JPML WRCリーグ レポート/第3期JPML WRCリーグ ベスト8A卓レポート
2018年02月15日
第3期JPMLWRCリーグもついにベスト8となった。
A卓の対局メンバーは特別昇級リーグ優勝を決めた福島、勝負局を制して勝ち残ってきた古本、第40期王位清原、そして現WRCリーグチャンピオンの中川。
ベスト16もそれぞれの良さが随所に見られた。
この中の上位2人が決勝への切符を手にする事になる。
1回戦(起家から、福島・古本・中川・清原)
東1局
親の福島が挨拶代わりのリーチといく。
リーチ ドラ
親のピンフドラ1リーチ。
一発裏ドラのあるWRCルールでこれは充分なチャンス手だ。
それを受けて清原、アガリ牌を5枚固めて捌く。
ツモ
400・700で福島の出鼻をくじいた。
東2局
南家中川がをポンしていく。
ポン ドラ
ベスト16でも何度も見られた、積極的な仕掛けだ。
うまく形になり、このテンパイ。
ポン ポン
清原もドラのをひきテンパイした。
はかなりいい場況という事もあり、をツモ切って中川へ5,200の放銃となった。
東3局
福島がダブルリーチ!
ダブルリーチ ツモ ドラ
裏ドラは無く、1,000・2,000のツモアガリ。
南3局
南家清原がここからホンイツへ向かう。
ドラ 打
ここから大きく育ち、このテンパイへ。
ポン
中川もテンパイ。
少し様子を見たがリーチを決断。
そこへ福島も清原と同じソーズのホンイツでテンパイ。
ツモ
を切るか、を切るか。
福島は切りの選択で、清原に12,000の手痛い放銃となった。
南4局
ラス目の清原が前局のアガリでトップ目になった。
そして31,300点持ち3着目だった福島は19,300点のラス目に。
更に1人ノーテンで点棒を減らし、1本場は古本が1,300をアガって清原のトップで終了した。
1回戦成績
清原+21.0P 古本+10.2P 中川▲0.9P 福島▲30.3P
2回戦(起家から、中川・福島・古本・清原)
東1局
中川が親で早速仕掛けていく。
ポン ポン ドラ
これを受けて、福島はホンイツが見える役牌2組。
清原と古本もドラのがトイツのチャンス手。
しかしみんなで字牌が切れず対応に回される。
その時間稼ぎに成功し、中川はテンパイまでこぎつけた。
ポン ポン
勝負手3人を降ろした価値ある1人テンパイ。
東1局1本場も中川から積極的に仕掛けてドラドラのテンパイ。
しかしこれ以上いいようにはやられたくない福島もドラドラで仕掛けてテンパイ。古本もリーチしたが、清原が役なしテンパイをツモ。かわしに成功した。
東3局
福島がドラをポン。
ポン ドラ
古本がリーチでかぶせる!
リーチ
ここの勝者は福島。2,000・4,000のツモアガリ。
1回戦ラスの福島が39,900点トップ目で南入。
南1局2本場
好配牌がうまくまとまり、清原が満貫のツモアガリ。
トップ目が清原に入れ替わる。
南3局
ラス目の古本が親で粘る。
清原のメンピン高め三色リーチと福島のピンフヤミテンを掻い潜り、1,000オール。
同1本場はリーチ。
リーチ ドラ
この待ちがリーチ時点で山に6枚!しかしなんとツモれず流局。
今日の古本は、好配牌がまったくテンパイしないシーンも多く、アガリまで苦労が耐えない。
南3局2本場
中川が2巡目にあっさりを引き入れリーチ。
リーチ ドラ
親の古本も退けない。
8巡目に追いついておいかけリーチ。
リーチ
同巡、清原も追いつく。
1回戦トップ、2回戦もトップ目の清原はどうするかと思われたが、リーチを選択。
勝負所の3軒リーチは、古本がを掴み、清原の1,300のアガリ。勝負局を制した。
南4局は古本が中川から2,000点でラス抜けした。
清原はこれで2連勝。
2回戦成績
清原+28.4P 福島+8.0P 古本▲11.9P 中川▲26.3P
2回戦終了時
清原+49.4 P 古本▲1.7P 福島▲22.3P 中川▲25.4P
3回戦(起家から、中川・古本・清原・福島)
清原が連勝で抜けたので、現状のターゲットは▲1.7Pの古本。下位2人は捕えられるか?
東1局
親の中川が11巡目リーチ。
ドラ
これを一発ツモ。
嬉しい4,000オール…かと思いきや裏ドラが!
