その他イベント/ロン2カップ2017winterレポート 片倉 まち
2017年01月23日
2017年1月8日、この日、私は高校の同窓会の予定でした。
しかし、同日開催予定のロン2カップ2017Winterの司会のオファーをいただき、二つ返事で受諾。だって、高校の友達には会おうと思えば会えますが、連盟の人気プロとユーザーさんの対局を、司会という立場で立ち会える機会なんて、そうそうあるわけではないのですから。
というわけで、今大会の司会実況をつとめた私片倉まちが、レポートを書かせていただきます。
まずは、企画内容のおさらい。
●ロン2カップとは
日本プロ麻雀連盟公認のインターネット麻雀サイト「ロン2」がプロデュースする麻雀対局番組です。
この大会に参加するのはプロ雀士だけではなく、ロン2一般ユーザーさんも大会に参加していただきます。
●ユーザーさんが大会に参加する方法は
ロン2のサイト内で行われる予選大会で見事勝ち抜くと参加することが出来ます。
その大会は随時ロン2のホームページで告知されます。
●大会のシステムは
※今回は、大場三四郎プロがオープニングで披露したスライドの内容に沿って説明します。
ユーザー代表3名とプロ雀士9名の計12名が、ロン2カップの塔の頂点を目指します。
まず入り口が、A卓、B卓、C卓の扉に分かれ、A卓には1名、B卓には2名ユーザー代表の方が入り戦います。C卓はプロ4名の戦いです。
それぞれの卓のトップ者は無条件で決勝戦行きのエレベーターに乗ることができ、エレベーターは最上階(というよりは屋上。この時期は寒かろうに・・・)へと進みます。2着の方は決勝進出をかけた敗者復活戦行きのエレベーターに乗ります。敗者復活戦でトップを取ると決勝戦が行われる屋上への階段を上ることができます(1階しか上がらない場合はエレベーター使っちゃいけないみたいです)。
この敗者復活戦に進むもう1人は、各卓の3位になった3名が、予選から1階上った場所で待機(もちろん階段であがる)。視聴者がもう一度対局をみたいと思われるプレイヤーに投票してもらうアンケートを取り、最も得票数の多かった方が敗者復活戦の会場へ階段であがります。全員が決勝卓に出揃うころには、屋上の背景もすっかり夜になっています(A卓の進出者、凍えてないかな)
ちなみに敗退したら、その時点で塔の出口へと案内されます。
この説明でわかりにくい場合は、過去記事をご参照ください。
●今大会のルール
4人麻雀。ロン2リーチバトルのルールで赤牌が3枚入っています。
普段と違うのはダブロンがあるところです。
切り上げ満貫は無し。飛び終了や時間打ち切りは無し。アンケートを取り、最も得票数の多かった方が敗者復活戦に進むことになります。
まずは予選A卓。
出場選手は
・勝又健次プロ
・内川幸太郎プロ
・仲田加南プロ
・平和島マンさん(ユーザー)
いわずと知れた鳳凰位勝又、A2リーグを優勝し今ノリにノッている内川、年末に行われた女流桜花を制した仲田、この3人のプロを相手にユーザー代表平和島マンさんがどう戦うのか。初戦から目が離せません。
東1局、親の内川、先制リーチ。勝又が七対子ドラドラの1シャンテンで押すも、ここは内川がツモアガリ、まずは2,600オール。
これに勢いを得たのか、次局、またも内川が以下の手でリーチ。
リーチ ドラ
これを一発ツモで、6,100オールのツモアガリ。
東1局から5万点オーバーのトップ。さすがノッている男は違います。
そういえばオープニングのスライドで、三四郎プロにシステム説明の例で、内川プロは早々に出口へと案内されて(敗退)、若干怒っていました。それで火がついたのでしょうか…?
