第33期十段戦 ベスト8A卓レポート 猿川 真寿
2016年08月19日
ここで負けるのが1番悔しいとある先輩は言っていた。
ベスト8、A卓の出場選手は木村、藤崎、櫻井、野方。
木村以外は去年のファイナリストである。3者ともトーナメント巧者であるということだろう。
去年の十段戦のことは、いまでも覚えている人が多いのではないだろうか。
藤崎、櫻井が同点トータルトップで最終戦オーラス。柴田が国士をツモアガリ。劇画のように幕を閉じた。
今年はどんなドラマが待っているのであろうか?
1回戦
東1局。起家の櫻井は苦しい配牌だったが、粘り強くを重ねテンパイの入った藤崎から2,900の出アガリ。
ポン ポン ロン ドラ
1本場は櫻井、野方の2人テンパイ。
2本場、チートイで2,400は3,000。
3本場、500は800オール。
4本場、
ツモ ドラ
2,600は3,000オールをアガリ、持ち点は52,200。大きなアドバンテージを取った。
2着には、被害が1番少なかった野方。
1回戦終了時
櫻井+49.0P 野方▲2.9P 木村▲18.0P 藤崎▲28.1P
2回戦
東1局に櫻井が2,000・4,000のツモアガリでリードを広げる。
東4局。現状ラス目の野方が木村から2枚切れのドラので8,000の大きいアガリをものにした。
木村も手がまとまっていただけに放銃もしかたないところか。
ロン ドラ
南2局、親の藤崎が2,000は2,100オールをアガリ。
ツモ ドラ
次局、難しい選択が続く手だったがきれいにまとめてリーチ。
リーチ ドラ
しかし、これは流局。
そのあと細かいアガリをものにして、藤崎がトップをものにした。
2回戦終了時
櫻井+49.0P 藤崎▲8.6P 野方▲10.5P 木村▲37.8P
3回戦
4者が1歩も譲らない。流局が続く。
ただオリるのではなく、ギリギリまで押して、テンパイ、ノーテンで点差がつく展開。
木村だけは切りづらい牌が多くノーテンが続く。
東4局 トップ目は親の藤崎。
ここで野方が仕掛ける。
ドラ
ここから1巡目にをポン。親の藤崎を牽制の意味もあっただろうか。
この仕掛けが功を制し、3,000・6,000のアガリで1人浮きになる。
ポン ポン ポン ポン ツモ
南2局、櫻井が木村から3,900をアガリ浮きにまわる。
南4局、親の藤崎がリーチして1,300は1,400をアガリ29700持ちに。
ツモ ドラ
浮きにまわりたかったが、2本場は櫻井がアガリ、トップ野方、2着櫻井の2人浮き。
3回戦終了時
櫻井+60.8P 野方+6.1P 藤崎▲13.9P 木村▲55.9P
4回戦
東1局親の藤崎にドラドラの勝負手。
この手を焦らず、手役を絡めて先行テンパイ。片アガリのヤミテンを選択。
ドラ
同巡、野方にもテンパイが入り、リーチを選択。
リーチ
しかし、直前には櫻井の手に入ったので野方の待ち牌はなし。
藤崎はツモ切り追っかけリーチに踏み込む。
流局かと思われたがハイテイ間際、藤崎のツモは高めの。
6,000オールで野方を大きく捲ったが、その後は点数を伸ばせずトップは取ったものの、最終戦は野方との一騎打ちになった。
4回戦終了時
櫻井+60.8P 藤崎+13.8P 野方▲1.9P 木村▲72.7P
5回戦(最終戦)
東1局は櫻井が野方から3,900。東2局、親の藤崎がリーチ。
リーチ ドラ
流局で1人テンパイ。トーナメントならではのリーチだった。
1本場、野方が1,300.2,600をツモリ微差のトップ目に立つ。
ツモ ドラ
東3局、親の野方がリーチ。
リーチ ドラ
しかし、ピンフをテンパイしていた藤崎がツモり捲りかえす。
南1局、藤崎がリーチ。
リーチ ドラ
親の木村が追っかけリーチ。
リーチ
このリーチに藤崎が高めのを放銃。
南4局、持ち点は、
木村39,000、藤崎16,800、野方28,800、櫻井35,400
現状は野方がトータル2着だが、藤崎は1,000点アガれば勝ち上がり。
親が櫻井なので1局勝負になった。
野方が
ドラ
ここからをポンしてタンヤオにむかう。
1シャンテンまでいったが、ツモが効いた藤崎が野方からアガリ決着を決めた。
ロン
決勝進出者 櫻井、藤崎
カテゴリ:十段戦 レポート