プロリーグ(鳳凰戦)レポート

第31期A1リーグ第5節レポート 前田 直哉

今回の対戦相手は、瀬戸熊プロ、沢崎プロ、荒プロである。
言わずと知れた、実績も実力もある面々との対局であるが緊張は無い。
対局前には、解説の前原プロも含め、皆さん温かく話しかけてくれる。

いつも思うのだが、A1の人達は本当に優しい人達ばかりである。
雀力は勿論だが、人としての出来が麻雀の力に繋がっているのでは?と思えるほどである。
だが、一度卓につくと優しさは鳴りを潜め、皆鬼と化す。

初戦は▲0.1Pでなんとか踏ん張るが、浮き足立っているのを自覚していた。
そして第2戦、瀬戸熊プロがピンフをアガリ回ってきた東2局の親番。

二万六万六万六万八万八万二筒四筒七筒九筒南中中  ドラ三索

ここから第一打の中をポン…
タイムシフトを見て自分でも驚いた。ここから1枚目を鳴くのは、自分のスタイルでは無い。

結果は700オールをアガるのだが、決して良いアガリでは無い。
牌姿を見て3者は何を感じたであろう…

まさに浮き足立っている典型であろうその後、特に見せ場も無いまま、またもマイナスで終わる。

第3戦も苦しいまま終わり、迎えた最終戦オーラス。
持ち点は29,600点。アガれば浮きの状況で、8巡目の手牌がこうである。

三万四万二索三索七索八索二筒二筒四筒五筒五筒六筒七筒  ツモ六筒  ドラ一筒

メンツ選択だが、トップとは6,500点差なので、タンヤオも見るとマンズには手をかけられない…
場況は、一索が1枚切れで、九索は1枚も見えていない。
この巡目で1枚も見えてないのは、どこかにかたまって持たれてる可能性もあると考え打七索とする。
次巡、二万を引き入れてテンパイを果たす。

ここで、確実に浮きだけを狙うならヤミテンでいくところだが、四索引きのトップまで考えリーチを選択する。
結果だけ言うと、リーチの段階では、残りの一索九索も全部山に残っていた。
しかし、持ってくるのは九索のほうで、そのまま瀬戸熊プロに巧く廻し打たれ2,000点の放銃で終わる。

ツイてない?そうではない。
自分が最後まで浮き足立ったままだったということだと思う。

これでリーグ戦の半分が終わった。
瀬戸熊プロは独走のままで、ほぼ決定戦は当確であろう。
残りの2つの椅子を誰が奪うのか、今日は反省すべき点が多々あった。
でもやっぱA1って楽しいわ。