第39期十段戦 ベスト16D卓レポート
2022年07月20日
【第39期十段戦ベスト16D卓は前田、藤島の勝ち上がり 十段戦ベスト8メンバーが決定】
この日の対局者は
藤島健二郎、前田直哉、瀬戸熊直樹、中寿文の4名。
Aリーガー3人と、静岡リーグでは2度の優勝経験がある中という豪華メンバーともなると、視聴者からは決勝でもおかしくないとの声も寄せられていた。
そんな注目度の高いこの日の対局、1回戦から見返していきましょう。
この日最初に大物手を決めたのは瀬戸熊。
藤島からリーチピンフ三色ドラ1の8,000点をアガるとトップ目に立つ。
放銃スタートとなってしまった藤島だが、次局から2局連続でアガリを決めるとトップ目に躍り出る。
オーラスにホンイツドラ2をアガリきると、1回戦はなんと藤島の1人浮きでよスタートとなった。
1回戦を終えた時点でのスコア
藤島+27.8P 前田▲4.4P 瀬戸熊▲8.4P 中▲15.0
2回戦は東場の親番で前田が怒涛の3局連続アガリ!
前田は東場の時点で持ち点が5万点を超え、そのポイントを守り切る形で2回戦終了。
初戦トップを取った藤島も浮きを確保した。
2回戦を終えた時点でのスコア
藤島+34.6P 前田+21.6P 瀬戸熊▲19.1P 中▲37.1P
3回戦はトータル1位2位の藤島、前田と瀬戸熊が浮きの状態で迎えたオーラス。
最初にテンパイを入れたのは瀬戸熊。
カンチャン待ちで、しかもリーチをかけてツモっても藤島は沈まないということもあってか、瀬戸熊はヤミテンを選択する。
待ちがリャンメンに変化してもヤミテン続行。
そして数巡後にアガリとなるを持ってくるが、なんとアガリの宣言をせず切ってのフリテンリーチとする。
ドラをツモることができれば藤島だけは沈みにすることができるため、強い意志を感じる一打だったが、中からの追っかけリーチを受ける。
結果はテンパイを入れていた親の藤島が、中への放銃。
この放銃で藤島は沈みに転じた。
当初の狙いとは違う形にはなったものの、瀬戸熊は藤島を沈める事に成功した。
このアガリで瀬戸熊と藤島のポイント差が縮まる。
4回戦目は激しい攻防の末、中が沈みのラス目と苦しい状況。
このまま終わると通過はかなり厳しくなってしまう状況で、中に大物手がはいる。
メンホン七対子のドラ待ち。
アガることができれば最終戦に望みをつなぐことができる場面。
結果は‥
いたぁぁぁぁー。
親が落ちた後も諦めない麻雀で、通過ポジションの2人を苦しめます。
オーラスは、瀬戸熊が浮きで終えたい場面も、七対子ドラ2の1シャンテンから を選ぶとこれが前田への放銃になり沈みとなった。
4回戦を終えた時点でのスコアはこちら。
前田+32.3P 藤島+8.3P 瀬戸熊▲18.3P 中▲22.3P
瀬戸熊、中は少し苦しい位置ながらも、十分2人とも通過が狙える位置での最終戦となった。
しかし、最終5回戦は狙われる位置にいる藤島が要所でアガリをものにし、下位2名を大きく突き放すとリードを守り切り通過をきめた。
ということで、十段戦ベスト16D卓からの勝ち上がりは、前田直哉、藤島健二郎の2名となりました。
ベスト8も全卓放送されますので、皆さまお楽しみに。
(文:松田彩花)
カテゴリ:十段戦 レポート