第3回麻雀プロアマオープン競技会 本戦レポート 松田 彩花
2019年02月22日
巣鴨に日本プロ麻雀連盟本部道場が出来てから約1年半が経過し、麻雀プロアマオープン競技会も3回目の開催となった。
2月10日は、その本戦が行われるということで巣鴨道場は本戦通過を目指す出場者の熱気で満ち溢れていた。
予選は2018年8月1日から2019年の1月31日の17時からの通常営業時に行われ、成績に応じて本戦やトーナメントベスト16などの出場権が与えられている。
※重複があるため、本戦出場は総勢40名となった。
この日は、40名で半荘4回戦を行った後上位14名にシード選手を加えた24名でトーナメント1回戦・2回戦を行い、勝ち残った6名がベスト16へと駒を進めることとなる。
出場者40名が揃うと、藤原隆弘道場長からルール説明がされた。いつもは笑顔に包まれている道場も、今日ばかりはピリッとした緊張感が漂う。そんな中、森山茂和会長から激励の言葉がかけられると、会場内は一気に笑顔に包まれた。
和やかな雰囲気が漂っていたのも束の間、本戦4回戦が藤原道場長の合図で開始された。
【本戦】
※半荘4回戦のルールは日本プロ麻雀連盟WRCルール、50分プラス1局で行われた。
日本プロ麻雀連盟からは森山茂和会長、藤原隆弘道場長、冨田久志、小林大地の4名がこの本戦からの出場となった。
『今日は役満アガったら何かあるんですか?』と質問があった。その質問に藤原道場長が、「今日は試合ということなので特に何もありません!」(※通常営業時は役満をアガると、1日無料券などのサービス券が配られている。)と答えた矢先の出来事だった。
KANTAさんが四暗刻をツモって8,000・16,000をアガっている。シーンとした道場内に役満をアガった声が響くと、少しザワつき、その後再びピリッとした緊張感が走った。
4回戦が終わりポイント上位が発表された。
会場内には喜びの声が響くと同時に、敗退してしまった方の悔しい声もあがっていた。序盤から苦しい展開が続いていた森山会長、藤原道場長もここで敗退となった。
本戦通過者は以下14名
オガチャンさん 水野裕来さん カズさん くまおさん
西角健二さん ドロンボーZさん 茶谷正人さん もとさん
ヒロオさん 徳永英二さん 太田久雄さん 冨田久志
野瀬守康さん 木澤謙さん
ここにシード権のある
篠田拓郎さん ぽいすけさん Andy-Sanさん 杉山俊彦
住吉聡さん 丹野賢一さん 藤次さん 中村さん
小林泰士さん 金山さん
を加えた24名で2回戦のトーナメントを行う。
【トーナメント1回戦】
各卓、上位2名がトーナメント2回戦に進出となる。なお、ここからの試合は60分プラス1局となる。
1卓 (写真左手から)木澤謙さん 水野裕来さん 篠田拓郎さん カズさん
オーラス、篠田さんが親の満貫をツモアガリ2位以下を大きくつき離し二次トーナメント進出。前回優勝のカズさんは惜しくも敗退となった。
1位通過 篠田拓郎さん 2位通過 木澤謙さん
2卓(写真左手から)くまおさん ぽいすけさん オガチャンさん 野瀬守康さん
オガチャンさんは本戦1位通過し、『今日はすごくツイてます。』と試合の合間に笑顔を見せてくれていたが、この半荘は苦しい展開に…オーラス、逆転条件をクリアしたくまおさんが2回戦進出を決めた。
1位通過 ぽいすけさん 2位通過 くまおさん
3卓 (写真左手から)西角健二さん 杉山俊彦 冨田久志 Andy-Sanさん
プロが2人入るこの卓。終盤まで冨田がリードを守り続け、杉山とAndy-Sanさんが僅差の2位争いを繰り広げた。最後微差での勝利を手にしたのはAndy-Sanさん。2回戦へ駒を進める。
トーナメント2回戦からの参加だった杉山プロは惜しくもここで敗退となった。『精一杯頑張りましたが、最後は競り負けてしまいました。悔やまれるミスがあり後悔はありますが、次のプロアマオープンでは、ベスト16シード権獲得目指して頑張ります。』と語ってくれた。
