第32期A1リーグ第2節レポート 前原 雄大
2015年06月09日
第2節1回戦東1局
ドラ
これが私の配牌である。それが5巡目には
ここから打とせず、ドラである打としているが、これは下家の瀬戸熊の七対子を意識したためである。
しかし、本当に己自身のアガリを目指すならば、打とすべきところだっただろう。
何しろ、私の河が
この河に向かって、字牌を打ってくれと相手に望むのは無理な注文だろう。
次巡、が重なり、打とするも、親番の仁平から1巡廻してのリーチが入る。
リーチ
そして、私がすぐ引かされたのが、仁平のロン牌である。
結果は仁平の1人テンパイで流局を見た。
続く1本場、私は6巡目に荒より打ち出されたを仕掛ける。
ドラ
唯一、仕掛けられる牌である。10巡目にようやくテンパイ。
チー ポン
テンパイするもアガったのは瀬戸熊。
ツモ
そして東2局、迎えた親番。
ドラ
1シャンテンである。これが4巡目にまとまり、当然の如くり-チを打つ。
リーチ
このリーチも瀬戸熊に星の数ほど無筋を打ち出され、ツモアガられる。
開局からここまでの表面的なところをなぞってみた。
では、ここまでの私の心中、立ち位置などを記してみる。
開局に関しては、七対子以外はどう打っても私のアガリは無かったように思う。
デキとしては、あれだけの材料をもらいながら、テンパイすら叶わなかったことを考えれば良くはない。
ただ、仁平からのリーチを受け、その後一発でロン牌を引かされながらもテンパイしなかったため、放銃に至らなかったのは吉と見る。
次局は、ドラのをポンしテンパイするも、アガリ切れずこれもデキとすれば良くはないが、放銃に至っていないところを吉と見る。
そして、迎えた親番のリーチも空振りに終わるも放銃に至っていない。
ただし、この親番のリーチに関しては、ここまでの経過から、バランスを整えるためにヤミテンに構えるのも好手、もしくは、次善手なのかもしれない。
ただ、長丁場のリーグ戦であること、自分のフォームを考えればいかがなものかとは思う。
2,900点なり、5,800点を拾いに行くのは少し違うように思う。
空振り覚悟、もっと言えば、ラスを受け止める覚悟をしてのリーチを打つことが、私の中での最善手だったのである。
未だ、東2局なのにラスを受け止めると考えるのはおかしいじゃないか?
そういう声もあるかもしれない。だが、私はそうは思わない。
決して良くはない状況でリーチを打つということはオリが出来ない。
つまりは、ノ-ガードになるということである。
麻雀とはそれほど怖い勝負なのであると私は考える。
それならば、リーチを打たなければいいじゃないか。
いや、それでもリ-チを打つのが私のフォームと思いたい。
そして、ここまで、わかっていることは、放銃運がなかったということである。
次局、好調の瀬戸熊の親番でリーチを打っているが、これは本手を打っていない。
ドラ
ここはヤミテンに構えるのが本手であろう。
それをあえてしたのは、放銃運が無かったことと、今局が今日の勝負所の1つと考えたためである。
__人の行く裏に道あり花の山
という言葉があるが、それを実践しただけのことであり、やはり、邪道であることは間違いなく、本手を打つことをお奨めする。
結果としては、瀬戸熊からアガれたのはツモアガリ以上に大きいと思っていた。
次局も瀬戸熊から、リーチが入り、荒からドラののポンテンが入る中、ヤミテンで両者に無筋のを打ってまで押したのは、今局を凌げれば道が開けると思い込んだだけである。
リーチを打たなかったのは、打点に意味がなくアガることに意味を求めただけである。
今局を凌げたことが大きかったが、瀬戸熊が絡む対局はインファイトの戦いになりがちなのは困ったものである。
血を滾{たぎ}らせる何かが彼の中に潜んでいるのだろう。
蝶のように舞い蜂のように刺す麻雀に持ち込みたいところではあるが、いつも、足を止めて、殴られるばかりのような気がする。
ヤツのパンチは凄く痛いのだから。
今度あたる時までに熊退治の方法を藤崎さんや、前田鳳凰に訊いておくことにしよう。
荒療治と言う言葉もあるから、荒さんに訊く手もあるかな。
「触らぬクマに祟りなし」
そんな言葉が返ってきそうである。
カテゴリ:プロリーグ(鳳凰戦)レポート