第5期JPML WRCリーグ ベスト8A卓レポート
2019年02月18日
半年間行われてきた今期のWRCリーグも、準決勝2戦に決勝を残すのみとなった。
今日はベスト8の1日目。最後のトーナメント戦であるここを勝ち上がれば決勝戦である。
WRCルールは一発裏ドラカンドラあり、30,000点持ち30,000点返し。
順位点はトップから+15、+5、▲5、▲15。
トータル4回戦を行いポイント上位2名が決勝進出となる。
ベスト8A卓は、現十段位の内川・現女流桜花の仲田・A1リーガー柴田・そして蒼山の4名。
1回戦(起家から仲田加南→内川幸太郎→蒼山秀祐→HIRO柴田)※文中全て敬称略
大きな点棒の移動もなく迎えた南1局の4巡目、
この手から南家・内川の選択は。ドラドラの手、打牌選択としては・。
トイツ手になったときに待ち牌候補であるを残し、メンツ手でもイーぺーコーが崩れやすいを選択。
次巡、すぐにを引き思惑通りと単騎のリーチとゆく。
残されたのが数牌であったならノータイムでのリーチとはいかなかっただろう。
しかしそこに追いついたのは親の仲田、
ツモ ドラ
ここは勝負と追いかけリーチ。は蒼山の手に暗刻になった。
2軒リーチならば安牌次第で打ち出されるかとも思われたが、ここは仲田がラス牌のを力強く引き寄せ2,000オールのアガリ。
南1局2本場
このまま仲田の連荘が続くと思われたが、アガったのは北家・柴田。
ドラ
この手をリーチしてツモ、3,000・6,000の大きなアガリ、他家を引き離す。
南3局1本場
予選、トーナメント、ベスト16とここまで仕掛けを多用してきた西家・仲田がここでも元気よく鳴いてゆく。
ポン ポン ドラ
3巡目にオタ風のを一鳴き、すぐにもポン。かなり迫力ある仕掛けに見えるが、仲田の場合、高いも安いも、早いも遅いもある。
そこにまっすぐむかっていったのは南家の柴田。
チー ポン
こちらも仕掛け返してこの形。まっすぐアガリにむかい仲田から1,000は1,300のアガリ。
実は仲田も、
ポン ポン ポン
かなりの勝負手であり、そうであっただけに柴田のかわし手が光った1局となった。
そのまま柴田がトップを守り1回戦を終える。
1回戦結果
柴田+27.2P 仲田+3.3P 内川▲9.4P 蒼山▲21.1P
2回戦(柴田→蒼山→仲田→内川)
東2局、ここまでなかなか出番のなかった親の蒼山。仲田のマンズ、柴田のソーズの仕掛けに、内川の役牌暗刻のテンパイをかいくぐりリーチをかけ1,000オール。
このアガリを機に、1本場で内川から2,900は3,200、2本場は柴田・内川のリーチを受けながらもドラを仕掛け、内川から12,000は12,600のアガリ。3本場はリーチをかけて仲田から5,800は6,700。
1回戦のマイナスを取り戻すかのようにアガリ倒す。
南1局
再び蒼山の親番。すでに持ち点は7万点を超えている。
ドラ
8巡目、ここに4枚目のを引いて暗カン。カンドラは。この親番でもやる気は満々だ。
そこにテンパイを入れたのは西家・内川。
ツモ ドラ
役も無く形も良いとはいえないが、マンズの景色はいい。リーチをかければ裏ドラも期待できる。ここは即リーチとゆく。
そこに追いついたのは南家・仲田。
ツモ
ここはドラのを切って追いかけリーチ。ドラの増加ももちろん理由であるが、親の連荘を阻止したい。
この2軒リーチを受け蒼山は一旦受け、2者の争いとなった。結果は内川のツモアガリ。裏が乗って1,300・2,600。
これ以上の加点はゆるさないという2人の意地が見えた1局となった。
オーラスは内川・仲田が鳴いて積極的にアガリに向かうも、4巡目、38,000点持ち2着の柴田がイーぺーコーをアガって半荘を終える。
2回戦結果
蒼山+48.7P 柴田+14.6P 内川▲24.5P 仲田▲38.8P
トータル
柴田+41.8P 蒼山+27.6P 内川▲33.9P 仲田▲35.5P
3回戦(内川→仲田→蒼山→柴田)
ここまで、トップ2着の柴田が先行し、2回戦で大きなトップを取った蒼山が続く。
まだまだ折り返しであるが、追う2名にも注目してゆきたい。
南3局
6巡目、30,500点持ちの2着目北家の仲田からリーチが入る。
リーチ ドラ
3着目で親の蒼山とは2,800点差。この手が決まったらこの半荘の連帯は固い。
しかし蒼山もここで親を落としたくない。
ポン
そして掴んだのはアタリ牌の。こちらもツモ切り裏ドラ乗って12,000点。
トータル4位で3回戦をスタートした仲田のリーチを受けての選択だが、大きな失点となってしまった。
南4局
オーラスの各者の持ち点は以下の通り。
内川19,900 仲田42,500 蒼山16,800 柴田40,800
ここで仕掛けを入れたのは内川・仲田。トータル2位だった蒼山を4着のままこの半荘を終わらせたい。
アガったのは仲田。
ポン チー ツモ ドラ
カンチャンからの自在な仕掛けでトップをもぎ取り、勝ち上がり戦線に名乗りを上げた。
3回戦結果
仲田+30.2P 柴田+14.5P 内川▲15.8P 蒼山▲28.9P
トータル
柴田+56.3P 蒼山▲1.3P 仲田▲5.3P 内川▲49.7P
最終戦(柴田→仲田→蒼山→内川)
いよいよ最終戦。トップ2着2着と大きくポイントを伸ばした柴田と、それを追う3者はマイナスポイント。
蒼山・仲田の着順勝負と、少し離された内川には大きな加点が必要とされるだろう。
東1局
西家・蒼山が積極的に仕掛けてゆく。
ポン ポン ドラ
勝負手となった内川からでアガリ8,000。
東2局
北家・柴田の配牌 ドラ
この手から4枚持ちのを選択。最終戦、トーナメントリーダーならではの選択か。
先行テンパイは7巡目南家・蒼山。
ドラ
親の仲田がを切っていることもありヤミテン。
そこに10巡目、追う立場の西家・内川からリーチ。
そして親番の仲田からも同巡リーチ。
柴田の手もかなりまとまり1シャンテン。
誰がアガってもおかしくない局面となったが、手を開けたのは仲田。
4,000オールでライバル蒼山の上にゆく。
東3局
8巡目、南家・内川。
ドラ
手変わりもあるこの手をヤミテンとして、蒼山から8,000のアガリ。
そこからの仲田の局流しは圧巻。1,000、2,600をアガリ親番では1,300放銃、そしてまた2,000アガリ。
ポイントのアドバンテージを守ったままオーラスを迎える。
南4局1本場
親の内川がテンパイ連荘でつないだ1本場、各者の持ち点
柴田21,300 仲田44,900 蒼山28,200 内川24,600 (供託1,000点)
このままいけば柴田・仲田の勝ち上がり。内川の連荘か、蒼山の逆転か。
しかしここでもアガったのは仲田。
チー チー ロン ドラ
自身の力で勝ち上がりを決めた。
勝ち上がり HIRO柴田 仲田加南
柴田「鳳凰位決定戦は終わりましたが、自分にとっては全てがんばらなくてはいけない試合。決勝も全力で頑張りますので、応援よろしくお願いします。」
仲田「桜花以外ではひさしぶりとなる公式戦での決勝進出。B卓もしっかり見て準備します。」
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