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中級/第97回『勝てる!リーチ麻雀講座⑦牌効率編その5』 魚谷 侑未

皆さんこんにちは、魚谷侑未です。
さて、長く続いた牌効率編も今回で最終回です。次回からは別の章に入ります。
牌効率は、麻雀が強くなる上では必要不可欠となるので、最後までしっかりと勉強して行って下さいね。
前回はトイツのほぐし方のお話でしたが、今回もトイツ含みの手について学んでいきましょう。
 
【6章~トイツをほぐそう②~】
前回は、メンゼンテンパイするために、手牌が3トイツの時どうやって手を進めていくのが最善であるか、というお話でした。
今回は、鳴きを前提とした手牌の場合に、どういう手組にしていくかを一緒に学んでいきましょう。
〔メンゼンは横(順子)受け、鳴きは縦(トイツ)受け〕
鳴いてテンパイを目指す時の基本。
東2局、南家
三万四万五万二索二索四索六索東東東白白中中  ドラ四万
この手の打牌候補は、二索六索になると思いますが、基本的には打六索が正解となります。
この手牌は仕掛けても5,200点~8,000点の打点が見込めるため、積極的に仕掛けて行って良い手だと思います。
チーは上家からしか鳴く事が出来ませんが、ポンは他家どこからでも鳴く事が出来ます。
つまり、鳴く時は縦(トイツ)受けに受ける方がテンパイまでが早くなります。
逆に、この手を必ずメンゼンで仕上げてリーチを打ちたい!という時は打二索になります。
(三暗刻との兼ね合いがあるので厳密には微妙ですが・・・)
二索の裏目は二索が暗刻になった時の2枚しかありませんが、打六索とした時の裏目は五索が4枚あります。
メンゼンテンパイだけを考えてテンパイを目指す場合は、純粋な牌効率を考えてテンパイを目指していきましょう。
3トイツや4トイツの時の基本は、メンゼンは横受け、鳴きは縦受けと覚えておきましょう。
それでは、こんな手は何を切るでしょう?
鳴いてテンパイを目指したいが、鳴けるかわからない時。
東1局 南家
一万一万三万六万七万八万三筒三筒五筒六筒七筒八筒中中 ドラ中
この手も鳴きたいから縦受けを残して三万を切るんじゃないの?
と思った方は、不正解です。三筒を切りましょう。
①の手は「鳴きが前提の手牌」
②の手は「鳴きたいが中からしか動けない手牌」です。
この手牌は、中からしか仕掛け辛い形ですが、中はドラなので場に放たれにくいです。
基本はメンゼンで手を進めることを考えていきましょう。
この手牌で、中バックでのテンパイでも良しとする場合は、①の例と同じように、トイツを大切にしていきましょう。
その場合は打三万か打八筒になります。
手牌をメンゼンのテンパイ基本に考えるか、仕掛けてのテンパイを基本に考えるかで、手の組み方は変わっていくのです。
 
【7章~4トイツ以上は、七対子も視野に入れよう~】
さて、これまでトイツはほぐしましょうと言ってきましたが、それは主に3トイツの時のお話です。
4トイツ以上になったら、七対子も視野に入れていきましょう。
ただし、4トイツ以上であっても、メンツ手が本線になる手牌では七対子はスパッと見切りましょう。
七対子は攻撃にも守備にも使える、使い勝手の良い手役ではありますが、牌効率ではメンツ手に圧倒的に劣ります。
「どうしても落としたくない親番では、七対子はやってはいけない」
という言葉は聞いた事はありませんか?
こう言われるのは、七対子は1シャンテンからテンパイまでが凄く時間がかかる可能性が高いからです。
七対子の1シャンテンは、理論上ではテンパイまでに14巡かかります。
そして、アガリ易い待ちを選べるとはいえ、最終形も単騎待ちで最大でも3枚しかありません。
優先すべきはメンツ手です。
七対子は保険として考えたり、七対子になったらラッキー、くらいに考えておきましょう。
それでは、どんな時にメンツ手にしてどんな時に七対子にするのか、例題を見ていきましょう。
〔メンツ手にする時〕
例1)
東2局、南家
五万六万六万七万七万八万四索四索五索三筒三筒五筒五筒六筒  ドラ北
七対子1シャンテンですが、メンツ手の1シャンテンでもあります。
七対子と良形残りのメンツ手では、優先すべきは圧倒的にメンツ手です。
中途半端に両天秤にかける六筒五索を切ったりせずに、五筒四索を切ってメンツ手に固定しましょう。
六筒を切ってもテンパイまでの受け入れ枚数は七筒が減るだけで、むしろ七対子のテンパイがある分増えているように見えますが、上記した通り、七対子はテンパイしたところで単騎待ちにしかなりません。
それなら、確実に両面以上でテンパイ出来る、メンツ手を主軸に考えた方がアガリまでの道筋は近いですね。
例2)
東2局、南家
二索三索七索八索八索九索二筒二筒三筒三筒東東白白  ドラ二索
七対子は1シャンテン、メンツ手は2シャンテンですが、8を打ちましょう。
この形は仕掛けも考えられ、メンゼンで仕上がればチャンタなどの手役も見え、融通が利く上に打点的にも期待が持てる手牌です。
それに、七対子に絞って考えると、ドラが浮いてしまう可能性が高いですよね。
その場のシャンテン数ではメンツ手は七対子に劣りますが、先の伸びや融通が利きやすいことを考えると、メンツ手が有利になるケースが多々あるのです。
単純なシャンテン数で手牌を見ないようにしましょう。
〔七対子にする時〕
例1)
東2局、南家
一万一万七万七万一索一索三索五索七索四筒四筒六筒六筒北  ドラ西
手牌のトイツに横の繋がりがなく(例えば44556のようなイーペーコーにもなり得る形)端の順子になりにくいターツが多いです。
こういった手の時は、七対子に決め打ってしまっても構いません。
山にありそうな牌を考えながら、いい単騎待ちを探しましょう。
例2)
東2局、南家
二万二万三万三万一索三索五索八筒八筒九筒九筒西西北  ドラ北
メンツ手としても見えなくはないですが、メンツ手になっても高くなる可能性も低く、更に待ちが良形になるとも限りません。
そして、ドラの字牌が浮いてしまっています。
七対子にした時の打点の高さや、メンツ手として手牌を進める事が難しい事などを考慮して、この手牌は七対子に決めてしまいましょう。
トイツが4トイツ以上の手は、メンツ手にした時に待ちが良形になる可能性が高いかどうかや、打点はどうなるかなどを考えて、縦横どちらベースで手を進めるか考えていきましょう。
はい、今回の中級講座ではトイツ手についてたくさん書きました。
前回の講座と合わせて学んで、トイツマスターを目指しましょう。
さて、長く続いた牌効率編も今回で終わりです。
私の講座での牌効率編は終わりますが、牌効率はとっても奥が深いです。
これからも牌効率への理解を深めていって下さいね!
それでは次回は『勝てる!リーチ麻雀講座⑧鳴き麻雀編』でお会いしましょう♪