局2本場、石川がドラ暗刻のリーチをかけ再逆転を狙うも、近藤が静かにメンホンの白単騎。白を暗刻から切った黒沢が捕まってしまい、近藤のアガリに。

 

 

苦しい展開が続いていた中、満貫のアガリをもぎ取った近藤が浮きの3着へ。オーラスは高橋がアガリきりトップを決めた。

高橋 +12.5P
石川 +5.0P
近藤 +2.8P
黒沢 ▲20.3P

4回戦終了時のトータルポイントは画像の通り。

 

 

 

4戦全て連対を決めた石川が+45.1Pの卓内トップとなった。

次回A2リーグの放送は5月9日(火)。

対局者は柴田吉和、伊藤優孝、刀川昌浩、井出康平。
解説は猿川真寿。次回も是非お楽しみに!

(文・浜野太陽)

第40期 A1リーグ 第2節A卓レポート

【第40期鳳凰戦 A1リーグ第2節A卓 西川淳が打撃戦を制して卓内トップ】

本日の対局者は

6位 藤島健二郎
7位 和久津晶
8位 西川淳
11位 一井慎也

今期は13名による変則的な卓組により和久津は開幕戦、藤島・西川・一井は第2節となっている。

 

 

解説 佐々木寿人
実況 日吉辰哉

 

【1回戦】

親番の一井がドラの三索を引いたタイミングでリーチを打ち、2,600オールで先制。

 

 

オーラスには役なしペン三筒のヤミテン。純チャンに手がわってから和久津から出て5,200。一井が1回戦トップを取る。

 

【2回戦】

この調子で降級圏から距離を取りたい一井。2回戦もツモリ三暗刻のリーチで先手を取れた。と思いきや

 

 

実は先にヤミテンを入れていたのは親の西川。ツモ切り追っかけリーチで5,800は6,100(+2,000)の直撃を取る。

続く2本場ではドラ3枚使いのピンフをツモって4,200オール。

 

 

しかし一井の手牌も落ちない。3本場で234確定のヤミテン、藤島から高めの六筒ロンで8,900をアガると

 

 

迎えた親番では3軒リーチを制して親満ツモで西川に迫るが、その一井の勢いを断ち切ったのは和久津。

捨て牌に五筒六筒を散りばめたリーチで一井から七筒を釣り出す。

 

 

大きく出遅れてしまった藤島はオーラスで親満をツモ。連荘で巻き返しを狙うが

 

 

次局は一井が交わし手をアガって3着キープ。

 

【3回戦】

開局は親番の一井がドラ雀頭のピンフをヤミテンに。和久津から四筒ロンで11,600をアガるが

 

 

次局は和久津が満貫ツモ。とにかく点棒移動が激しい展開が続く。

東2局は藤島がダブ東中ドラで親満ツモ。

 

 

東3局。和久津の親リーチを受けた藤島の手牌には東が浮いていたが、テンパイする前に引いてきた北をツモ切り。

 

 

これが安めながらもリーチ発チャンタで親満のアガリ。和久津が3回戦トップを取る。

 

【4回戦】

4回戦は一井が満貫をツモった以外は比較的穏やかな点棒移動が続いていたが、南2局に西川が2,000・3,900のツモアガリ。

 

 

これが決め手となって4回戦は西川がトップを取った。

大物手への放銃が一番少なかった西川が卓内1人浮きとなった。

藤島はトップがなく展開も厳しく見えたが本日+1.3P。凌ぎ切ったと言えるだろう。

和久津のA1復帰戦は▲8.8P。3回戦の11,600放銃からの逆転トップは見事。

一井はサイクルヒットで11位から脱出できず。先手を取れた3回戦にラスを引かされたのが痛かった。

 

 

 

次回A1第2節B卓は
2023/5/3(祝水) 16:00

前田直哉
勝又健志
藤崎智
沢崎誠

解説 HIRO柴田
実況 日吉辰哉

(文・吾妻さおり)

