第134回:中級講座『九州に戻ってから』 浜上 文吾
2018年03月14日
麻雀ファンの皆様、こんにちは!
九州本部の浜上です。
前回は第18期皇帝位決定戦での敗戦記を紹介しましたが、今回は九州に戻ってから幾つか自分では気付かないズレがありましたので、それを題材に紹介したいと思います。
第18期皇帝位決定戦1回戦終了時成績は下記の通りです。
坂平 +54.9P
塚本 ▲ 2.3P
浜上 ▲12.6P
柴田 ▲38.0P
4回戦勝負の短期決戦ですので、2回戦はなんとしてでも坂平包囲網を引く必要性があります。
しかし、その中を持ち前の攻撃力で2回戦も先行してむかえた南2局1本場の牌譜です。
2回戦 南2局1本場 親坂平 供託+1.0P
2回戦の得点状況は
坂平 39,600点(+72.5P)
塚本 19,800点(▲20.5P)
浜上 34,000点(▲ 4.6P)
柴田 25,600点(▲46.4P)
カッコ内は順位点込みのトータルポイント。
南2局 1本場 西家 浜上 34,000点
配牌
ツモ 打 ドラ
坂平の親ということもあり、連荘されてもダメ、出来ることならば高打点を狙いたい局面です。
メンツは無いものの手役を狙うには持ってこいの配牌です。
567の三色やソウズのホンイツが狙いでしょうか?
とりあえず手なりで手を進めようと考えます。
5巡目までにのツモとなり、ホンイツに照準を合わせてのトイツ落としとします。
5巡目
ツモ 打
ただは私にとっては役牌ではないので、仕掛けても高打点も期待できず、アガリの精度も良くなさそうなのでツモに委ねます。
6、7巡目に立て続けにとツモり順調にソウズが伸びてきます、9巡目にはをツモり、メンツ手、トイツ手どちらも対応可能な1シャンテンとなります。
9巡目
ツモ 打 ドラ
おそらくホンイツに照準を合わせる方は同じ牌姿になると思いますが、問題は上家の塚本の動向です。
南2局 1本場 南家 塚本 19,800点 11巡目
ツモ 打
多くの方は「チーしてテンパイ取らないの?」と質問がありましたが
チー
こうテンパイは取れますが、打点が物足りないので普通にスルーです。
あともう1つの理由としては、九州本部の選手は比較的字牌を絞る選手が多くて、必然的に場が重たくなる傾向にあります。
塚本を筆頭に対応力を知っているがゆえに(この局面でをツモ切りしてくる塚本の手牌進行、打点を考慮すると)
仕掛けて3,900点のテンパイでは塚本にカウンターを受けた場合に厳しいと感じての選択です。
がションパイなのも気になっていましたので、アガリを考えるのであれば、ホンイツ七対子ドラドラが理想的ですね(テンパイスピードは遅いですが)。
結果は塚本のリーチを受けて粘りはしましたがノーテンとなりました。
この局は自分としては問題はなかったのですが、次局が少し疑問手です。
南3局 2本場 南家 浜上 32,500点
配牌
ドラ
ダブがトイツですでにソウズで2メンツ完成している好配牌です。
3巡目にをポンして4巡目にをツモでマチの8,000のテンパイ。
ポン ツモ 打 ドラ
私としては巡目も早くて、打点も高く(更に高くなる可能性もあり)感触は良かったのですが・・・
結果は7巡目に柴田からリーチを受けて
南3局 2本場 西家 柴田 27,100点 7巡目
ツモ 打
浜上 8巡目
ポン ツモ 打
オリを選択することはないなと考えながらツモ山に手を伸ばすと、ドラのをツモります。
少考の末、を選択してとのシャンポン待ちに変えます。
これが裏目で・・・
9巡目にはをツモ切り2,600は3,200と打点以上に痛い放銃となりました。
この局に関して大多数が仕方ないという見解でしたが、九州本部イチの盟友、安東裕允プロからは、
「ポンは浜っちらしくなかったね(一鳴きしないでしょ?)・・・仕掛けた後リーチに勝負できなかったのもらしくなかった・・・」
「前局、チーしなくて我慢してたのに、この局だけは焦ったね」と・・・
普通は鳴いたほうが良いことはわかっています。
しかし安東が言いたかったのは「浜上らしさってなんだ?」という事なのです。
タイムシフトでの和久津プロは「損得では対局をしていない」「のんきだ(良い意味で)」と解説していたのに・・・
安東曰く、私のバランスが崩れたのはこの局だと教えてくれました。
前局仕掛けないなら、今局も仕掛けないくらいの選択するのが不器用な私らしいと。
これは自分でも気がつくことができなかったので良いアドバイスを貰ったと感じています。
新たな期が開幕するまで少しばかり時間があります。
今回の反省点を踏まえ、原点に戻ろうと考えました。
またいつものように週一の練習会での簡単な牌姿です。
選択肢は2つでしょうか?
【その1】
南2局 東家 26,800点 7巡目
ツモ ドラ
さて皆様どう選択しますか?
①切りリーチ
②切りヤミテン
③切り
もちろん正解はありません。好みの問題だと思います。
①、②のメリットは7巡目と比較的早い巡目でテンパイを取ること(先制リーチを打つこと)ができて他家にプレッシャーがかけられる。
デメリットは打点がそこまで高くはならない
③のメリットはドラ含みターツに固定することで打点が高くなる。
デメリットはテンパイトラズすることでテンパイまでの巡目がおそくなる。
私の選択はのんびりしてますのでを選択します(公式ルール、一般的なルールでも)。
この選択が必ず正しいとは限りません。
私は打点が確保できる選択が好きなだけです。
【その2】
東1局 南家 30,000点 9巡目
ドラ
何をツモると何を切る?です。
でテンパイする簡単な牌姿ですが、関連牌としてはツモの場合に色々選択がありそうです。
私の選択は
①ツモ⇒ヤミテン :打点があまりないので
②ツモ⇒リーチ :イーペーコーが完成して高打点が狙える
③ツモ⇒ヤミテン :三暗刻の手替わり
④ツモ⇒ヤミテン :三暗刻の手替わり
⑤ツモ⇒切りヤミテン :カン待ちだと打点は確保できるがでのアガリ逃しをしたくない
となります。
あくまで「公式ルール」ではですが・・・
簡単に選択の理由も記しておくと良いと思います(テンパイしないが受けの広くなる場合でも)。
ちなみに一般的なルールだと、一発や裏ドラを期待してほとんどリーチです。
最近では多くの牌姿を使用して難しいことも多かったかもしれませんが、上記の2問のようにごく簡単なものでもいいと思います。
大事なことは緻密に積み重ねていくこと(自分専用のノート作成したり)で勉強して、自分なりにあった(好きな)打ち方をすることが大事だと思います。
実際に記録に残しておくと、自分の考えと周りの意見が違うことに中級講座を書いていて気づかせてもらいました。
今後は周りの意見をよく聞いて(今までも聞いてはいたが)、自分で考えて判断できるように今期に繋げていきたいものです。
記録は大事ですよ!
一緒に頑張りましょう!
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