第3期JPML WRCリーグ ベスト16A卓レポート
2018年01月16日
今回で第3期となる、JPMLWRCリーグ。
予選、一次予選トーナメント、二次予選トーナメントを勝ち抜いた選手達が今期も優勝を目指して戦い、いよいよベスト16となった。
先日放送されたA卓では、ついにディフェンディングチャンピオンの中川基輝がシードで登場。
その戦いをレポートしていきたい。
1回戦 (起家から、松崎・ともたけ・ケネス・中川)
東1局、まずは親の松崎が、早速三色リーチするも、これは流局。
続く1本場も5巡目に松崎がリーチ。
リーチ ドラ
中川がドラドラで追い付くがリーチ宣言牌ので3,900は4,200の放銃。
東1局2本場、中川が動く。
3巡目に切られたをポンしてこの形。
ポン ドラ
北家とは言え、勇気のいる仕掛けだ。しかし育てば夢がある。
そして、これ以上松崎に親をやらせないぞ、という意思が感じられた。
その仕掛けでを食い流されたともたけは激痛。
中川の手は単騎テンパイからを暗刻にして待ちが広がる。
ポン
そこへ松崎がリーチ。
また連荘なるかと思われたが、中川のツモアガリとなった。
東2局1本場
中川のリーチをともたけがタンヤオでアガリきって連荘中。
中川が仕掛ける。
ドラ
打たれたをでチーして打。そしてすぐカンを引き入れてカンのテンパイ。
少し苦しい手でも、果敢に仕掛けてアガリをもぎとりにいく。
そこへケネスがリーチ。
リーチ
松崎も七対子ドラドラ1シャンテンで粘るが、ケネスから中川への放銃となった。2,000は2,300。
東3局、親のケネスが早速4巡目リーチで2,000オール。これで全員出揃った。
1本場も6巡目にリーチ、1人テンパイ。
対戦していても思うが、ケネスの親番は本当に怖い。いくらでも稼がれてしまいそうに思えるのだ。
しかし2本場にアガったのはこの配牌の中川だった。
ドラ
を重ねて、チャンタで仕掛ける。
チー
その鳴きでドラのをケネスから引っこ抜くが、それでもケネスはドラを重ねた。
中川、ペンをひいてテンパイ。ドラを勝負。
チー
ホンイツのケネスは18,000のポンテン!
ポン
しかし勝ったのはまた中川。1枚切れのを引き寄せ、強引にケネスの親番を落とした。
東4局中川が仕掛けて、ともたけからホンイツの3,900。
次局はともたけに捌かれてしまった。
南1局
ともたけが普通の河である。それは、「それだけの材料がもう揃っているよ」というサインだ。それだけ対戦者に与えるプレッシャーは大きい。
ドラ
ご覧の通りである。
しかし不運な事に、ケネスの仕掛けでドラのとが流れてしまい、中川へ6,400の放銃となった。
ともたけファンの悲痛な叫びが聞こえた。
その後、南3局に満貫をツモったともたけだが、1回戦は中川とケネスがリードを守る形で終わった。
1回戦成績
中川+26.3P ケネス+7.1P ともたけ▲9.5P 松崎▲24.9P
2回戦(起家から松崎・ケネス・ともたけ・中川)
東2局にケネスが2,000は2,100オールをツモった以外は、大きな動きもなく東場は終了。
半荘通して流局が多く、高い手の人がなかなかアガらせてもらえない。
南2局7巡目、中川は積極的にピンフをリーチ。
ドラ
そこに待ったをかけたのは現世界チャンピオンともたけのアメリカンドリームリーチ。
リーチ
しかし勝者は中川であった。ともたけの河はモロ一色手。さぞほっとした事であろう。
オーラス、3着目の松崎も、ラス目のともたけも満貫ツモでトップの状況。
松崎が七対子ドラドラリーチを敢行したが、流局となった。
必死に足を使い続けた中川の2連勝。
2回戦成績
中川+20.4P ケネス+8.9P 松崎▲7.4P ともたけ▲22.9P
2回戦終了時
中川+46.7P ケネス+16.0P 松崎▲32.3P ともたけ▲32.4P
3回戦(起家から中川・ともたけ・ケネス・松崎)
東2局ケネスがピンフテンパイから三色手替わりのを引いてリーチ。