日本将棋連盟 鈴木大介九段 日本プロ麻雀連盟 入会

【日本将棋連盟 鈴木大介九段 日本プロ麻雀連盟 入会】

2023年5月11日14時00分、記者会見が行われました。


司会 襟川麻衣子

鈴木大介九段に、今回日本プロ麻雀連盟に入会するに至った経緯についてお話いただきました。


私の麻雀は、家族麻雀から始まりました。それから趣味の一つとしてやってきました。
当時からモンド杯など映像対局を見たり、近代麻雀を読んだりと熱烈な麻雀ファンでした。
現在はMリーグも毎日欠かさず見ております。
将棋のプロを続けていく中で麻雀のプロへの憧れというのはありました。
一つのきっかけとして、2019年に麻雀最強戦で著名人枠で出させて頂き、運良く優勝することが出来ました。
その後、麻雀のプロの方々と交流する機会が増え、より一層麻雀プロの世界に興味が湧いてきました。
その頃Mリーグが発足し、より一層麻雀プロになりたい気持ちが強まっていきました。
当時は将棋連盟の理事に就いていたというのもあり、なかなか時間をとることができませんでした。
しかし今年6月に理事を退任することが決まり、これから何をしていくんだろうと考えた時に行き着いたのが、麻雀を趣味ではなくて競技としてやっていきたいという気持ちになりました。
周りの人に相談した時に、プロ団体に入るなら日本プロ麻雀連盟が良いという言葉を頂き、森山茂和会長に相談させて頂き、入会する運びとなりました。
入会に至った一番の決め手というのは、私が尊敬する佐々木寿人プロ、滝沢和典プロが所属していたからです。
もし叶うならば二人と対局する機会があればいいなと思っております。

日本プロ麻雀連盟としてどのような経緯で、入会が決まったのか、森山会長より説明頂きました。


最強戦で鈴木大介九段の麻雀を見た時に破壊力のある・攻撃力の高い麻雀を打つんだなと思いました。
そのような麻雀打ちは少なくなってきている中、貴重な存在だなと思いました。
鈴木選手が連盟に入ったら、さらに麻雀が面白いものになるのではないかと思いましたので、喜んで入会して頂きたいとお答えしました。
日本将棋連盟の選手が麻雀プロになるというのは凄いニュースだと思います。
鈴木選手を初めとして、日本将棋連盟の皆様には感謝しております。
鈴木選手の、麻雀界での活躍を期待しております。

最後に記念撮影を撮り、記者会見は終了となりました。

(文:編集部)

女流プロ麻雀日本シリーズ2023 決勝レポート

【仲田加南が大胆さと繊細さを兼ね備え3年振り2度目の優勝!】

 

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瑞原明奈
岡田紗佳
仲田加南
魚谷侑未

解説:藤崎智・和久津晶
実況:阿久津翔太
WRCルール4回戦

【1回戦】
仕掛けも織り交ぜながら組み立てる事の多い瑞原であったが意外な一面を見せる。

東1局1本場
東家・瑞原
四万四万六万七万八万七索八索九索三筒四筒東東東 リーチ ロン二筒 ドラ白 裏七筒

ダブ東スルーという選択から見事に仕上げると仲田から7,700の加点に成功した。
決勝戦仕様として準備していたようなメンゼン主体の入り。しかし東2局では仕掛け主体にシフトチェンジする。

 

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一万北をポンして魚谷から12,000の出アガリを決めた局。
捨て牌に注目すると序盤は色と字を大人しめにバランス良く切り出しながらの仕掛け出しであり、待ち選択では二万五万待ちを一度はツモアガリを逃す形となったが冷静に二万を手出しで河に並べトイツ落としの幻想を醸し出すと、魚谷の手牌の中に眠っていた単騎待ちにしか当たらない西を呼び覚ます。相手からどう見られているかを意識する瑞原の良さが際立った立ち上がりとなった。

