中級/第118回:中級講座『番外編 サイバーエージェントカップ2016』 古橋 崇志
2016年11月15日
麻雀ファンの皆様いかがお過ごしでしょうか。古橋崇志です。
さて、
次回は「手役派の守備」についてお話したいと思います。
前回の中級講座でこんな事を書いていた奴がいたのを覚えていますか?
と、言う事で今回はサイバーエージェントカップ2016を題材にお話したいと思います。
「また嘘かよ」
「謝罪」
「勝又と交代求ム」
などと言われてしまいそうですが「手役派の守備」についてはまた次回に・・・
10/8(土)サイバーエージェントカップ2016会場にて
梶本さん「古橋の雀風は?」
古橋「門前手役派です!キリッ」
白鳥「門前派って言ってる人で強い人見たことないんだけどwww」
・・・まずは白鳥の先制攻撃。勝負は既に始まっていたのです。
そして本番開始。
サイバーエージェントカップ2016は抽選を行い、1番を引いた選手から予選A・B卓の何家に座るか選択できるのです。
1番は石井一馬さん。B卓の北家を選択。2番は私でA卓の西家を選択しました。
そして3番を引いた白鳥。
白鳥「A卓の北家でお願いします!」
司会の小山さん「それは何故ですか!?」
白鳥「石井さんより古橋さんの方が勝てそうだからです!」
(こ、こいつやるな・・・冷静な選択だぜ)
対局前に精神的ダメージを負わされながらも何とか持ちこたえ、予選A卓スタート。
東1局、私にかなりの好配牌が入ります。
2巡目にこちらの形。
西家の2巡目でドラは。ここで私はを切ります。
引きでのシャンポンリーチや引きのピンフ変化、ドラの重なりを見ての一打です。
このを切った後(しまった!)と反省しました。
序盤は跳満(打点>効率)
中盤は満貫(打点=効率)
終盤はアガリ若しくはテンパイ(打点<効率)
と言った具合に除々に手役を見切っていくことが大事なのです。
前回の中級講座でこんな事を書いていました。
まだ序盤なのに目先の1シャンテンに拘って、高打点を見切ってしまうのは手役派失格です。
ここは打として最低リーチピンフイーペーコーを目指すのが手役派の麻雀かな、と。
結果はソウズでもう1メンツ完成し、ヤミテンならば恐らくでのアガリがありました。
そして迎えた東3局の親番。4巡目にダブが暗刻になりこの形。
場には関連牌ではとが1枚切れ。打牌候補としてはあたりでしょうか?
さて、皆さんは何を切りますか?
この何切るに正解はありません。
自分がどの様な最終形を描いているかによって打牌が変わります。
さあ、それではこの4つの打牌候補のメリットとデメリットを考えてみましょう。
打
メリット
678の三色を見つつ、最終形が好形になりやすい。
デメリット
テンパイまでの牌効率、テンパイ直後の出アガリ確率が一番劣る。
打
メリット
マンズ、ソウズのノベタンが雀頭になった時の即リーチで出アガリが期待できる。
デメリット
ピンズの横の変化が無くなる。打点の向上がこれ以上見込めなくなる。
打
メリット
678の三色を見つつ、ピンズの選択を先延ばしにでき、現時点で一番強い最終形69が残る。
デメリット
一番良形になりやすいマンズの伸びが無くなってしまう。
打
メリット
678の三色を見つつ、ピンズ・マンズに良形を求める事ができる。
デメリット
現時点で一番強い最終形で待てなくなってしまう。
この様にすべての打牌の意味をしっかりと理解する事が非常に重要です。
実戦ではここまで時間を使うことはできませんから、何回も練習して「慣れる」事が大切なのです。
さて、私は何を切ったでしょうか?
・・・・そうですです!
手役派なので三色は追いたいですし、
門前派なのでリーチを打ってツモアガリを目指したいですから、ここは三色と好形が残る打としました。
そして2巡後、が雀頭になり、テンパイ。
場にはが1枚切れ。
私の選択は打、テンパイ取りのヤミテン。
数巡後にツモでカンへの待ち変えをすると、直後下家の白鳥から打。
(こ、こいつ俺の待ちを一点読みしてたのか・・・)
そして白鳥からリーチが入り、私も追っかけるものの白鳥の当たり牌を掴んで放銃となりました。
この局に関しては後日、先輩方からアドバイスを頂きました。
「2着勝ち上がりのシステムで親リーチに向かい難いから即リーチの方が良い」
スタイルに拘りすぎて、ルール・システムへの対応がまだまだの1局でした。反省!
その後は拮抗した展開でしたが、オーラスに矢島さん、日向さんとの2着争いを何とか制して決勝へ。
決勝戦も拮抗した展開が続き、南2局。
私の最後の親番、8巡目でドラはです。
切るのはですがリーチの選択に迷いますよね。
ちなみに他家の捨て牌は
皆さんの選択はどうでしょうか?
どうしても親満クラスのアガリが欲しい局面です。リーチして裏を乗せたいです・・が!
私の選択は・・・ヤミテン!
が決して良い待ちには見えませんし、何より三色への変化があります。ここは手役派としての最大の見せ場!とばかりに人生で最もこのままアガリたくないヤミテンを選択しました。
結果は・・・引きの切り、そしてを引き入れての切りリーチでをツモ。
4,000オールの大きなアガリでトップ目に。
その後は苦しみながらも何とか逃げ切り、最強戦ファイナルへの切符を手にする事ができました。
ファイナルはB卓。阿部孝則さんと茅森早香さん、雀王との戦いです。
ここで良い報告ができるように精一杯戦ってきます。
応援よろしくお願いします!
それではまた次回お会いいたしましょう。
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