対局番組レポート

天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 プレーオフレポート:ケネス徳田

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~点数の壁が存在せず~

 

プレーオフ、各自半荘2戦で上位4名が決勝戦に進出する。

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1 ASAPIN

(初代天鳳位)

24.1 91.6 24.2 ▲ 3.3 21.1 ▲ 0.7 54.3 ▲ 82.1 129.2
2 独歩

(三代目天鳳位)

▲ 77.2 24.1 77.9 ▲ 8.8 25.6 74.4 ▲ 77.0 61.3 100.3
3 すずめクレイジー

(四代目天鳳位)

32.5 ▲ 87.1 55.2 64.6 ▲ 6.2 22.1 ▲ 3.9 15.8 93.0
4 佐々木寿人 57.3 ▲ 102.3 17.8 19.9 38.3 ▲ 4.8 ▲ 4.7 71.1 92.6
5 就活生@川村軍団

(九代目天鳳位)

▲ 9.1 2.4 67.5 35.6 ▲ 1.8 ▲ 78.8 22.0 20.2 58.0
6 かにマジン

(八代目天鳳位)

22.9 25.2 ▲ 3.4 ▲ 8.3 ▲ 110.2 69.8 18.5 21.3 35.8
7 藤崎智 ▲ 3.0 65.8 ▲ 78.8 25.8 ▲ 96.8 ▲ 19.7 59.6 66.7 19.6
8 瀬戸熊直樹 ▲ 106.3 ▲ 2.8 75.8 ▲ 82.1 53.2 59.4 21.2 ▲ 1.7 16.7
9 勝又健志 ▲ 81.9 ▲ 91.6 70.0 ▲ 73.5 ▲ 4.2 58.1 ▲ 74.2 ▲ 73.9 ▲ 271.2
10 前田直哉 82.9 ▲ 1.6 ▲ 91.2 ▲ 92.3 ▲ 2.2 ▲ 88.0 ▲ 76.8 ▲ 4.8 ▲ 274.0

 

勝又健志・前田直哉という直近の鳳凰位が予選敗退という、連盟プロ側としては番狂わせ。しかも現状のトータルポイントでも藤崎智・瀬戸熊直樹両プロの2人も7、8位と低迷。佐々木寿人プロだけが孤軍奮闘し上位に食い込んでいる。

 

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普通のリーグ戦やTV対局の場合、こういったプレーオフではせいぜい5、6位くらいの選手が逆転できるかどうかで、奇跡でも起こらない限り7、8位の選手が勝ち上がるのは難しい。
だがこの天鳳vs連盟プロルールでは…そこまで難しいことではない。ラスの順位点だけで▲70P。上位陣にとってもラス1回で決勝ボーダーから転げ落ちてしまう。しかも人数も減って直接対決機会も多く、十分に下位陣にとって逆転可能である。

逆に上位陣にとってはこれほどつらいシステムもないであろう。どれだけポイントを稼いでも安全圏というものが存在しないのでは…と思えるくらいである。

 

 

~決勝1つめの椅子をもぎとる~

 

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プレーオフ1戦目に打つトータル首位のASAPINさん。首位とはいえども、残る2回で3着・ラスだと敗退濃厚。ならば2着・3着でOK…と考えるのではなく、ここでトップを取っておけば最終戦ラスでも決勝確定。麻雀は何が起こるかわからないからこそ、決められる時に決めておくべきなのである。

 

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裏ドラ2枚で3,000・6,000のツモアガリで序盤からトップ目に。

 

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そしてこの点差から親番で南の一鳴きは、多少無理してでもまトップを確定させる狙い。
そしてしっかり5,800を上積みトップをさらに安泰にさせた。

赤五万六万七万九万九万二索三索四索九索九索  ポン南南南  ロン九万  ドラ五万

 

 

~忍者、崖っぷちからの3連勝~

 

ラスを回避するには、序盤の貯金こそ大事。とばかりにプレーオフ2戦目、すずめクレイジーさんが7巡目に先制リーチ。

 

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現状トータル3番手。とはいえもちろんラスは引けない。となるとこの手はヤミテンではなく当然リーチで満貫を狙う。
だが終盤、藤崎プロに放銃してしまう。

二万二万六万六万九万九万二索二索五索赤五索六索六索西  ロン西  ドラ二索

リーチの時点ではリャンシャンテンだったが、ドラを重ねてからは粘ってテンパイにこぎつけての即アガリである。
この放銃の瞬間、かにマジンさん・独歩さんの中では「ラスは決まったな」の考えたかもしれない。

南1局、独歩さんが5巡目にリーチ。

 

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五索八索シャンポン待ちリーチ。赤2ドラ2のすずめクレイジーさんは絶対アガリに行きたいが無常にも…。

赤五万六万七万赤五索八索一筒二筒二筒三筒三筒六筒七筒八筒  ドラ三筒

この1シャンテンでは実質詰み。八万を引いて打八索としたところで放銃となる。
最後は藤崎プロがアガって終了。一時は予選敗退ポジションにいたにも関わらず終盤戦、これで3連勝。ようやくこのルールに慣れてきたのだろうか?

