中級/第95回『勝てる!リーチ麻雀講座⑤牌効率編その3』 魚谷 侑未
2014年11月11日
皆さんこんにちは、魚谷侑未です。
この連載も今回で5回目となりました。
今回のテーマは牌効率編その3としまして、前回に引き続き牌効率の勉強をしていきましょう。
ですが、今日は戦術の話に入る前に、別の角度から麻雀について考えてみようと思います。
麻雀が強くなるためには、技術面を磨いていく事が一番大切ですが、それ以外にも精神面を強くしていくことが必要不可欠です。
第1回でも精神面の話はしましたが、強くなるためには技術面に負けないくらい大切な事になりますのでこれからも少しずつ触れていこうと思います。
技術と同時に精神面も鍛えて行きましょう。
麻雀中に精神が揺らいでしまうというあなたへ、麻雀が強くなる上で大切な気持ちを教えます。
それは3つの「愛」です!
(何それ?(笑)って思いました?ちょっとちょっと、笑わないでちゃんと読んでくださいねー!)
① 麻雀を愛すること
麻雀は理不尽なゲームです。自分がどれだけ愛しても愛しても、麻雀からの返答は何もないかもしれません。
むしろ意地悪をされているような気持ちになる日もあるかもしれません。
それでも愛してあげて下さい。
すぐには形にならないかもしれませんが、いつか注いだだけの愛情が何かしらの形となって自分の元に返ってくるはずです。その日はなかなかやって来ないかもしれませんが、めげずに愛し続けてあげてください。
② 対戦相手を愛すること
対戦相手に対して、嫌な感情を抱くこともあると思います。
麻雀は人間同士がお互いに勝ちたくてやっているゲームです。ぶつかることもあるでしょう。
それでも相手への敬意は忘れないで下さい。
敬意を払ったとしても、相手からは何の見返りもないかもしれません。
それでも自分がそうしていく事で、自分の気持ちのブレも少なくなり、他の人からはきっと良い感情で自分を見て貰えるでしょう。
③ 自分を愛すること
失敗したっていいんです。間違ったっていいんです。
失敗をしない人なんて居ません。
失敗した事を引きずらないこと。
反省は麻雀が終わってからすること。
麻雀中は失敗したとしても、次局にその気持ちは持ち込まない事にしましょう。
「忘れよう!切り替えて、次!」と、強く思いましょう。
でも、全てが終わった後に、きちんと検証と反省をして下さいね。
そして、その反省会できちんと自分のミスを咎めて下さい。
愛情とは優しさと厳しさの表裏一体なのです。
この3つの愛、持っていますか?
この気持ちはきっとみんな多かれ少なかれ持っているものだと思います。
でも、つい忘れてしまいがちな気持ちなので、忘れてしまいそうになった時は思い出すようにしましょう。
麻雀が強くなるために、強く在るために、必要不可欠な気持ちですからね。
では、引き続き牌効率の話に移りましょう。
【5章~5ブロック打法~】
○5ブロックと6ブロックの優劣
〔5ブロック〕という単語を耳にした事がありますか?
麻雀でアガるためには4面子1雀頭が必要になりますね。
そのアガるまでの手牌の構成を、4面子1雀頭にしている状態を〔5ブロック〕と言います。
詳しくいうと、面子候補を4つにして手組をしている状態が5ブロック、面子候補を5つにしている状態の事を〔6ブロック〕と言います。〔6ブロック〕は面子オーバーと表現されたりもします。
牌姿で表すと、
5ブロック
6ブロック
と、なります。
さて、この5ブロックと6ブロックではどちらが優秀な2シャンテンだと思いますか?
