プロリーグ(鳳凰戦)レポート

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第32期A2リーグ第8節レポート 二階堂 亜樹

10月28日
暖かい日が続いていたが、さすがにそろそろ寒くなってきた。
まあ自分の手牌は年がら年中寒いですけどね。
笑い事じゃない。切実である。
自身の第8節目となる今対局。テーマはもちろんプラスすることだ。
さすがのさすがに、今節はプラスしないともはや降級は逃れられないだろう。
そんなことはもう何節も前から意識しているが。
第6節目に50オーバーのプラスができ、残留の可能性が見えたところ、第7節にまたマイナス。
やはり今期は辛い。
後の無くなってきた残り3節の内の大事な1節。
始まりは1人浮きのトップから始まった。
大きなミスも無く、オリるところはしっかりとオリ、行くところは行く。
打点は無いものの、そこそこ手も入り、全体的に上手く打ててたと思う。
今日はいい感じだな。
そう思ったのが間違いだった。
2回戦目は起家スタートとなり、手牌も悪くないが、しっくり来ない。
かなり難しい手順とはいえ、自分に最速のアガリがあったのを逃した辺りから暗雲が立ち込めてくる。
それでもきっと蜘蛛の糸はあったのだろう。
でも掴めなかった。
東3局の親の刀川の仕掛けに対し、途中からのホンイツ移行を見て2枚切れの字牌が押せず痛恨の1人ノーテン。
思えばここから勝手に崩れていったのだろう。
オーラスも沈みを受け入れ3着で終わらせれば良いものの、アガれる感触も無いまま浮き狙いのリーチを打ち、成就せずラス。
3回戦目。とにかく柴田の手が軽い。早い。高い。
指をくわえて見てるだけだったが、東4局にここまでで最大のチャンス手が入る。
配牌でほぼこの形。
三万五万六万六万七万三索三索四索四索五索三筒四筒五筒
これが序盤からの刀川の鳴きもあり、結局一牌も引けないまま柴田に直前に入ったカン七索に放銃。
これがこの日一番堪えた。
…まあこの後もっと堪えることが待ち受けてるんですけどね。
この後の南1局、執拗にテンパイを外し、最高の形でリーチを打つ。
二索三索四索六索七索八索九索一筒一筒二筒四筒六筒七筒八筒  ドラ六索
ここからテンパイ取らずの打二筒
二索三索四索六索七索八索九索一筒一筒四筒六筒七筒八筒  ツモ九筒
またも取らずの打四筒
二索三索四索六索七索八索九索一筒一筒六筒七筒八筒九筒  ツモ九筒
さらに取らずで打九筒
二索三索四索六索七索八索九索一筒一筒六筒七筒八筒九筒  ツモ五索
ようやく理想のテンパイで打九筒リーチ。
こんなツモしたら一索ツモってくださいよ。
結果四索をツモアガリ、少し浮きになったところでまた得意の勘違いが爆発。
南2局配牌
四万四万二索三索三索七索八索九索二筒二筒七筒八筒八筒  ドラ五索
トップ目の柴田の親。
ここは軽くアガリにいかなきゃいけないのに、前局のアガリに少し気を良くしたのか、ツモってきた九万を三色を見て残してしまったのが大間違い。
この九万が重なったところで親の柴田からリーチが入る。
捨て牌
九筒 上向き西二索 上向き三筒 左向き
現物の二索があるが、真っ直ぐに九万としたところでこれが放銃。
一万二万三万五万六万七万八万八万八万九万九万五索五索 
自分が九万をツモ切ってたら、全然展開は違ったかもしれない。
非常に悔やまれる1局だった。
こんな麻雀を打ったこの後の自分に、浮きに回る力はもちろん無く、またラス。
4回戦目。起家スタートで2,600オールをツモアガリ、その次局、ツモリ四暗刻をテンパイしドラの西を勝負したところ12,000の放銃。
ド本命だっただけにオリる手もあったかもしれない。
ただ、万が一通ったら、ツモったら、そんな考えが頭をよぎり勝負してしまった。
そしてこの日最大の悲劇が来る。
東3局。過去最速テンパイだった。
3巡目に国士無双テンパイ。
生牌だが、これくらいはアガらせてくれてもいいじゃないか。
自分の切り出しはリャンメン落としからだが、まだそこまでは警戒されてないはず。
なんせ3巡目にもう余ってますし。
早く誰か切ってくれ。そう思いながらツモを繰り返す。だが一向に出てこない。
正直もらったと思った。
そう思ったのがいけなかったのか。
「あげないよ」
誰かにそう言われた気がした。
結果、柴田から親のリーチが入り、ドラもノータイムでフル突っ張りしてる自分に回りは大警戒。
2枚対決の軍配はこの日好調の柴田に上がり、萎れた自分はこの半荘またもやラス。
1回戦一人浮きのトップからの3ラス。
結局この日は▲43.5Pで終わり、まだ他の卓も残ってるが、トータル順位15位になってしまった。
現時点での残留ポイントまで100ポイント。
厳しい闘いだが最後まで諦めない。