中級/第128回:中級講座『映像対局のタイムシフトの活用』 浜上 文吾
2017年09月15日
麻雀ファンの皆様こんにちは!
九州本部の浜上です。
前回は対局の順位や牌姿を思い出して記録し、自分専用の麻雀ノートを作成するというトレーニング法を紹介しましたが「順位は思い出すけど牌姿はなかなか…」というご意見がありました。
なるほど~、確かに牌姿を覚えるのは慣れないと大変ですね。
牌姿を覚えるためには数多くの対局を観戦してみることが簡単なことだと思います。そこで、今回は映像対局のタイムシフトを利用してみましょう。
約1年前、私がまだB1リーグ所属時の第33期鳳凰戦「B1リーグselect第2節」での対局です。
対戦相手は佐々木寿人プロ、寺尾威一郎プロ、鮎川卓プロ。(以下敬称略)
第1節終了時の成績は
と昇級が狙えるポジションですが、一筋縄ではいかない対戦相手です。
【1回戦】序盤に失点をして24,700持ちで南場の親をむかえます。
南1局0本場東家 24,700点
配牌
ドラ
あまり打点はなさそうですが比較的まとまっています。
方針としては、遠いですが345か789の三色狙いでしょうか?
6巡目までの牌譜
ツモ | |
捨て |
6巡目にカンツモで1シャンテンとなり345の三色をみて打。
同巡に南家の鮎川から
この捨て牌で先制リーチがかかります。
すべて手出しのリーチで3巡目の捨て牌でドラが固まっていそうです。
一方の私はドラは無いがタンピン系の勝負手。10巡目にフリテンのをツモり、リーチをしてすぐにでアガリます。
結果、私のアガリとなりましたが、鮎川のリーチが気になりましたので見直したところ
鮎川
ドラ
待ちは少し苦しいがドラが暗刻の大物手。
まずは結果から
ロン ドラ +5,800(+1,000)
この2つの牌姿の覚え方を言葉で表現すると、次のようになります。
■鮎川の牌姿⇒ドラ暗刻の789の三色崩れ
■私の牌姿⇒タンピンドラなし
かなりざっくりと表現してみましたが、これを繰り返すことによって自然と牌姿が浮かんでくるようになるでしょう!
参考までに課題点も挙げてみます。
9巡目の手牌は以下
相手のリーチを受けて現物はの2種類でオリるにしても安全パイが少ないので中抜きはしない。
フリテンターツ(例えば)が残った場合の対処⇒ヤミテンを選択。
ツモの時のリーチ判断は?⇒ツモのみリーチ。
という風に広げるようにトレーニングしています。
ちなみに1回戦の成績
鮎川+15.6P
寺尾+5.2P
浜上+1.3P
佐々木▲22.1P
【2回戦】
場面は移って2回戦東1局東家 30,000点
西家の佐々木がカンをチーしてホンイツ模様で、私の11巡目の手牌です。
ツモ ドラ
深い巡目でのテンパイ。
場況はは残り3枚、は1枚。
かなり迷い打でリーチ。結果、うまく対応され3,900放銃。
この牌姿も言葉で表すと
■私の牌姿⇒ メンツ系のドラ1、イーペーコーを崩してのリーチ
というような感じです。
課題点は
・悪かった点⇒が1枚切れであったのに佐々木のマンズの仕掛けにひよってピンズのリャンメンテンパイにしたところ、とのシャンポン待ちの方がでアガれた時の打点が違いすぎる
(待ちも狙い目)
・課題点⇒相手によってひよる傾向にある(佐々木への苦手意識だろうか・・・)
2回戦終了時
鮎川+35.0P
寺尾+29.3P
浜上▲16.8P
佐々木▲47.5P
【3回戦】
西家 浜上 28,300点
ツモ ドラ
急所が多くあまり良い配牌ではないので678の三色を狙いたいですよね。
6巡目までの牌譜
ツモ | |
捨て |
当初の構想通りに6巡目にカンツモで1シャンテンになります。
効率だとですが678三色をみて打。
絶好のツモでリーチをして7,700のテンパイです。
私のリーチを受け、親の鮎川
ツモ ドラ
この牌姿だと多くの方は打として目一杯に受けるでしょう。ちなみに私もその選択をします。
しかーし!!
1シャンテンですが、鮎川は我慢強く(冷静に)現物のを選択します。
おそらくですが、ヤミテンだとはツモ切りされ3,900のアガリになっていたでしょう。
この局は結果的にはリーチをしたことでアガリに結びつきませんでした。鮎川の冷静さが光ります。
私の牌姿の覚え方を言葉で表現すると
■私の牌姿⇒タンピンドラ1、678三色諦めリーチ。
ドラ 流局
今まではこの牌姿でヤミテンを選択したことはなかったが、得点状況とアガリ率も考慮する選択も必要では?
というように課題点が見つかりました。
今回は映像対局を引用して、3つの牌姿を紹介しました。
それぞれの牌姿を言葉で表現してみましたが、表現できなかった枚数をまとめてみます。
【1回戦】
鮎川 ドラ暗刻の789の三色崩れ⇒????? ⇒5枚が不明です。
浜上 タンピンドラなし⇒???????????⇒11枚が不明ですがヒントは多いと思います。
【2回戦】
浜上 メンツ系のドラ1、イーペーコーを崩してのリーチ⇒???⇒3枚が不明です。
【3回戦】
浜上 タンピンドラ1、678三色諦めリーチ⇒⇒ほぼ覚えることができました。
上記のように思いのほか牌姿を思い起こすことができます。
要点としてはドラ、待ち部分、手役の3つに注目することです。
これらは普段から皆様が対局中にも考えることと思います。そう考えると簡単に思えてきますね♪
私も普段から実戦対局はもちろんのこと、映像対局を振り返って日々トレーニングしています。
皆様も映像対局を観戦することでトレーニングしてみましょう!!
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