第8期麻雀グランプリMAX二次トーナメント
2018年03月23日
2018年、3月4日(日)第8期麻雀グランプリMAX2次予選トーナメントが行われました。
先日の一次予選勝ち上がり者に加え、灘麻太郎・沢崎誠などのベテランや、今年活躍した若手が加わり20名での開催。
(また、体調不良の荒に変わり和久津が繰り上がりの出場となりました。)
A~E卓で5半荘行い、各卓上位2名が勝ち上がり。果たしてベスト16に進出出来るのは誰なのでしょうか!?
A卓
(灘vs山田vs柴田vs魚谷)
第6期グランプリMAX優勝。カミソリ灘こと灘麻太郎。
A2リーグ昇級を決めた、魚谷侑未。
この2人に、一次予選勝ち上がりの教授の異名を持つ山田浩之。
逆転の男・柴田吉和の対決。
比較的速度が速い卓のイメージですが、果たして!?
1回戦。灘・山田が先行して行きます。
苦しい展開の柴田も
南2局 南家
ドラ
この形でリーチを打ちますが流局。
1回戦終了時
灘+35.3P 山田+16.5P 魚谷▲20.9P 柴田▲30.9P
2回戦柴田が
ツモ
3,000・6,000をツモりトップをとるも、3回戦は山田が大きなトップを取り灘・山田が抜け出します。
3回戦を終えて、
灘+49.2P 山田+46.3P 柴田▲23.5P 魚谷▲72.0P
追う2人にとって厳しい展開に。魚谷は勝負手がアガれず厳しい表情。
ドラ
この大物手も柴田に1,000・2,000で交わされてしまいます。
しかし、オーラス、チンイツをアガってトップを奪取!希望を繋ぎます。
4回戦まで
灘+45.0P 山田+28.1P 柴田▲24.8P 魚谷▲48.3P
最終戦。落とせない親が落ちてしまった、魚谷・柴田。
さすがに、このまま灘・山田で決まりかと思われたオーラス。
親の無い柴田の条件は、三倍満ツモ。
流石に厳しいかと見ていると。
なんと6巡目にしてこの手牌に!
メンタンピンツモ・イーペーコー・チンイツ・でピッタリ三倍満!
まさか逆転の柴田がくるか!?
しかしながら、追い込みもここまで。
流局となり、灘・山田の勝ち上がりとなりました。
1位通過 灘 麻太郎
2位通過 山田 浩之
B卓
(森山vs古川vs仲田vs奈良)
第11・12期女流桜花を連覇した仲田加南。
ビッグワン1カップを優勝した奈良圭純。
そして、1次予選勝ち上がりの、プロ連盟会長森山茂和。サーフィン打法・古川孝次。
手役派の森山とサーフィン打法・古川の対決にも注目!
1回戦・森山がいきなり魅せます。
古川の
ドラ
このリーチに、親で、13巡目にこの弩級のテンパイ!
リーチ
追いかけリーチに行く森山。出アガリでも24,000のこの手。アガリ切れば勝ち上がりに大きく近づく事になりそうです。
しかし、軍配が上がったのは古川。
リーチ ロン
森山はこの手が上がれず苦しい展開に。
3回戦を終えてポイントは、
古川+24.0P 奈良+18.4P 森山▲14.1P 仲田▲28.3P
古川・奈良がリードして行く展開。
古川の仕掛けと、トーナメントに強い奈良が卓を回して行きます。
しかし、4回戦目で森山がトップを取り、古川を交わして最終戦に。
4回戦目のポイント
奈良+28.3P 森山+14.4P 古川▲3.2P 仲田▲34.5P
仲田は少し苦しいか。
最終戦、ずっと、苦しい展開だった仲田ですが、最後の親番で粘ります。
1本積んで 、2本場でこのリーチ。
暗カン ドラ
待ち牌のは残り1枚ですが、持ち点が45,000を超えていた為、引きアガれば森山とほぼ並びに!
