第37期十段戦ベスト8B卓レポート
2020年11月30日
【藤崎の伏線と回収】
11/26(木)に十段戦ベスト8B卓が、藤崎智vs杉浦勘介vs内川幸太郎vs仁平宣明で行われた。
タイトルとはあべこべだが、勝ち上がりは内川と杉浦。
既にA卓で勝ち上がりを決めている本田朋広、柴田吉和と現十段位の伊藤優孝に挑戦する。
■十段位決定戦■
12/7(月)、12/14(月)、12/20(日)の3日間(全12半荘)。各日14時から対局開始
対局を振り返ってみよう。
解説の吉田が「1人でも前に出る人がいると、安牌が増えて安全にテンパイできたり、アガリになったりするんだけどね」
と語るように、元々が守備よりの4人、そして、2人勝ち上がりのトーナメントであることで、流局が多い重い展開。
2回戦オーラス、1人沈みとなり状況悪しと藤崎のこの仕掛け。
(2枚目とはいえ、ドラのない安い仕掛け。300・500のツモアガリ)
3回戦、親番ではあるが、を1巡目からポン。
(なんと他の役もドラもない1,500点の仕掛け)
今年のMリーグでは、忍者ブランドを生かした遠い仕掛けも見られ、忍ぶだけでなく幻術も使いだしたという印象。
(丁寧に受けたら1人ノーテンか・・・きついな)
南1局、またも藤崎の早い仕掛け
すぐにを引き入れテンパイするのだが、今度はジュンチャン三色ドラと仕掛けても7,700点。
役が確定しないからは盲点になりやすい、親番でリャンペーコーの1シャンテン、追いかける立場、と打たれやすい状況が揃ってはいるものの、これが最初の仕掛けであれば仁平から打たれることはなかったであろう。
幻の中に刀を隠す、これが忍者藤崎の幻術である。
(罠にかかったな、シメシメ)
※ 編注:筆者の個人的な感想です。
この3回戦目にトップを取り、杉浦、内川と並んだのだが、4回戦東1局の放銃が痛かった。
親杉浦がをポン、仁平がリーチ。
スジになったで杉浦に5,800の放銃。
これを取り返すことができず、4回戦は内川トップ、杉浦2着、藤崎は1人沈みのラスと最悪の結果になってしまった。
今期好調の杉浦は、藤崎が1,500のテンパイだった局は、ギリギリまで押してテンパイ料をもぎ取り、(前述の終局図参照)
このはオリを選択と、かなり冴え渡っている様子。
決定戦の本命になるかもしれない。
■十段位決定戦■
伊藤優孝vs本田朋広vs柴田吉和vs杉浦勘介vs内川幸太郎
12/7(月)、12/14(月)、12/20(日)の3日間(全12半荘)
各日14時から対局開始
今期は日程の都合で、初日、2日目が月曜日となってしまいましたが、見られない方はTwitter速報等でお楽しみください。
(文:福光聖雄)
カテゴリ:十段戦 レポート