リーチ ドラ
仕掛けていた中川、ターツを落としてまわるが終盤にテンパイ復活。
チー
ドラが4枚見えていた事もあり、勝負したで8,000。
ここまで器用に立ち回ってきた中川、暗雲が立ち込めるか。
東3局、ケネスの親リーチに飛び込んだのはドラドラで追いかけリーチをしたともたけ。
リーチ ロン ドラ
東3局1本場は中川の4巡目リーチ(七対子ドラドラ単騎)と追いついたともたけの対決になったが、どちらの手も実らなかった。
南4局、37,100点持ちの松崎はこの親番で48,300点持ちのケネスをまくってトップをとりたい。
しかし、3着目の中川がすでに3フーロ。
ポン ポン チー ドラ
松崎もテンパイするが、
ドラので打ったら大きい事もあり、の対子に手をかける。
そのままテンパイ復活できず、中川の1人テンパイで3回戦終了となった。
3回戦成績
ケネス+32.3P 松崎+11.1P 中川▲13.5P ともたけ▲30.9P
3回戦終了時
ケネス+48.3P 中川+33.2P 松崎▲21.2P ともたけ▲63.3P
4回戦(起家からともたけ・中川・松崎・ケネス)
ついに最終戦。
まずは東2局、中川が2,000オールをツモり、ポイント差を広げてゆく。
しかしもちろん追う側もあきらめない。
中川の親が続いている東2局3本場、松崎はこのテンパイをヤミテン。
ドラ
三色に手替わりしないままであったが、残り2巡でツモ切りリーチとした。南家の特権、一発ツモとハイテイツモのお楽しみリーチだ。
一発はならず。しかしなんとハイテイにが!
執念の2,000・4,000で、中川に親かぶりをさせる。
東4局、ともたけもケネスの親番で2,000・4,000をツモり、ケネスは19,600点のラス目に。ともたけ・松崎にとって、標的のケネスとのトップラスの構図が出来上がった。この順位点の分、捲るのが現実的になってくる。
南1局、ともたけ最後の親番。
受け気味に見える中川が、実は国士無双テンパイ。
待ち牌のは山の中で息を飲んだが、ともたけがリーチのみを一発でツモり、2,000オール。
1本場も1,100オールで4,2900点まで点棒を上積みする。
2本場も1シャンテンまで育つが、中川のアガリでともたけの親は終わり、条件はかなり厳しくなってしまった。
南2局、ポイント1番手の中川の親。
アガリにいくか流すか難しい。しかし中川が選んだのは攻撃だった。
リーチ ツモ ドラ
リーチツモドラ裏の4,000オール。
中川は更に安全圏へ。
そして少しラクになったのは2番手のケネス。中川が46,200点のトップ目になったため、24,800点持ちの松崎とのトップラスが成立しにくくなった。
しかし松崎はまたしても執念を見せる。
南2局1本場、
リーチ ロン ドラ 裏
ともたけからノーチャンスのを出アガリ、裏ドラを2枚乗せて12,000。
これで2着に浮上。
次の親番で4,000オールをツモればトップラスでケネスをかわす事ができる。
運命の南3局。
間違えられない親番で難しい手が松崎に宿る。
ドラ
一瞬に手がかかったが、小考し直して切ったのは。神様は意地悪である。
結果的には、テンパイするにはを切るしか道は無かった。
フリテン含みだが、そこそこの受け入れがある1シャンテンのまま、松崎のテンパイする牌が打たれる事はなかった。
オーラスは松崎が跳満ツモ条件、ともたけがダブル役満ツモ条件。
条件を満たすテンパイは入らず終局となった。
4回戦成績
中川+30.2P 松崎+11.1P ともたけ▲10.9P ケネス▲30.4P
4回戦終了時
中川+63.4P ケネス+17.9P 松崎▲10.1P ともたけ▲74.2P
1位通過 中川基輝
2位通過 ケネス徳田
A卓から、各者が己の持ち味を存分に発揮した対局となった。
残りの3卓、誰がベスト8に駒を進めるのか?
どうぞご期待ください!
カテゴリ:JPML WRCリーグ レポート