力が入りますが、結果は流局。
3本場は古川から奈良へ1,300は2,200でオーラスへ。
奈良が親なので、1局勝負です。
早々に、七対子のテンパイを入れる森山。待ちは場況が良い筒子の
厳しい状況の仲田ですが、ソウズが伸びて以下の手牌に。
跳満ツモ条件の仲田。奇しくも柴田と同じソウズの一色手です。
今度は、大物手の成就なるか?
結果は、森山が場況を読みきってのでのアガリ。まだ巡目が浅かっただけに、仲田は無念の心境でしょうか・・・
1位通過 奈良 圭純
2位通過 森山 茂和
C卓
(伊藤vs勝又vs仁平vs西嶋)
第34期十段戦決勝で激闘を繰り広げた仁平宣明。
第15期プロクイーンに輝いた西嶋ゆかり。
1次予選を勝ち抜いた(死神)伊藤優孝。麻雀IQ220・勝又健志。
プロクイーンを獲り勢いに乗る西嶋。相対するはA1経験者3人。西嶋にとっては厳しい戦いだが勝ち上がることが出来るのでしょうか?
1回戦から勝又が大爆発!
1人浮きで47.7ポイントの大トップ。
トーナメントに滅法強い勝又にとって、このリードは実に大きいと感じているでしょう。
逆に煽りを食らってしまった西嶋は▲32.3ポイントとの大きいマイナス。格上3人に対して差が開いてしまった西嶋。やはりA1経験者3人は厳しいのか・。
2回戦は、このままでは終われないと、西嶋がオーラスの親で仕掛けを入れている勝又から11,600をアガリトップ。上下が詰まります。
ロン
2回戦までのトータル
勝又+29.9P 仁平▲2.4P 西島▲11.4P 伊藤▲16.1P
3回戦
勝又が、加点を繰り返し48700点に。圧巻だったのは東4局。
伊藤のリーチに対し、勝又はこの手牌
ドラ
伊藤のリーチは
(伊藤・勝又共に子方)
勝又が持ってきたのは、7枚目になる。
(‐の筋の7枚目)
伊藤の河にはとが切られています。
いくら相手が子方とはいえ、3回戦で十分なリードをしている上に、テンパイしているわけでもなくドラも見えてない状況、自分ならノータイムでオリそうなのですが、勝又の選択はノータイムでのツモ切り!
5回戦終了後、「あの牌は通ると思った」と語る勝又。これだけのリードをしていても、自分の読みと心中できるのは本当に強い。印象に残るシーンでした。
3回戦までのトータル
勝又+71.8P 仁平▲7.7P 西島▲13.0P 伊藤▲51.1P
4~5回戦。勝又はほぼ当確。ここからは2番手を巡る戦いになって行きます。
そんな中、底力を見せたのは仁平。西嶋とのデッドヒートを制すと、そのままの勢いで、なんと勝又まで捲ってしまいます。伊藤もA1リーガーの底力を見せ、最終戦62,100点の大トップを取り、上2人を強烈に追い込むも後一差しが届かず・・・
「エンジンが・・」と伊藤の声が聞こえてきそうです。
仁平・勝又の勝ち上がりとなりました。
1位通過 仁平 宣明
2位通過 勝又 健志
D卓
(沢崎vs HIRO柴田vs近藤vs太田)
第34期鳳凰位決定戦で優勝まで後一歩と迫ったHIRO柴田。
2017日本シリーズ優勝。マムシの沢崎誠。
1次予選を勝ち上がったA1リーガー近藤久春。
王位戦準優勝・太田優介。
A1リーグの上に間合いが掴み難い3名。強敵3人を相手にした太田の心境は!?
