第138回:中級講座『継続する』 浜上 文吾
2018年07月10日
麻雀ファンの皆様、こんにちは!
九州本部の浜上です。
まずは個人的嬉しいニュースです!
最強戦2018アース製薬杯男子プレミアトーナメント豪傑発見に呼んでいただきました!!
普段のトレーニングにも一層熱が入りますが、最近の成績はというと・・・
・プロリーグ(C1リーグ)第3節→2着4着3着1着で▲12.5P(トータル+0.7P)
・十段戦(五段戦)→4着3着2着3着で▲38.3P(敗退)
・九州リーグ第4節→4着4着2着4着で▲66.2P(トータル+24.5P)
とマイナスが多く不安要素ばかりです。
要因はいくつかありますが、その中でも判断ミスをした局がありますので題材にしたいと思います。
第35期十段戦(五段戦)の最終4回戦の1局です。
ルールは連盟公式ルール、4回戦トーナメント上位2名勝ち上がりのシステムで、対戦相手は小宮山和美プロ、魚谷侑未プロ、早川林香プロです。
3回戦終了時のポイント状況は
魚谷 +81.3P
早川 +14.0P
浜上 ▲27.5P
小宮山▲67.8P
となっており、勝ち上がるには41.5P差の早川プロをこの1回戦で逆転する必要があります。
イメージは素点で30,000点ほどリードすることでしょうか。
とりあえずの目標設定が出来たところで、東2局にダブが暗刻で高打点が見込めるチャンス手となります。
最終4回戦 東2局 5巡目 東家 浜上 32,000点
ドラ
この時の私は早くリーチして、他家にプレッシャーをかけたいと考えていると、上家からが捨てられました。
さてどう選択しますか?選択肢は3つです。
①メンゼンにこだわり仕掛けない
②で仕掛けて2,900のテンパイ
②で仕掛けてホンイツの1シャンテン
私の選択は①メンゼンにこだわり仕掛けないでした。
理由は
・巡目が5巡目と比較的早い
・リーチすることで高打点が期待できる
・リャンメン2つの1シャンテンなのでテンパイすれば良形になる
と3点です。
では他の選択をした場合を考えてみまししょう。
②はで仕掛けて打とし
チー
この2,900のテンパイです。
メリット
・良形のテンパイが取れる
デメリット
・打点が物足りない
③はで仕掛けると打orとして
チー
この1シャンテンです。
メリット
・ホンイツに寄せることで打点が期待できる
・ソウズは有効牌
・テンパイした場合は良形が残る
デメリット
・テンパイではない
と、簡単にメリット、デメリットを挙げてみましたが、比較してみると、この局面は大幅に加点しないと敗退してしまうので、少ないチャンスだと考えて打点に重きを置いたほうが良さそうです。
①と③を比較してみると
■スピード
①(1シャンテン)
③(1シャンテン)
■打点
①(7,700~)
③(11,600~)
■待ちの良し悪し
①(リャンメン)
③(リャンメン)
こうなり、打点を考えると③を選択したほうが良かったですね。
仮にうまく選択できていたとしても、この時に勝てていたかは微妙ですが、今後同じようなミスをしないためにも麻雀ノートに記録して反省しないといけませんね。
次はいつもの練習会での一コマでの牌姿ですが私の記録の仕方を紹介したいと思います。
東1局 東家 4巡目 30,000点
ツモ ドラ
タンヤオが見える手牌ですが、トイツが多くて選択肢はいくつかありそうです。
私の選択はです。
理由は単純に七対子、トイトイ、四暗刻の高打点が狙えるからです。
必要なものは牌姿だけあれば題材になります。
それではいくつかある選択肢をノートに書き出して比較してみようと思います。
選択肢はでしょうか(自分では到底選択しないものでも出来るだけ挙げてみる)
①打
メリット
・678三色が狙える
・メンツ手にした場合の受け入れが多い
デメリット
・トイツ系の手になりにくい(打点が落ちる)
・ツモの場合に役無しになる可能性がある
②打
メリット
・①同様に678三色が狙える
・ツモに対応できる
デメリット
・トイツ系の手になりにくい
③打
メリット
・メンツ手にしやすい
・仕掛けやすい
・七対子も狙える
デメリット
・四暗刻にならない
④打
メリット
・七対子、四暗刻が狙える
デメリット
・678三色にならない
⑤打
メリット
・678三色が狙える
・仕掛けやすい
デメリット
・トイツ系の手になりにくい
⑥打
メリット
・七対子、四暗刻が狙える
デメリット
・678三色が狙えない
・ツモに対応はできるが愚形だらけになる
⑦打
メリット
・七対子、四暗刻が狙える
・567の三色が狙える(遠いが)
・ツモに対応できて、メンツ手かトイツ手の選択ができる
デメリットは
・678三色が狙えない
となります。
私の中での判断基準は
①手役、打点
②スピード
③待ちの良し悪し
この順番で選択することを好みます。
となると今回の選択は最高打点(四暗刻)を取りこぼさない選択のorの2択になります。
トイツ手にならなくても、タンヤオが確定しやすい選択をしたほうがリーチ+1翻+αとなり、打点が安定しそうです(スピードは遅いですが)。
若干守備が疎かになりそうですが、ドラがということで少しだけ危険度は下がります。
状況が思わしくない場合(ホンイツなどの高い手を狙っている方がいる等)は6~8巡目までには局面を判断して、攻めに重点をおくか、手牌をスリムにして守備に重きをおくか判断したいものです。
さて記録の仕方ですが、上記に記したものをそのまま書いているだけです。
①牌姿
②選択肢
③メリット、デメリット
④自分なりの考え、好み
この4点だけです。
大事なことは全部の選択肢に理由を述べてみることです。
それらを考えるだけで自ずと自分の打牌選択は見えてきます。
選択肢が多い局面はすぐに書き写して(覚えて)好まない打牌でも理由を考えつく限り見つけてみましょう。
そうすることで自分のスタイルは確立していくと思います。
麻雀は反復練習です。
記録して検証するだけで、雀力アップできると思います。
一番大事なことは、簡単なことを継続することです。必ずどこかで報われると信じています。
皆様、良い麻雀ライフになるように頑張りましょう!
最後になりましたが、一年間拙い文章にお付き合いいただきありがとうございました。
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