いきなりの8,000オールで2番手に躍り出た。
古本も福島もぐったりだ。
そこから清原は冷静に、2連続ピンフヤミテンのアガリで局をまわしていく。
中川は六万点持ちで東場は終了。
南1局
福島が仕掛けてホンイツのテンパイ。
ポン ポン ドラ
そこへまだ稼ぎたい親の中川も仕掛けて全面戦争の構え。
チー チー
持ってきたをツモ切り、8,000の放銃となった。
中川はまだトップ目には変わりないが、これで満貫直撃の16P、福島はラス目→2着目になったのでトーナメントという事を考えるとかなり痛いか。
南2局
清原がポンテンを取りドラを切る。
ポン ドラ 打
そのドラを中川がポン。のトイツ落としでテンパイ。
ポン
煮詰まりが最高潮になったところで、福島がを引き入れて高め三色リーチ。
さぁ、めくり合いだと思った矢先に清原がをツモって400・700。
福島は1回もツモれず。そのを俺にくれよとさぞ思った事だろう…。
南3局
ラス目古本がフリテンリーチ。
リーチ ドラ
を切っているが多面張。ぜひともドラをツモりたいところだ。
そこへ難しい手順をものにした福島がリーチ。
リーチ ツモ
高めのをツモり2,000・4,000を加点した。
このテンパイになっている打ち手が少ないと思うので、ぜひ映像で見て欲しい。
ここからを切るとアガリは古本だったかもしれない。
南4局
1巡目に目を疑う事が。
清原が1巡目のを両面でチーした!?
チー ドラ
こんな清原は初めて見た。
現状22,000点持ちの3着目で、ラス目の古本とは5,500点差。
ここでラスをひかなければ比較的安全に最終戦に入れる。そのプレッシャーが清原に声を出させた。
それを嘲笑うかのように他家の手が育つ。
福島
中川
中川はドラのを切って1巡様子を見ると、ツモ切りリーチとした。
それを受けた古本、
ツモ
親の福島の安全牌として持っていたが重なる。
、は生牌。は2枚見え。自身のアガリを見たい古本、切りで中川に12,000の放銃となってしまった。
最後まで攻め続け、中川が大きくポイントを伸ばした。
3回戦成績
中川+46.8P 福島+6.9P 清原▲13.0P 古本▲40.5P
3回戦終了時
清原+39.4P 中川+21.2P 福島▲15.4P 古本▲42.2P
4回戦(起家から、福島・古本・清原・中川)
2番手中川と3番手福島は26.6Pで大いにチャンスあり。
トータルトップの清原も中川とのポイント差は僅かな為、どちらかを捕まえたい。
古本は3回戦の大きいラスが響いて中川と63.4Pの厳しい最終戦となった。
突破口を開く事ができるか。
東4局
ここまで大きな動きがなかったがここで古本がリーチ。
ドラ
福島も追いついた。
リーチ 一発ツモ
これを一発でツモり2,000・4,000。このアガリでラス目清原とトップラス状態となり、この順位点も入れると9.4P差まで追いついてきた。
南1局
追い詰められた清原だが、福島からすぐ2,600をアガリ、14.6Pに差を広げる。
ラス抜けをしてもっと条件を広げたい依然として緊迫した状況。
南2局
古本の最後の親番。
ここは死んでもしがみつきたい。
中川の仕掛けと清原のリーチの中、どうにか1,000オールをツモって親を繋ぐ。
このアガリで、なんと清原と中川が現時点で同ポイントになった。
とても珍しいターゲット2人状態である。
南2局1本場も逃げようとする上位陣。
仕掛けて中川も清原もテンパイ。
中川
チー ポン ドラ
清原
ポン
そこへ福島がリーチ。
リーチ
これを受けて中川は即ヤメ。対照的に清原は無筋を押していく。
今にも勝負が決まりそうななか、追いついた古本もやっとリーチ。
リーチ
さすがに清原もヤメたところで福島がを掴み、2,000は2,300。
南2局2本場
ついに古本にドラ暗刻のチャンス配牌が訪れた。
から切り出し、まっすぐ手組みしていく。
福島も4巡目に純チャン三色の1シャンテンのチャンス手。
2人が逆転に思いを馳せる中、希望を打ち砕くかのような清原のテンパイも4巡目。
高めタンピン三色、しかも3面張…。
7巡目に切られたに手牌を倒す清原。
放銃者は中川だった。
この放銃によって、中川がロックオン。
南4局、福島は中川まで7.2P。古本も19.7Pという条件で迎えた。
1,600・3,200以上のツモアガリ、5,200直撃条件の福島がこのテンパイを入れる。
ドラ
1枚ふかした甲斐あってダブが暗刻になり、ツモか直撃で逆転だ。
リーチを打てばどこからでもアガれるが、待ちも苦しく手がわりもあり、ヤミテンで狙う。
続いて親番の中川がテンパイ。
力強くリーチ宣言。
待ちの多さは圧倒的中川が有利。しかし残り1枚が勝つシーンも麻雀には幾度となくある。
しかしこのベスト8のラストシーンは、福島の敗北であった。
4回戦成績
古本+20.4P 清原+10.0P 中川▲1.6P 福島▲28.8P
4回戦終了時
清原+46.4P 中川+19.6P 古本▲21.8P 福島▲44.2P
1位通過 清原継光
2位通過 中川基輝
決勝進出を手にしたのは清原と中川。
ヤミテンを多用し、打点が非常に高い清原と、仕掛けを多用し、相手を翻弄していく中川。
勝つのは対応する者か、させる者か。
決勝戦が楽しみだ。
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