2回戦を終えて、近藤が2連勝。対する HIROは親番で
暗カン ドラ
このリーチを打つも流局。2ラススタートと厳しい展開。A1リーガーの運命が上下に割れた感じになりました。
3回戦は 鬱憤を晴らすかの様にHIROが反撃。
東2局 親 HIRO
HIRO
リーチ ドラ
太田
リーチ
この勝負所を制してのトップ。
沢崎・太田を沈めてのトップで2着争いが3つ巴に。近藤は今回も浮きをキープし、勝ち上がりに大きく近づきます。
3回戦までのトータル
近藤+46.8P 太田▲8.2P HIRO▲17.0P 沢崎▲21.6P
4回戦は HIROの連勝。太田も浮きに回り、一騎打ちの様相を呈して来ました。
沢崎は2人をかわさなければならない為、2人を沈めつつの大きなトップが必要と、やや苦しくなって来たでしょうか・。
4回戦までのトータル
近藤+36.4P 太田+2.3P HIRO▲1.4P 沢崎▲37.3P
最終戦。
太田・ HIROの着順争いは、 HIROがリード。やはりA1選手は競りに強い。
このまま決まるかと思いきや、後が無い、沢崎が親番でHIROから5,800のアガリ。
そして、次にこのリーチ!
リーチ ドラ
太田も真っ向勝負。
ポン
しかし、勝負を制したのは HIRO。
ツモ
値千金の500・1,000
そして、オーラスへ。
沢崎は倍満ツモ・太田は跳満ツモが条件。HIROが親番の為最終局となります。
逆転の可能性に賭けて打ち進める両名。
厳しい条件の中、手を作るも手牌が開く事は無く終局となりました。
1位通過 近藤 久春
2位通過 HIRO 柴田
E卓
(山井vs内川vs和久津vs中川)
HIRO柴田と同じく、第34期鳳凰位決定戦で激闘を繰り広げた内川幸太郎。
オフェンスマスター・山井弘。
1次予選を、勝ち上がった第2期WRC中川基輝。
超攻撃型アマゾネス・和久津晶。
1回戦目は、中川が果敢に攻めて大きめのトップを取る。格上3人を相手に好発進の中川。
逃げ切れるのか!?
2回戦は、和久津がトップを取りトータルで抜け出します。置いていかれている山井でしたが、3回戦トップを取り、2位争いに食い込んで行きます。
3回戦までのトータル
和久津+38.3P 中川▲1.3P 山井▲14.7P 内川▲22.3P
4回戦。今度は内川がトップ!ラスは和久津。
これにより、各者1回ずつのトップで、全員が37ポイント差以内に収まる接戦に。全員にチャンスがある最終戦になってきました!
4回戦までのトータル
和久津+17.2P 中川+6.7P 内川▲4.4P 山井▲19.5P
勝負所となった東4局。親は中川。
和久津・親の中川のリーチに対し、内川がタンヤオの1シャンテンから押し返し渾身の500・1,000。
内川の気迫が凄いです!
和久津
リーチ ドラ
中川
リーチ
内川
チー ツモ
そして、迎えたオーラス
山井37,200
内川33,400
和久津30,600
中川18,800
ラス目の親中川は連荘が必要。和久津・内川はアガれば勝ち上がり。
山井はポイント差がある為1,600〜3,200か、内川から3,200のアガリが必要です。
(1300〜2600だと、和久津が沈む為届かない)
終わらせるべく仕掛ける内川。厳しい配牌の中川でしたが、粘って500オール。次に繋げます。
1本場、チャンスが来たのは山井。
リーチ ドラ
なら無条件。は内川からの出上がりのみ。ここは中川が勝負で山井から2,900は3,200。
粘る中川でしたが、2本場でとうとう内川がアガリ、
ポン ツモ
激闘に終止符が打たれました。
1位通過 和久津 晶
2位通過 内川 幸太郎
観戦していて思ったのですが、Aリーガー相手に、5回戦のトーナメントを勝つのは本当に大変だと思います。
これから先、ベスト16は夏目坂スタジオでの配信。回数は変わらず5回戦ですが、前年度優勝の佐々木寿人・鳳凰位の前原雄大・十段位の藤崎智・世界チャンピオンのともたけ雅晴・ポイント1位の瀬戸熊直樹が加わり、更に激しい戦いが繰り広げられるでしょう。皆さまお楽しみに!
カテゴリ:グランプリ レポート