プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第31期A2リーグ最終節レポートD卓 山田 浩之
2015年02月13日
注目の最終卓は1位、2位、3位、4位の直接対決である。
9節終了時の成績は
1位・佐々木寿人+205.3P
2位・仁平宣明 +154.0P
3位・内川幸太郎+149.4P
4位・前原雄大 +145.3P
上位2人が昇級であるため、佐々木はポイントを伸ばせれば下位の3つ巴の戦い。
沈むようであれば、4人で2つの椅子をめぐっての大混戦となるであろう。
1回戦(起家から内川、前原、佐々木、仁平)
東1局1本場、前局、前原との2軒リーチを制した内川。
前原のリーチを受け、
リーチ ドラ
15巡目で、残りツモも少ないのでヤミテンもあるが、積極的に追っかけてRをツモリ6,000オール
東1局2本場、8巡目、親の内川にテンパイが入る。
ドラ
ツモればまた6,000オールの大チャンス。しかも3枚山。
これに追いついたのが仁平。
ツモ
前巡のをツモ切っているため、ここもテンパイとらずもあるかと思われたが、テンパイをとりすぐにをツモリ500・1,000。
内川の手を知らない仁平自身はどう思ったか分からないが、点数以上に価値のあるアガリとなった。
東3局1本場、親の佐々木が2枚目のから仕掛ける。
チー ポン ドラ
前原にもここでテンパイが入りリーチ。
ツモ
そして、佐々木がをつかみ8,000点の放銃。
東4局、このまま一気に浮きまでいきたい前原だったが、リーチ宣言牌が仁平に捕まる。
仁平
リーチ ドラ
前原
ツモ
このまま浮きをキープした仁平が2着。ラス前に佐々木からホンイツをアガった前原3着。
一方、放銃した佐々木は手痛いラス。内川はトップでトータル首位に躍り出た。
1回戦終了時成績
内川+183.6P 佐々木+168.5P 仁平+164.9P 前原+137.5P
2回戦(起家から仁平、佐々木、内川、前原)
東1局ドラ、親の仁平がカンで先制リーチ。
佐々木もポンテンで応戦するが、仁平がツモリ2,000オール。
続く1本場は、前原がさばき仁平から1,000は1,300。
東2局、前原が仕掛ける。
ポン ポン ドラ
親の佐々木も仕掛け返す。
ポン
佐々木がをつかみ6,400の放銃。
東3局、佐々木がまたも仕掛ける。
ポン ドラ
を引きテンパイ。前原に追いつかれるもをひき勝ち1,000。2,000。待望の初アガリ。
東4局2本場、500オール、2人テンパイと小刻みに加点した親の前原が仕掛ける。
ポン ドラ
内川も応戦。
チー
2人の勝負かと思われたが佐々木も追いつく。
ポン
これをテンパイの入った前原からアガリ5,200。
南場に入ると、仁平、前原のペース。高いアガリこそないものの着実に局を進めていく。
南4局1本場、点棒状況は、
仁平38,200
前原37,600
佐々木26,100
0内川18,100
こうとなっていた。
現状トータル1位の仁平は、ドラドラのチャンス手。
1枚目のをふかし、ドラを暗刻にしポンポンと仕掛けテンパイ。
ポン ポン ドラ
一方、3位となってしまった佐々木もテンパイ。
ツモ
ツモれれば浮きとなるため切り即リーチ。これに対して仁平も1歩もひかず押し返す。
2人のめくりあいとなったが、決着はつかず流局。
仁平は最後のツモでおりたため佐々木の1人テンパイで流局となった。
2回戦終了時成績
仁平+180.1P 佐々木+162.6P 内川+162.2P 前原+148.1P
3回戦(起家から前原、仁平、内川、佐々木)
トップからラスまで32P。2着と3着との差はわずか400点。さらに大接戦となった。
ここまでなかなか調子のあがらなかった前原が本領発揮。
東1局、配牌ドラ暗刻の前原が、丁寧に三色にまとめテンパイ。
ドラ
だが、佐々木にで5,200放銃。
2メンツ河に並んだが手順上しょうがない。これは不発に終わる。
東2局1本場、前原4トイツの平凡な配牌が6巡目に1シャンテン。
この時点ではなんと6枚山。をツモりリーチ。4枚全て山に生きている。
をツモり8,000・16,000。これで一気にトータルトップに。
東3局、2着争いの3人の手がぶつかる。
まず北家・仁平がリーチ。
ドラ
捨て牌
7巡目、親の内川。
ツモ
長考して現物の。牌効率ならしかも現物。
最終形の強さならこちらは打点も見込めるがは危険牌。結果は裏目に。
ツモで仁平にをツモ切られる。
7巡目、南家・佐々木。
ツモ
を勝負。手変わりもあるのでヤミテンを選択。
これを仁平が引き勝ち2,000・4,000。
南2局6本場、
ツモ
親の仁平の手牌。内川、佐々木がマンズのホンイツ模様のため、場に字牌が極端に高く、ソウズが安い。
仁平の選択は七対子決め打ちの2枚切れの打。
構想通りを重ね、テンパイの入っていた内川からアガリ12,000。
これでトータルトップに。
このまま9本場まで積んだ仁平は、前原をまくりこの半荘でもトップ目にたつ。
ポン ドラ
南4局、前原が仕掛けを引き1,300・2,600。この半荘のトップをとった。
3回戦終了時成績
仁平+208.3P 前原+178.1P 佐々木+147.8P 内川+123.3P
4回戦(起家から内川、前原、佐々木、仁平)
いよいよ最終戦。
仁平、前原は局を進めることをテーマに打つであろうから、ポイント差以上に逆転は難しいだろう。
佐々木、内川は、前原を沈めることができればチャンスが出てくるといったところか。
東1局、開局早々佐々木にとっての正念場。
佐々木
ポン ドラ
前原リーチ
リーチ
仁平はヤミテン
佐々木がをつかみ前原に8,000の放銃。
佐々木は東4局に2,000・3,900をツモり追い上げる。
南1局1本場
佐々木
ポン ポン ドラ
内川
このめくりあいは内川に軍配。だが内川の追撃もここまで。
トップをとるも前原を捕えることはできなかった。
最終成績
仁平+210.8P
前原+182.7P
内川+138.1P
佐々木+121.4P
仁平、前原のA1経験者両名が昇級となりA2リーグ最終節は幕を閉じた。
仁平の的確な読み、押し引きのバランス、前原の戦う姿勢、強さが際立った最終節となった。
内川、佐々木にとっては忘れられない悔しい敗戦となっただろうが、これを糧にまた活躍していくであろう。
そして来期は自分もこの舞台に戻ることができた。
開幕まであと2ヶ月。しっかり準備をして対局に臨んでいこうと思う。
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