十段戦 レポート

第39期十段戦 ベスト16C卓レポート

【十段戦ベスト16 C卓 九州の雄・浜上と好調・石川が勝ち上がり。柴田が無念の敗退】

7/1(金)に開催されたベスト16・C卓。

 

 

(写真左上から時計回りで、越野智紀・浜上文吾・柴田吉和・石川遼)

 

<1回戦>
まず先手を取ったのは石川。東4局1本場。
8巡目に柴田から切られた五索をとらえる。

 

 

ピンズが1枚も切られていないソーズのメンゼンホンイツで9,600は9,900。

続く2本場は

 

 

浜上から七対子・ドラ2の9,600は10,200をアガリ、1回戦トップを奪う。

 

<2回戦>
柴田が東2局の親番でドラ1のリーチをかける。しかし、1回戦ラスを食った浜上が3メンチャンで追いかけリーチをかけると、

 

 

柴田の八筒をとらえて最安目ながら7,700。このアガリが効いて2回戦は浜上がトップ。

 

<3回戦>
東4局1本場。前局に浜上が4,000オールをアガリライバルが迫る中、越野が魅せる。

 

 

浜上がピンフ・ドラのテンパイ後、ツモ切りリーチ。
これに対し、ドラそばのカン六索と苦しい待ちの越野は

 

 

無筋の六筒をプッシュ。
その後テンパイが入った柴田から六索がこぼれ、浜上の親リーチを蹴ることに成功(タンヤオ・ドラで2,600は2,900)。

 

 

3回戦も浜上のトップだったものの、越野も奮起し上位は混戦となる。

 

<4回戦>
3回戦終わってただ1人マイナスを背負う柴田が、東2局でリーチ・ツモ・三暗刻の4,000オール。

 

 

このアガリが効いて1人浮きトップでオーラス(1本場)を迎えたが、

 

 

浜上がツモ・三色・ドラの2,000・3,900は2,100・4,000で、1人浮きを阻止されるどころかトップも奪われる。
浜上はこれで2回戦から3連勝。

 

<5回戦>
後のない柴田が東2局に大物手を成就させる。

 

 

メンゼンホンイツ・チャンタ・イーペーコー・ツモの3,000・6,000。
「4,000・8,000にしなければいけなかった。リーチの声が出なかった」と、柴田から反省の弁はあったが、さらに混戦模様に。

ここから最初に抜け出したのは石川。南1局2本場。
先制の3メンチャンリーチをかけると、逆転に望みをかける親番・柴田のリーチを振り切りツモアガリ。

 

 

リーチ・ツモ・発・ドラの2,000・3,900は2,200・4,100。
ヤミテンも石川は考えたが、勝負リーチが成功。「これが生きた」(石川)と会心の一撃でベスト8に大きく近づいた。

そして南3局1本場。越野がピンフ・高目ドラの二万五万待ちリーチ。

 

 

アガれれば浜上を逆転できる可能性もあったが、浜上が越野にツモる機会を与えない発・ドラ2の2,000は2,100オール。

 

 

このアガリが決め手となって勝負あり。
ベスト8進出は浜上・石川の2人となった。

 

 

柴田は前半から展開にことごとく恵まれず、解説の藤崎は「他の選手だったら勝負にならなかった」と話す中、終盤見せ場を作ったものの、ここで無念の敗退。
一方、越野は我慢のディフェンスが光り、勝ち筋がいくつかあったものの、最後に力尽きた。

 

 

接戦を勝ち抜いた浜上はベスト8をA卓、石川はB卓で戦う。
次回、ベスト16・D卓は7/8(金)に開催される。

放送はこちらから

(文・梅中悠介)