特集企画/天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 2nd season 第2節レポート:ケネス徳田
2017年02月24日
~プロ連盟Aルールの勝ち方とは~
『1st.season』では順位点が特徴的、いわゆる天鳳ルールで行われた。今回の『2nd.season』は一発裏ドラ無しのプロ連盟Aルールで行われる。
【プロ連盟Aルール】
・一発裏ドラ無し。カンドラ、カン裏なし。
・赤牌無し
・3万点持ち3万点返し。
・順位点は3万点を基準に浮けばプラス、沈めばマイナス。1人浮き(+12/▲1/▲3/▲8)、2人浮き(+8/+4/▲4/▲8)、3人浮き(+8/+3/+1/▲12)
おそらくほどんどの人はこのルールに馴染みがないと思われるが、やはり天鳳位たちも予想通り苦戦している。
「手役作って高打点目指せばいいんでしょ」と簡単に思う人もいるだろう。しかしそう口で言うほど簡単ではないのがこのルール。むしろ1,000点でもアガリたいのにアガれない局が続く…それがこのルールの怖さでもある。
この日の初戦、6回戦では勝又プロがひたすら我慢を続けさせられる。
東3局、西家・勝又プロが5巡目で
ツモ
ドラ
を外してホンイツに行くも、危険牌の早切が間に合わず就活生@川村軍団さんに放銃してしまう。
東4局、8巡目にテンパイが入る。
ツモ
ドラ
ドラが出てしまうテンパイだがリーチにいった。結果は500・1,000のツモアガリ。たった500・1,000と思うかもしれないが、28,600点持ちというこの得点状況では決して小さくないアガリ。このルールでは原点の30,000点を超えることがまず第一目標なのである。なぜなら30,000点さえ超えていれば順位点はプラスになるからである。確実に浮きを守り、そして浮きが確定している位置からさらに素点を伸ばす。それがこのルールの戦い方なのである。
~リーチとヤミテンのセオリー~
6回戦南1局、11巡目に就活生@川村軍団にテンパイが入る。
就活生@川村軍団さんは打でヤミテンに構える。1ハンアップの手替わりが3種類もある上、なかったとしてもピンフのみはヤミテンがこのルールのセオリーである。
同巡、北家・すずめクレイジーさんがリーチをかける。
ドラ
タンヤオ・ドラ1。打点効率的にはリーチがセオリー。しかもドラ受けならなおのことである。
しかしリーチだからこそ、次巡就活生@川村軍団さんがを掴んで…テンパイを崩した。ピンフのみでのヤミテンの最大のメリットを活かした形である。
~親番での強さ~
打点効率や局収支ベースを考えるのも重要だが、麻雀の基本である「親vs子」を念頭に入れた「親で稼いで子は相手の親番を流す」のがこのルールでのセオリーなのかもしれない。
特にこういった方々に親番をやらせると…
ちょっとでも隙を与えるとたちまち追いつかれて、そして離されてしまう。
~浮きをさらに伸ばす戦い方~
7回戦の就活生@川村軍団さんがこのルールのお手本のような麻雀をみせる
東1局、東家・就活生@川村軍団さんが上記の場面でソーズを落としてホンイツ狙い。*發をポンして5,800を確定させる作戦である。狙い通り2,000オールをアガって連荘。
普通のトップオカあり、順位点が大きいルールだとこの6,000を本能的に守りたくなってしまうもの。だけど就活生@川村軍団さんはこの6,000を武器に親番で攻め続け、6本場7万点近くまで稼ぎ出す。
そして見事なのが親番が落ちても、戦い続けたことである。東3局、ピンフ・ドラ1テンパイ。ヤミテンでも十分だが、待ちが絶好と思いリーチでさらに素点を伸ばす。
また、南3局では
チー
ポン
ポン
ドラ
この3フーローの東家・前原に対し
チー
ツモ
これで競り勝っている。素点を伸ばすのも大事だが、相手の親番を落とせるときにしっかりと落とすこと、これがこのルールで勝つ一番重要なことである。
予選成績
順位 | 名前 | 1回戦 | 2回戦 | 3回戦 | 4回戦 | 5回戦 | 6回戦 | 7回戦 | 8回戦 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 就活生@川村軍団 (9代目天鳳位) |
17.6 | 21.6 | 5.8 | 55.6 | ▲ 21.5 | 79.1 | |||
2 | 前原雄大 | 37.4 | 8.8 | ▲ 19.8 | 25.2 | 21.1 | 72.7 | |||
3 | 勝又健志 | 31.1 | 10.9 | ▲ 12.3 | 11.5 | 41.2 | ||||
4 | 瀬戸熊直樹 | 12.0 | ▲ 5.7 | ▲ 10.1 | 22.0 | 18.2 | ||||
5 | 独歩 (3代目天鳳位) |
23.1 | ▲ 16.5 | ▲ 8.7 | ▲ 2.1 | |||||
6 | 前田直哉 | ▲ 7.2 | ▲ 21.8 | 2.4 | ▲ 26.6 | |||||
7 | すずめクレイジー (4代目天鳳位) |
▲ 2.0 | ▲ 19.1 | ▲ 14.1 | ▲ 35.2 | |||||
8 | かにマジン (8代目天鳳位) |
▲ 22.4 | ▲ 2.4 | ▲ 30.4 | 11.8 | ▲ 43.4 | ||||
9 | ASAPIN (初代・11代目天鳳位) |
▲ 24.6 | ▲ 37.2 | 17.8 | 10.9 | ▲ 18.5 | ▲ 51.6 | |||
10 | 藤崎智 | ▲ 4.5 | ▲ 15.0 | ▲ 27.1 | ▲ 6.7 | ▲ 53.3 |
【スケジュール】
第3節 :2月26日(日)
第4節 :3月20日(月)
プレーオフ:4月15日(土)
決勝戦 :5月 4日(木)
カテゴリ:対局番組レポート