十段戦 レポート

第39期十段位決定戦2日目レポート

<初タイトルへ三浦が2日目も首位通過>

初日は三浦が一歩抜け出した第39期十段位決定戦。
2日目は5~8回戦が行われた。

 

【5回戦 魚谷・三浦・荒・近藤】

初日を4位で終えた現十段位の荒が追い上げにかかる。
東3局の親番でドラ3の三索六索九索待ちリーチ。
かわしにかかった魚谷から仕留め12,000でリードを奪う。

 

 

このあと魚谷が南場の親番で反撃するが、南2局3本場。
三色・イーペーコーからピンフ・イーペーコーへの手替わりをした上でヤミテンで忍び、トップ争いの魚谷から2,000は2,900(+1,000)の直撃。

 

 

このアガリが効いて5回戦は荒がトップ。

 

【6回戦 荒・魚谷・近藤・浜上】

ここまで後方に置かれ、11回戦進出を巡る4位争いの近藤・浜上に大勝負が訪れる。

南3局。親の近藤が三色・ドラのカン二筒待ちでリーチ。
浜上もピンフ・ドラ2をテンパイしていたが、ハイテイで二筒を掴み放銃してしまう。

 

 

浜上「甘えで1,500取りに行って。通ってない牌はやめようと思ったがブレーキが利かず。あれで苦しくしてしまった」

浜上にとっては痛恨。近藤にとっては逆襲の12,000。その後さらに加点した近藤が今期決定戦2勝目をあげる。

 

【7回戦 三浦・近藤・荒・浜上】

東場から荒のアガリラッシュとなる。3局連続のアガリで迎えた東3局1本場。
テンパイからドラを引き入れた荒は、フリテンながら一筒四筒七筒待ちでリーチ。
既に他家にかなり持たれていたが、12枚目となる一筒をツモり2,600は2,700オール。

 

 

さらに南2局1本場にはタンヤオ・ピンフ・イーペーコー・ドラの大物手をヤミに構え、親番を維持したい近藤から7,700は8,000のアガリ。

 

 

ここで1人浮きを果たした荒は、三浦をかわしてトップに立つ。

 

【8回戦 近藤・浜上・三浦・魚谷】

荒を追う三浦と魚谷が東4局1本場で激突。
親の魚谷がダブ東を仕掛けて中盤にテンパイ。

 

 

これに対し三浦は終盤にテンパイを入れると、八万が4枚河にあることもあったか、魚谷への放銃を回避する六万九筒シャンポンでリーチに踏み切る。
そして、山に1枚あった九筒が魚谷のもとへ。

 

 

魚谷「八筒が4枚見えてて九筒もどこかにありそうなのに、よくリーチに行けたなと」
自身のSNSでも「天才の選択にやられた」と落胆した、三浦の8,000は8,300のアガリとなる。

一方の4位争いは南1局に明暗。
浜上が三色含みの四索七索待ちでリーチをかけると、親番を落とせない近藤もテンパイを入れリーチ対決に持ち込んだが四索を放銃。

 

 

近藤は7・8回戦と大きく沈み、優勝へ苦しい立場に追いやられた。

8回戦は三浦がトップとなり、魚谷も終盤に貴重な浮きを確保した。

 

 

2日目を終え、三浦は8回戦のトップが効きトータル首位を死守。
荒は3戦2勝の全浮きで+57.6Pのデイリートップ。連覇へ好位置につけた。

魚谷は2日6戦ノートップながら5戦で浮き。最終日逆転へ闘志を燃やす。
浜上・近藤は抜け番を1回ずつ残すため、まずは4位に入り11回戦進出を目指すことになる。

 

 

三浦「まだ、トータル戦える位置にいますので、来週がんばって勝ちます!」

三浦、悲願の初タイトル獲得なるか?
最終日は10/22(土)14時スタート。

【解説】
柴田吉和
瀬戸熊直樹(9・10回戦)
森山茂和(11・12回戦)

【実況】
日吉辰哉

最終日の激闘にもぜひご期待下さい。

(文:梅中悠介)