 

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~さて生き残ったのは誰か?~

 

就活生@川村軍団さんとかにマジンさんは着順勝負プラス別卓の結果待ち。なのでさすがに3着では心許ないので最低2着狙い。佐々木プロは当然その2人はかわしたいところ。
東2局1本場、かにマジンさんにテンパイが入る。

 

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ヤミテンで打五索。するとこの五索に就活生@川村軍団さんがポンテンを入れる。

四万五万二索二索二索六筒六筒六筒八筒八筒  ポン五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ドラ八筒

が、直後すぐにかにマジンさんが三索をツモって満貫のアガリ。 だが、南2局就活生@川村軍団さんが先制リーチ。かにマジンさんも追いつくが…

 

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リーチ宣言牌の西で放銃。裏ドラがのって満貫に。

オーラスは佐々木プロがトップ逆転となるアガリをするも。

 

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トータルポイントでは就活生@川村軍団さんには届かず。両者とも別卓の結果待ちとなる。

 

 

~本領発揮?の乱打戦~

 

現状6位の瀬戸熊プロが怒涛のアガリを見せる。

三万三万四万四万五万赤五万二索三索四索四筒赤五筒発発  ロン三筒  ドラ東

東1局に5,200のヤミテンを皮切りに東3局1本場で4,000オール。

六万七万八万五索赤五索六索七索八索四筒赤五筒六筒中中  リーチ  ツモ五索  ドラ七筒

さらに2本場で4,000オール、そして3本場で6,000オールと大爆発! 持ち点は80,000点を超える。

 

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トップ絶対条件のすずめクレイジーさんが東4局、親番でリーチ。

三万三万一索二索三索赤五索六索一筒二筒三筒四筒五筒六筒  ドラ北

同巡、藤崎プロにもテンパイが入るが…

 

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強制的に八万暗カン、すると新ドラが八万! そして一旦役無しヤミテンにして、次巡白ツモで白単騎リーチ。そしてなんと一発で白ツモアガリ!

四万五万六万一索二索二索三索三索四索白  暗カン牌の背八万 上向き八万 上向き牌の背  リーチ  一発ツモ白  ドラ北八万  裏八筒五万

この僥倖の倍満ツモで瀬戸熊・藤崎両プロが確定…と思いきやもう一波乱起こる。

 

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南1局、粘って連荘した独歩さん。2本場で4,000オールのツモアガリ。これで藤崎プロと並ぶ。
独歩さんは3着でも決勝進出だが、藤崎プロは2着が絶対条件。安全圏にいくには引き離したいところ、とばかりに南3局1本場で勝負に出る藤崎プロ。

 

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ドラドラとはいえども、この形からの一鳴きは藤崎プロにしては珍しい。結果は

一索三索五索五索五筒六筒七筒  ポン南南南  ポン九万 上向き九万 左向き九万 上向き  ロン二索  ドラ九万六筒

独歩さんからの8,000直撃となる。オーラス、ラスを回避した独歩さんがアガって終了。

 

プレーオフ成績

順位 名前 予選合計 プレーオフ1回戦 プレーオフ2回戦 合計
1 ASAPIN

(初代天鳳位)

129.2 77.5 ▲ 2.7 204.0
2 瀬戸熊直樹 16.7 24.8 86.1 127.6
3 藤崎智 19.6 59.9 18.2 97.7
4 独歩

(三代目天鳳位)

100.3 3.4 ▲ 16.8 86.9
5 就活生@川村軍団

(九代目天鳳位)

58.0 ▲ 6.9 22.2 73.3
6 佐々木寿人 92.6 ▲ 95.4 63.3 60.5
7 かにマジン

(八代目天鳳位)

35.8 25.4 ▲ 82.8 ▲ 21.6
8 すずめクレイジー

(四代目天鳳位)

93.0 ▲ 88.7 ▲ 87.5 ▲ 83.2

ASAPINさん、瀬戸熊プロ、藤崎プロ、独歩さんが決勝に進出。プレーオフ開始時1、2、7、8位が決勝に進出という、このシステムならではの結果となった。

 

【「天鳳位vs.連盟プロスケジュール」】
決勝戦  :10/23(日)