正解は、5ブロックです。
「受け入れが多い6ブロックの方が良いんじゃないの?」と思ってしまうかもしれません。
では、何故5ブロックの方が優秀であるかというと1シャンテンの時に秘密があるのです。
〔2シャンテンの時の比較〕
シャンテン数を進めるための有効牌
5ブロック
10種33牌
6ブロック
9種35牌
2シャンテンの現状では、6ブロックの方が有効牌の数が多く有利に見えます。
では、1シャンテンになった時の比較をしてみましょう。
〔1シャンテンの時の比較〕
5ブロック
7種23牌
6ブロック
5種19牌
1シャンテンになると、今度は5ブロックの受け入れ枚数が多くなりました。
「じゃあ、どっちも一長一短なんだからどっちでも良いんじゃないの?」
と、思うかもしれませんが、実は優劣はきちんとあります。
〔1シャンテン時に、形の強い5ブロック打法が基本的には有利です〕
何故かというと、2シャンテンの方がどちらの形も受け入れ枚数が多いです。
つまりは、2シャンテン→1シャンテンより、1シャンテン→テンパイまでの方が、時間を多く必要とします。
その1シャンテンの時にかかる時間を減らす方が効率として良いのです。
また、これは別の角度からの話ですが、相手からの攻撃を受けて(例えばリーチを受けた時など)2シャンテンだったらオリの判断がすぐ出来ますが、1シャンテンの時は押す事が増えますよね。
であればやはり、オリられない可能性の高い1シャンテンの形が強い方が有利だと思うのです。
では、5ブロックの感覚を掴むために何問か例題を出してみましょう。
牌姿を見て何を切るか、考えてみてください。
①
②
③
① の回答
これは分かりやすいですねのターツを落として5ブロックにしましょう。
② の回答
これは明らかなターツオーバーです。
場況と合わせて、かのターツを落としましょう。
手牌をブクブクにする、というのはただ手牌を横に広げれば良いわけではないのです。
4面子1雀頭を常に想定して、どこに形を作るか選択と決断が出来る力をつけていきましょう。
③ の回答
これも、やという強い形の両面ターツ以外を選択して落としていきましょう。
この時やを切ると、6ブロック打法になってしまいますので、気を付けてくださいね。
さて、5ブロック打法にあまり馴染みのない方にも理解して頂けたでしょうか?
1シャンテンの時に浮き牌(手牌に全く関係のない遊び牌)がないように手組をしていくと、手牌の進行が自然と5ブロックで組めるようになると思います。
慣れれば自然と出来るようになりますので、意識して手組をするように心がけていきましょう。
○6ブロックにするケース
さて、5ブロックが有利と上記しましたが、全てが全てそれに当てはまるわけではありません。
① 切るべきターツが場況などから魅力的に見える場合
現在は6ブロック、面子オーバーしている状態です。
ツモ
ここで通常の5ブロック打法だと、他のトイツに比べて変化の少ないを切るのが正解です。
しかし、この手牌で6ブロックのまま打つ事もあります。
本来、牌効率で考えると落とすべきやが、山にどうしても居そうで切り離したくない時などは、を切って両面固定にして、決断を保留にするのもありだと思います。
また、こんな手牌の時に5ブロック打法だと、のカンチャン外しが手順となりますが、に凄く魅力を感じていて、どうしても嫌いたくない時や、がドラの時などはを切って両面固定するのも選択肢としてありますね。
また、こんな手牌の時には、基本的には5ブロックにするためにターツ選択をします。
どこかのターツ(この場合は完全1シャンテンになりやすいように、のトイツかかのターツ)を嫌います。
ただ、落としたい部分のターツが優秀に見えていて、まだ嫌いたくない場合に保留のやを打ってターツ選択をしないケースがあります。
基本的には、5ブロックで打つようにして欲しいですが、状況に応じて判断していきましょう。
② 手役か良形かで両天秤にかける場合。
手役と待ちの良さで両天秤にかける時も6ブロック打法が有効です。
5ブロックで打つなら落としが基本です。
ただし、この場合は234の三色が引きや引きで見えます。
なので、6ブロックにする打として手役か良形かの両天秤に受けましょう。
さて、今回の中級講座はここまでです。
5ブロック打法は牌効率の基本になりますので、常に意識していきましょう。
5ブロック打法を完璧にする事で、麻雀の勝率も少しアップしますから、地味な事でも1つずつ身に着けていきましょうね。
それでは、また次回『勝てる!リーチ麻雀講座⑤牌効率編その4』でお会いしましょう!
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