第9期麻雀グランプリMAX二次トーナメント
2019年03月05日
2/17に開催された麻雀グランプリMAXの二次予選の様子をレポートしたい。
なお、各卓組の前半2名が二次予選からのシード、後半2名が前日の一次予選勝ち上がりの選手となっている。(※ 敬称略・全5回戦で各卓2名勝ち上がり)
1卓:森山茂和・武田裕希・荒正義・客野直
この卓は、大ベテランVS中堅の組み合わせとなった。
もしくは、高打点の森山&武田VS捌きの荒&客野という見方もできるか。
武田は麻雀マスターズでの準優勝があったが、マムシの毒が抜けないのか(優勝は沢崎)リーグ戦はB1、B2を連続降級。この戦いが復活のきっかけとなるか。
初戦トップ、2戦目も45,000点のトップ目で迎えた客野。
南4局の親番でこのアガリ。
ツモ ドラ
おしとやかな客野にしては珍しく6,000オールの声が響く。
その後も攻撃の手を緩めず5本場まで積み、70,000点オーバーのトップ。
2回戦で通過を決めてしまった。
2回戦終了時
客野+72.2P、武田▲13.3P、荒▲28.7P、森山▲30.2P
もうひと席の争いも早々に決着が訪れる。
3回戦東2局 武田
リーチ ツモ
この展開では、百戦錬磨の森山・荒でも為す術がない。ここで、敗退となってしまった。
1卓勝ち上がり:武田、客野
2卓:仲田加南・山田浩之・藤原隆弘・伊藤鉄也
現女流桜花の仲田、1年前はやや不調なのかと筆者は感じていた(それでも女流桜花を防衛するのだが)。
今期は女流桜花圧勝、その他にも先日のWRCで準優勝と充実が伺える。
山田はマスターズ4位、A2リーグは最終節で捲くられ昇級を逃す、とやや悔いが残るシーズンであったか。(十分輝かしい戦績ではあるのだが・・・)
藤原は、A2リーグ6節までマイナスと不調だったが、後半スコアを回復し+33.9Pの8位で終了。
どうやら手牌に恵まれなかっただけで、マイナスを最小限にするようきっちり仕事はしていたようだ。
伊藤は、中部プロリーグを優勝。前期にC1リーグに昇級している。
開局は藤原の11,600点、次局は仲田の12,000点。
山田の表情が曇るが、実は両方とも放銃は勝負手だった伊藤。
対照的に伊藤はまだまだ始まったばかりと、元気よく点棒を払うそのポジティブさは勉強になる。
3回戦終了時
仲田+46.4P、山田+12.9P、藤原▲7.7P、伊藤鉄▲51.6P
4回戦、山田が役役ホンイツの11,600点を藤原からアガって勝負あり。
藤原「昨日、今日とトップが遠かった。昨日はノートップでもなんとか通過したけど、そう連日うまくはいかないね」
伊藤「全然アガリに結びつかない日だったね。3回戦で辛うじて浮いて可能性を残すので精一杯だった」
2卓勝ち上がり:山田、仲田
3卓:黒沢咲・伊藤優孝・近藤久春・ダンプ大橋
十段位決定戦3位、Mリーグでセレブが知れ渡ってしまい吉●家に入ることができない黒沢と
今期もA1リーグで華麗な技しぶとい生命力で視聴者を魅了した伊藤がシードで登場。
初戦はダンプがトップ、2戦目、3戦目は黒沢がトップと2人を中心に進む展開。
しかし近藤も勝負所の4戦目を制し、3人勝負の最終戦に持ち込む。
4回戦終了時
黒沢+33.6P、ダンプ+27.5P、近藤+24.0P、伊藤優▲86.1P
最終戦南3局、10,000点を追いかける立場の黒沢、最後の親番4巡目
暗カン
今日一番のセレブ手牌となったが、近藤が的確に仕掛けて親落としに成功。
ダンプと共に勝ち上がりを決めた。
3卓勝ち上がり:ダンプ、近藤
4卓:HIRO柴田・勝又健志・菊田政俊・奈良圭純
鳳凰位決定戦2位、3位のHIRO柴田、勝又が登場。
王位戦準優勝&天翔位(東北プロリーグ)優勝と今季大活躍の菊田と第2回のグランプリ決勝に残ったことがある奈良との組み合わせ。
1回戦、HIRO柴田は、オーラス親の菊田に5,800点、オーラス2本場には奈良に8,000+600点の放銃で20,000点の3着。
こういう転落は後々響くなー、本調子じゃないのかなーという筆者の心配は浅はかで、2戦目以降も着実に加点し好位置に。
逆に勝又は、点数状況から不利な勝負を余儀なくされ、早々に脱落するという不遇な展開。
3回戦終了時
菊田+32.2P、奈良+24.2P、HIRO柴田+20.8P、勝又▲77.2P
4回戦、親の奈良の6巡目
リーチ ドラ
ヤミテンにしてとを入れ替えてリーチ。
一通の変化ではなかったが、これでも高めで決まれば抜け出せる会心のアガリとなるはずが、
南家菊田
チー ロン
これには奈良もガックリ。
以降、奈良は受けに回ることが増えてしまい、最終戦オーラスもこのテンパイ止まりで敗退となった。
4卓勝ち上がり:HIRO柴田、菊田
5卓:佐々木寿人・藤島健二郎・紺野真太郎・西川淳
同世代が揃った5卓。ライバル意識があったりするのだろうか?
最後まで目の離せない展開だった。
3回戦終了時
紺野+33.5P、西川+33.2P、藤島▲28.4P、佐々木▲38.3P
上下が分かれて迎えた4回戦、最終戦を現実的な差(約30ポイント差)としたい藤島、佐々木だったが、オーラスはこの点数状況。
(親から)紺野45,100、藤島32,000、西川21,400、佐々木22,500
西川がラス目とはいえ、このままではあまり差が詰まらない。(藤島でも約40ポイント)
しかし、佐々木の一撃が炸裂。
ロン ドラ
紺野の親リーチの現物で西川を1人沈みにする値千金の8,000点。
勝負は最終戦に。
4回戦終了時
紺野+55.6P、西川+4.3P、藤島▲26.4P、佐々木▲33.5P
最終戦、東1局は藤島が2,000・4,000を西川に親被りさせると
南1局には6,400をアガリ、西川を逆転。
迎えた南2局、親の藤島の先制リーチ。
リーチ ドラ
追う立場の西川はアガれば跳満の勝負手。
ポン ポン ドラ
残り2巡、西川ツモ。大長考。
いやいや、この手牌でオリることなんかない。
この手を逃したら逆転できないかもしれ・・・・打!。
藤島の最終ツモは!流局。
そして開かれる藤島の手牌。
リーチ ドラ
唖然。
そして次局、ホンイツドラの2,000・3,900をツモアガリ再逆転。
勝利の女神は西川に微笑んだ。
5卓勝ち上がり:紺野、西川
以上で2次予選勝ち上がりの10名が出揃った。
ベスト16からのシード選手はこちら。
前年度優勝 前原雄大
鳳凰位 吉田直
十段位 内川幸太郎
マスターズ、WRC沢崎誠
王位、日本オープン 魚谷侑未
ポイントランキング1位 藤崎智
組み合わせ
A卓(2/26) 前原、客野、山田、西川
B卓(2/27) 吉田、武田、仲田、紺野
C卓(3/5) 内川、藤崎、ダンプ、菊田
D卓(3/6) 魚谷、沢崎、近藤、HIRO柴田
カテゴリ:グランプリ レポート