東3局、親の勝又の先制リーチ。
リーチ ドラ
これに対し、平和島マンさんが以下の形。そこへ一発目に当たり牌のツモ。
ツモ
マックス跳満まで見えるこの1シャンテンから、平和島マンさんが選択したのは、現物の切り。ツモ切ってもおかしくないこの場面で、なんという潔さ。
そして内川が以下の手で追いつき、ヤミテン。
この形で押し切り、勝又からの放銃で、2,000点のアガリ。
押し切った内川もすごいが、親のチャンスをつぶした平和島マンさんもファインプレー。
南1局2本場、仲田、七対子でリーチ。親の内川に追いかけリーチされるも、内川が当たり牌をつかみ、6,400は7,000点のアガリ。
南2局、トップ目の内川から大きな収入を得たことで、トップまで狙う仲田でしたが、内川の満貫ツモで親番を失います。
結局、この一戦は、内川がトップを守りきり、見事屋上(決勝戦)行きのエレベーターに乗ることができました!
2着は仲田、3着は勝又、最後までしっかり戦うもなかなかアガリに結びつかなかった平和島マンさんは、残念ながらここで出口行きとなりました。
続いては、予選B卓。
出場選手は、
・宮内こずえプロ
・東城りおプロ
・夢未来さん(ユーザー)
・PONさん(ユーザー)
宮内は昨年、一時期とはいえ女流桜花とプロクイーンのダブルティアラ(女流タイトルなのでクラウンではなくティアラ)を戴冠していた現在もっとも油の乗っている女流プロ、そして東城はミスパーフェクトとまで謳われる美貌の人気女流プロ、この2人の美しい女流プロに対するのは、ロン2登録からわずか1年程度でこの舞台にまでのぼりつめたユーザー代表の夢未来さん、そして、なんとユーザー代表としてロン2カップ2度目の出場を果たしたPONさん。
この4人の戦いやいかに!?
東1局、先に七対子をテンパイしたのは東城、続いて親の夢未来さんもを鳴いてテンパイ、宮内が1シャンテンの形から打、これが、夢未来さんと東城の当たり牌となりダブロン。
宮内にとっては手痛いスタート。この後も、東場にプロの見せ場はなく、ユーザーさんリードで迎えた南場、
南2局、南1局を満貫ツモし、迎えた親番のPONさん。以下の形でテンパイし、ヤミテン。
ドラ
この形からツモで打のテンパイはずし。まもなくをツモり、3面待ちのリーチ。
結果は、追いかけリーチに踏み切った宮内への放銃となりましたが、この懐の深い打ちまわしに解説ブースもすっかり感心。
ちなみに佐々木プロは、ドラカンで即リーチだそうです(そして恐ろしいことにカンならツモっていました…)
南4局、トップは夢未来さん、2着にPONさんと、ユーザーさんの1、2フィニッシュになるかと思われたオーラス、親番の宮内も黙ってはいません。
以下の手でテンパイが入り、リーチ。
リーチ ドラ
ここで下家の夢未来さんが一発消しのチー。これによって宮内の一発ツモであるが食い下げられ、結末は流局。夢未来さんの手を緩めない判断が、アガれればトップの6,000オールツモを阻止しました。
南4局2本場、事件が起きます。
トップの夢未来さんが、2着のPONさんから5,200点は5,800点をアガリ。なんとこの放銃で、PONさんの点数が200点東城より下回ってしまったのです。
この結果、屋上(決勝卓)行きのエレベーターに乗ったのは夢未来さん、敗者復活戦に進んだのは東城プロ、そして3着となったPONさんは階段を上がってアンケート結果待ち、宮内プロは出口行きとなりました。
それにしても、ユーザーさんたちのレベルの高いこと!解説の内川プロをして「パーフェクトな内容」と言わしめた一戦でした。
最後は予選C卓。
出場選手は、
・森山茂和プロ
・荒正義プロ
・伊藤優孝プロ
・灘麻太郎プロ
全員の年齢をあわせれば280歳以上、麻雀暦だけでも優に100年を超える、伊藤プロの言葉を借りれば「ボス大集結」のこの卓。ユーザーさんこそいませんが、この4人の対局を楽しみにしてた視聴者の方は多いのでは?