1位通過 冨田久志 2位通過 Andy-Sanさん
4卓(写真左手から)丹野賢一さん ドロンボーZさん 住吉聡さん 太田久雄さん
競りで迎えたオーラス、丹野さんが自らアガリを決め2回戦への進出を決めた。
1位通過 太田久雄さん 2位通過 丹野賢一さん
5卓(写真左手から)茶谷正人さん 中村さん 藤次さん 徳永英二さん
オーラス、徳永さんが逆転条件をクリアし2回戦のトーナメント進出を決める。
1位通過 中村さん 2位通過 徳永英二さん
6卓(写真左手から)金山さん もとさん ヒロオさん 小林泰士さん
2位以下混戦の中、オーラス、ヒロオさんが2着を決めるアガリをものにする。
1位通過 金山さん 2位通過 ヒロオさん
【トーナメント2回戦】
トーナメント2回戦は12名で行われ、各卓上位2名が通過となる。また、ベスト16からは対局が日本プロ麻雀連盟チャンネルで放送される。
1卓(写真左手から)金山さん 徳永英二さん 冨田久志 木澤謙さん
冨田が終始リードを持って半荘をすすめる。苦しい展開が続いていた木澤がラス前に満貫をアガると2位以下は一気に混戦に。オーラス徳永が親番を連荘させるも最後は金山が2着を守り切り、ベスト16への切符を手にした。
1位通過 冨田久志
『スタジオの対局では、まだ勝ったことがないので勝ちたいです。がんばります。』
2位通過 金山さん
『優勝します!!!』
と力強いコメントをいただいた。
2卓 (写真左手から)ぽいすけさん Andy-Sanさん 丹野賢一さん 中村さん
ぽいすけさんが序盤リードでゲームを進めるが、丹野さん、Andy-Sanさんが大きいアガリをモノにすると、点差がフラットになる。南場に入り、我慢を重ねてきた中村さんが満貫をアガると、一気に2位に浮上する。
しかしオーラス、2位との差が6.3ポイントとなっていたAndy-Sanさんが満貫をツモアガると、ベスト16へ進出を決めた。
1位通過 Andy-Sanさん
『せっかく勝ち上がったので、決勝残れるように頑張ります。』
2位通過 丹野賢一さん
『緊張するだろうけど普段通り打てるように、最後までいけるようにがんばります。』
と意気込みを語ってくれた。
3卓(写真左手から)篠田拓郎さん くまおさん 太田久雄さん ヒロオさん
東場はそこまで大きな点棒の移動はなかったものの、南場はくまおさんのリードで迎える。ラス前に太田さんが5,200点をアガると2位以下は一気に混戦状態に…。
そして迎えたオーラス、親番の篠田さんが500点オール、6,100点オールと大物手をモノにし、卓内トップ通過となった。
1位通過 篠田拓郎さん
『トーナメントは2回戦ともに逆転での通過。ヒヤヒヤしたので、放送(ベスト16)では突っ走りたいです!』
2位通過 くまおさん
『トーナメント1回戦目でツモって逆転した跳満が全てです。』
と笑顔で語ってくれた。
対局が終わると、一気に緊張がほぐれたのかいつも通りの和やかな雰囲気の道場へと一変した。途中で敗退となった方も結果を最後まで見届け、勝ち残った仲間に応援の声をかけている。麻雀談義に花を咲かせ、お互いを讃え合う、そんな姿を見ていると私もなんだか急に麻雀が打ちたくなった。心の中で“麻雀っていいなぁ…”と呟く。
長い1日が終わり、ホッとした皆さんの顔を見て「お疲れ様でした。」と一人一人に声をかけることにした。だが、まだまだ闘いはここからである。今日通過した6名の方には、ぜひ今日の仲間のエールを胸に、優勝を目指して欲しい。
この後は、通過した6名にシード選手10名を加え、麻雀プロアマオープン競技会2018後期ベスト16が行われる。ベスト16からは対局が、2月24日12時から連盟チャンネルにて放送されるので、ぜひその様子を見ていただけたらと思う。
第3回プロアマオープン競技会優勝は誰の手に!まだまだ目が離せない闘いが続く。
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