第7期麻雀プロアマオープン競技会 準々決勝・準決勝・決勝レポート
2021年02月18日
日本プロ麻雀連盟の巣鴨道場に集う猛者達が半年間の麻雀成績を競い合い、No.1を決める戦いもいよいよ最終日となった。
前日の本戦・トーナメントを勝ち上がった選手にシード選手を加えた16名が連盟スタジオに集結。
準々決勝から決勝までは1回勝負のスプリントレース。ひとつのミスが命取りの、実に痺れる対局である。
しかし、開始前インタビューからは選手達の笑顔が見られた。全力の麻雀で戦いたい。貴重な対局を楽しみたい。そんな雰囲気が画面越しにも伝わって来る。
本日は紺野真太郎・山田浩之のダブル解説。実況は楠原遊。
なお、対局はすべて一発裏ドラありのWRCルールで行われる。
準々決勝A卓
藤原隆弘
中村さん
くまっちさん
岡田充弘さん
本戦でも好調だったくまっちさんと月間WRC9月優勝シードで本日から参戦の中村さんが勝ち上がり。
準々決勝B卓
佐々木寿人
しーらさん
宗形周平さん
後藤竜司さん
月間WRC8月優勝シードのしーらさんが序盤から無双し、早くも1枠を決める。一歩も譲らないアガり合戦は現鳳凰位の佐々木に軍配。
準々決勝C卓
柴田吉和
有田将之
山田樹さん
シマカタさん
開局に親満を決めた山田さんが1位。現十段位柴田、月間WRC10月・12月優勝の有田の激しい競り合いは柴田のフリテン4,000オールで決着。
準々決勝D卓
伊藤優孝
HAYAXさん 公式
かずや☆雀アカさん 11
市川幹人さん
前回優勝の伊藤が脅威の追い上げを見せるが、公式ルール代表のHAYAXさんとWRC11月優勝のかずや☆雀アカさんが死神の鎌を避け切って勝ち上がり。
準決勝A卓
開局にHAYAXさんがタンヤオ高め三色の258待ちリーチを打つも、3者が丁寧に受けて流局。その後は、くまっちさんと山田さんがイニシアチブを取る展開に。HAYAXさんはオーラス2,600条件。ラス目の佐々木でも満ツモ圏内の接戦だったが、くまっちさんは佐々木のロン牌を打たず、山田さんがアガリ切った。
準決勝B卓
しーらさん先行で迎えた東3局が勝負の分岐点。中村さんタンピン高め三色、しーらさんドラ単騎七対子、柴田ピンフドラ。全員テンパイの中でアガったのは親番かずや☆さん。最終局、中村さんと柴田も逆転圏内に居たが、ここもかずや☆さんがアガって通過を決めた。
決勝進出はこの4名。
最後の戦いが始まった。
決勝も最初のアガリはしーらさん。暗カンで6,800(+300)を勝負に出たかずや☆さんからロン。先行しても攻め手を緩めないしーらさんは山田さんの親リーチにも怯まずアガリ切り、瞬く間に50,000点オーバー。
何とか加点したいくまっちさんが、リーチピンフ高めドラのリーチを打つ。
同巡、かずや☆さんはドラのを切ればピンフ三色だが、打でテンパイ外し。ドラを重ねて追っかけリーチに踏み切り、ホウテイで跳満のアガリ。
さらに南3局もリーチを打つが、ここはしーらさんがきっちり押し切ってアガる。
オーラス。かずや☆さんは、首位しーらさんと15,500点差の2番手。
現状、山田さんとくまっちさんの条件はかなり厳しい。
かずや☆さんが7巡目リーチ。とにかくこの親は手放せない。
同巡しーらさんの手牌。引きでピンフの3メンチャンテンパイ。が親の宣言牌。今なら出アガリも十分狙える。アガれば優勝。無筋のを勝負した。
「ロン」
かずや☆さんの手が開かれる。リーチ一発ピンフ、裏。親満直撃で首位が交代、しーらさんが再逆転するには満貫ツモ、5,200直撃、脇からは跳満が必要に。
一方、くまっちさんは倍満ツモ、山田さんは役満ツモOKに条件が緩和された。
これを待っていた2人は逆転手を作る。2軒リーチ、何と両者ともツモり四暗刻。
しかし、かずや☆さんもテンパイしていた。が出て7,700(+2,300)。
2本場。今度はしーらさんが跳満条件を満たしたジュンチャン三色に仕上げるが、ここもかずや☆さんが親満のアガリ。
全員が逆転手を作り上げた。最善を尽くし、打ち手の意志が伝わってきた。観ていて自分も麻雀が打ちたくなるような対局だった。相手の超本手テンパイを受けて、アガリ切ったかずや☆雀アカさんは本当に強かった。
第7期麻雀プロアマオープン競技会、優勝はかずや☆雀アカさんとなりました。
おめでとうございます。
(文:編集部)
カテゴリ:本部道場