【2回戦】
2回戦に入ると今度は瑞原を追いかけるように仲田、岡田の二人が主導権を握る展開へ。
まずは仲田の時間帯である。

東4局1本場
3巡目
北家・仲田
二万二万九万九万四筒八筒八筒九筒九筒西北北発 ドラ二筒

3巡目にして早くも七対子イーシャンテン。しかし4巡目に放たれた九筒は見送りながらも同巡に打たれた
二万には大胆にポンの声を掛けて対々和のリャンシャンテン戻し。これが好判断となり、瞬く間の満貫成就となった。

 

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このアガリで波に乗った仲田は南3局の瑞原のリーチを受けた局でも

 

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白・ホンイツ・ドラ2のラリアットを炸裂させトータルでも首位に躍り出る。
そして、その勢いのままトップを決めるかと思われた。しかし、この半荘を制したのはチャンス到来の機を待ち構えていた岡田であった。

細かな加点で2着目をキープしていた岡田はオーラスの親番で以下のファーストテンパイに辿り着くと迷わずリーチと踏み切る。そして一発で力強くツモリあげた。

 

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巡目やポイント差などを考慮すると意外とノータイムでリーチに行けない人も多いのではないだろうか2022年度の女流プロ麻雀日本シリーズ覇者である岡田の決勝経験値が出た見事な一撃で瑞原、仲田、岡田の三つ巴で後半戦へ。

【3回戦】
東場は比較的穏やかに局が進んだが南場に入ると景色が一転する。

南2局1本場
東家・瑞原
六万七万八万九万九万五索六索二筒三筒四筒五筒六筒七筒 リーチ 一発ツモ七索 ドラ八筒 裏七万

南2局2本場
東家・瑞原
二万三万三万四万五万五万六万七万九万九万 ポン南南南 ロン四万 ドラ九万

瑞原が2局連続の12,000の加点で一歩抜け出すと

 

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ここまで厳しい展開を強いられてきた魚谷が岡田より発・ドラ3の12,000を決めた。

更に魚谷は次局の南3局1本場でも親の満貫ツモを決めてこの半荘のトップを奪還すると岡田をかわしてトータル3番手で最終4回戦を迎える。

【4回戦】
最終戦は瑞原と仲田が効果的なアガリをものにし一騎打ちの様相となり南場へ突入した。局面が大きく動いたのは南2局3本場。

 

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仲田の先制リーチに対して東家の魚谷が追いかけリーチをかけている場面。
二人のアクションに挟まれた瑞原は撤退宣言するかのように押し返そうとしていた二万を手牌の右手から一番遠い左側へ収納するも

 

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まさかの五筒ツモでテンパイ。

ここで瑞原の手が止まる。

仲田には通りそうだが魚谷には危険牌という中でしっかり場を見渡すと、テンパイ取りヤミテンを選択した。
決勝戦終了後のインタビューでは

瑞原「魚谷さんの一万切りリーチが必ずしも手牌に関連しているとは限らない点、二万が1枚切れなのでシャンポンで当たりにくい点、そしてドラの切れ具合等から仮に放銃しても致命傷にならない可能性が高い点、そしてこの手をアガリ切れれば優勝に近づくと思い押しました。」
と語った瑞原の読み通り、実際の魚谷の手はドラと手役の絡まない形。

 

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しかし、リーチという役の怖さである裏ドラ表示牌が八万となり瑞原にとっては痛すぎる失点となった。

それでも僅かながら優位な立場で迎えた瑞原のオーラスの親番。

 

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仲田の優勝条件はツモアガリならば400・800以上、瑞原からの直撃は1,000という僅少な点差。そして肉薄した数字に肖るかのように天は仲田に究極な選択を与えた。

 

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ピンフのテンパイ。
しかしヤミテンの場合、瑞原からの出アガリは優勝となるがツモでは点数が足りない。ならばいっその事リーチの手もあるが、魚谷・岡田からは12,000以上の出アガリが必要。また条件の厳しい魚谷・岡田の両名はテンパイの可能性が著しく低く、瑞原はノーテン終局でも優勝となるというシチュエーションである。