東4局 1本場 親荒
リーチ ドラ
シャンポン待ちでリーチをかけます。
七対子をテンパイしていたトップ目の森山がホウテイで12,000点の放銃、大きなリードとなります。
3本場、さらに3,900は4,200オールツモ。
結局、荒が6本場までつみ、5万点を超える大トップで南場を迎えます。
しかし解説の勝又プロは予言します。「これだけのリードでも、この4人ならどうなるかわからないと」
灘以外の3者が大きなアガリをものにしていく中、親番を迎えて箱ラスの状態の灘。
南3局1本場
ドラ
この牌姿から灘がポン。 切りそして最終的にはこの形でツモアガリます。
ポン 加カン ツモ
3,900オールは4,000オール。灘らしい、なんともオリジナリティあふれるアガリ。
しかし、南3局3本場で、トップ目の荒が2着の伊藤に7,700点は8,600点を放銃し、わずかにトップが入れ替わった状態でオーラスへ。勝又プロの予言が的中します。
そして、南4局、親番の荒がテンパイの伊藤をかわしてアガリきり、トップで終了。
というわけで、C卓の勝負を制し屋上へと上れたのは、荒。2着に伊藤、3着の森山は階段を上ってアンケート待ち。
出口行きとなったのは灘でしたがが、見せ場十分でした!
さて、敗者復活参戦を決めるアンケート。
森山会長、勝又鳳凰位、そしてユーザーポンさんの3人で争われた結果は…
勝又プロ!
視聴者の方々の応援を背負って、いざ敗者復活戦へと出陣です。
敗者復活戦
出場選手は
・仲田加南
・東城りお
・伊藤優孝
・勝又健志
以上プロ4人の対決となりました。
ここからは頭どりの勝負!対局場はますますヒートアップしてまいります。
東1局、開局から親の東城が3本場まで積んで、5万点オーバーのトップ。
しかし東2局で、親の伊藤と勝又からダブロンされ、2万点近い失点。勝負がわからなくなります。
東2局1本場 親伊藤
勝又に勝負手が入ります。
リーチ後一発で高めのをツモり、他家を引き離します。
南入、ビハインドの仲田、親番にすべてをかけて局を流し、南3局で親番を迎えるも、大きなアガリをものにできないままオーラスへ。
南4局、トップ目の勝又が親番で見事アガリをものにし、自身の力で敗者復活を決めました!
鳳凰位、お見事です!
そしてついに、決勝戦!
・A卓1位 内川幸太郎
・B卓1位 夢未来さん
・C卓1位 荒正義
・敗者復活 勝又健志
この4人による対決です!
プロ3人に対しユーザーさん1人、果たして、夢未来さんは見事この戦いを制し、夢未来をつかむことができるのでしょうか!?
東1局、開局一番夢未来さん大物手をツモアガリます。
リーチ ツモ ドラ
裏も乗って倍満! 夢未来に向けて、大きな前進。
しかし、大きなリードをしたからといって、油断ならないのがプロとの対局の怖いところ。
東場は展開にも恵まれ、夢未来さんの直撃放銃がないまま局がすすみ、南入します。
南1局、夢未来さんが先にテンパイするも、内川が以下の形でリーチ。
リーチ
夢未来さんは危険牌ツモでオリにまわって手を崩します。
そして、流局間近、親の荒が最終ツモ番で4枚目のを引き入れ、以下の形でテンパイ。
荒と内川の2人テンパイで流局。簡単には夢未来さんの思う通りにはさせません。
南2局、前局でピンフイーペーコーを夢未来さんからの放銃でアガった勝又の親番、まずは2,000オールツモで勢いをつけ連荘。
次局、9,600は9,900点を荒から出アガリ、夢未来さんとの点差は1,000点にまで縮まります。
しかし2本場、勝又先行リーチを放つも、追いかけリーチをした内川に満貫放銃。勝負はますますわからなくなります。
そして迎えたオーラス。親は夢未来さん。
2着の勝又は1,300・2,600ツモでトップ。
内川は跳満ツモ条件。
荒は倍満ツモ条件。
内川は以下の形で先にテンパイするも、条件を満たさずテンパイ取らず。
打 ドラ
その間に夢未来さんがテンパイを入れます。
内川再度テンパイし、ドラの単騎でリーチに踏み切るも、夢未来さんがをツモアガリ、見事優勝を決めました!
敗者コメントで、対局したプロが口を揃えて「完敗です」と言ったほどの強さ!本当に素晴らしい戦いでした!!
夢未来さん、おめでとうございます。まさに夢未来!!!
さあ、ロン2カップ2017スプリングの予選はすでに始まっています!
次に優勝カップを手にするのは、パソコンの前のあなたかもしれない!?
興味のある方はぜひ、ロン2へGO!!
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