【第36期 新人王戦決勝 曽篠春成が初タイトルを戴冠】
第36期 新人王戦決勝
対局者はこちらの4名
仲田浩二
松本和樹
曽篠春成
津村憲一
解説 柴田吉和・仲田加南
実況 楠原遊
1回戦に先陣を切ったのは松本。暗カン、ポン。カンチャン待ちも正解を選び満貫ツモ。
南2局にはドラのをポンして3,900オール(+1,000)の加点。大きいトップを取った。
2回戦は津村の混一色、満貫ツモから始まり
東3局は仲田も満貫ツモで参戦。次局は松本から混一色で3,900直撃。まだ先は長いが、微差ながら仲田がトータル首位に立つ。
南2局。松本はピンフのみをテンパイし、津村からの1,000を見逃し。さらに400・700ツモもアガらずとして高め678のフリテンリーチを敢行。
しかし今局は見逃された津村が1,300・2,600(+1,000)のアガリ。
松本はまだ+17.8の2番手なのでアガる方が自然かも知れないが、高めが2種あるフリテンリーチで優勝を狙うチャレンジは全然ありだと思う。結果より痛いのは松本の心に迷いが残ってしまった事だろう。
オーラス1本場には曽篠(親)が4,100オールをツモってラスから浮きの2着まで復活。
2本場は津村がアガって2回戦のトップを確定させた。
気持ちを切り替えて3回戦に挑みたい松本。4巡目の混一色リーチが実って津村から8,000の直撃となるが
津村も負けじとリーチを打ち、高めので7,700を松本から取り返す。
さらに津村は親番で345確定のリーチをツモって大きくリードする。
2本場には曽篠が海底で満貫ツモ。ジワジワと上下のポイント差が詰まって行く。
南1局3本場。曽篠(親)が絶好の引きで3メンチャンリーチ。
松本は清一色の仕掛け。で全面対決に出る。
津村もテンパイを入れていたがで撤退。
曽篠が5,800は6,700のアガリとなり、3回戦のトップを取った。
最終戦開始前のポイントは僅差。大きく浮いた者が居ないので、4番手からの逆転も十分可能性がある。
東1局1本場は松本が一通のペンリーチ。曽篠から5,200は5,500のアガリ。
東2局は仲田(親)がシャンポンリーチを打ち、高めのダブを松本からロンで7,700。
次局は津村から2,900は3,200をアガり、この瞬間仲田がトータル首位に立った。
2本場も仲田(親)は3メンチャンの先制リーチを打つが、曽篠がドラポンで応戦し、津村から8,000は8,600(+1,000)。
今度は曽篠がトータル首位と、目まぐるしく入れ替わる。
津村は3番手まで落ちてしまったが、東3局に執念のドラ単騎で1,300・2,600をアガると
南1局にも曽篠(親)のリーチに押し返し、安めのツモながらも1,300・2,600(+1,000)と一歩も譲らない戦いに。
オーラス開始前
現状首位は仲田。
親番は津村。
曽篠は浮けば仲田を捲るのでアガリ優勝。
松本はツモか仲田から三倍満、曽篠と津村からは役満条件。
曽篠がタンヤオで仕掛けて早々にテンパイ。津村(親)から1,000のアガリで逆転優勝を決めた。
曽篠には日本プロ麻雀連盟副会長 伊藤優孝よりトロフィーと目録が授与された。
松本「初戦いいトップ取れて行けるかなと思ったのですが、2回戦の選択で流れ逃しちゃったかなと。その後弱気になった部分はあったと思います。慣れない雰囲気での麻雀で失敗した選択もあったとは思いますが、今後の糧になるよう頑張ります。」
津村「今一歩届きませんでしたが、自分の麻雀は打てたかなと思います。強気で行こうしていたので少ない枚数でもリーチとは思っていました。これからも映像対局に出られるように頑張ります。」
仲田「まだ力が足りなかったというか。距離感を大事にしていたのですが、酷くもないけど、100点の麻雀も打てず中途半端だった。何も悪くない所が悪かった。45歳最年長新人王狙っていましたが、曽篠さん強かったです。」
曽篠「めちゃくちゃ嬉しいです。2回戦のオーラスまでアガリがなく苦しかったですが、少しずつ差を詰められて最後はアガリ優勝まで来られたので良かったです。新人王が取れたので、次はG1タイトル目指して頑張りたいと思います。」
(文・吾妻さおり)