結果を出した方が正解とも言える極限の二択に対して仲田が導き出したのは“ヤミテン”であった。
そして

 

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この繊細さを持ち合わせた仲田が山に1枚しか眠っていない一万四万を瑞原から捉えると、3年振り2度目の女流プロ麻雀日本シリーズ優勝に返り咲いた。

 

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優勝 仲田加南
2位 瑞原明奈
3位 魚谷侑未
4位 岡田紗佳

 

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◆女流プロ麻雀日本シリーズ2023優勝
仲田加南
「キラキラした決勝メンバーに恵まれて負けても楽しかったと言えるぐらいの決勝戦でした!また沢山のご声援も届いて嬉しかったです。来期からも精一杯頑張りますので応援の程宜しくお願い致します。ツモよりデバサイ!!」

(文:小林正和)

第3期鸞和戦ベスト16D卓レポート

4月21日第3期鸞和戦ベスト16D卓の試合が行われた。

30代、40代の日本プロ麻雀連盟所属の選手が参加できるこのタイトル戦も今期で3期目を迎える。
なお、ベスト16は日本プロ麻雀連盟公式ルールで4回戦を戦い、トータルポイント上位2名がベスト8へ進出となる。

D卓対戦メンバーはこちら。

 

 

注目選手はA2リーグ所属、そして今期が鸞和戦ラストチャンスとなる紺野真太郎。
果たしてラストチャンス掴むことはできるのか?

1回戦は親番矢崎からのダブルリーチでスタート。

 

 

4,000オールのツモアガリ。

その後も紺野以外の3者が高打点をアガリ、1回戦はダブルリーチをアガった矢崎がトップ。そして紺野はラススタートとなった。

 

 

2回戦も紺野にとっては苦しい時間が続く。
青嶋からの早いリーチを受けた親番の紺野。
九筒切りを選択すると、ジュンチャンピンフイーペーコー12,000の放銃となった。

 

 

青嶋はこのアガリが大きな決め手となり、2回戦トップで終了。
紺野は勝負手が中々実らず2連続ラスでのスタートなった。

 

 

3回戦は東1局からバチバチのぶつかり合い!

青嶋が東が2枚切れのメンホンテンパイ。

 

 

紺野がタンヤオドラ1テンパイ。
待ちはシャンポンだがここは迷わず即リーチ。

 

 

そして1、2回戦とプラスを積み重ね現状トータルトップ目に立つ矢崎もドラと振り替わってのピンフドラ1リーチ。

 

 

この勝負所を制したのは紺野。リーチ・タンヤオ・ツモ・ドラ2,000-3,900のアガリとなった。

 

 

東2局も紺野が2,000・4,000と加点すると、4人のポイント差が一気に縮まったものの、青嶋が東3局で新谷からメンホン七対子のアガリ、そして南1局の親番では跳満のツモアガリを決めると、他3者を一気に引き離す。

 

 

南2局、絶対連荘したい新谷の親番で、矢崎にタンヤオドラドラのテンパイが入る。

 

 

新谷も七対子のテンパイが入り即リーチの選択。
放銃回避の二万単騎待ちでのリーチとなるが、リーチ後に四万を持ってきてしまい、新谷の放銃となった。

 

 

その後も矢崎は加点に成功し、浮きを確保すると、3回戦は新谷の1人沈みで終了となる。

 

 

4回戦は3回戦までリードをしていた矢崎、青嶋の2人が見事ポイントを守り切る形でベスト8の通過を決めた。

 

 

ベス88進出を決めたのはこちらの選手たち。

 

 

現鳳凰位のHIRO柴田、現役Aリーガーの杉浦勘介、紺野真太郎もベスト16で敗退。
比較的若い世代も多く残ったベスト8。

今期の鸞和は一体誰になるのか目が離せない。

(文:松田彩花)