第32期A1リーグ第4節レポート 仁平 宣明
2015年07月27日
第32期A1リーグ自戦記:仁平宜明
僕にとって6年ぶりのA1での対局。
ここまで3節を終えてまず最初に感じたのが、当然の事ながらレベルが高い。
わかりやすい一例をあげれば、自分が早い先制リーチをかけられたとしても、一対山になる事はほとんどなく、当り牌はおさえられて終盤にもう1人か2人来る。
みんながそれぞれ自分の型を持っているので、型にはまると止められなくなる。
その事を誰もが理解しているので、自分がそうなった時もなかなか一方的な展開にはさせてくれない。
誰もが人の心理状態を把握しながら打っている。
麻雀という根本的なものは変わらないのだが、この場に座った人は皆、同じ事を感じその違いを思い知らされるだろう。
それが連盟最高峰のA1リーグなのだ。
僕としては久々のA1リーグの感覚に嬉しい気持ちと、この中で結果を出さなければというプレッシャーが交差していた。
ここまで3節を終えてスコアは全てマイナス。
致命傷は受けていないし、対戦相手が強いにしてもどうも調子が出ていない。
踏み込みが浅かったり、放銃の形が悪いのが何度かあった事も、これまでの闘い方にどこか焦りがあったのではないかと思う。
今回の対戦相手は荒、沢崎、勝又。
荒さんには本当に大切な事を教えていただいたり、麻雀を観て学ばせてもらったものは計り知れない。
沢崎さんにも麻雀に留まらず、色々な事をご指導いただいている。
僕にとってお二人は目標であり、いつの日か越えたい高い壁だ。
勝又君は昨年A1に昇級していきなりの決定戦、今期もリーグ戦は好調で上位につけている。
僕自身にとっては、上を目指すかどうかの正念場でもある1節となった。
1回戦の開局は西家スタート、手牌はすごくいい。
ドラ
この1シャンテンに4巡目を引いて役なしテンパイ。
この後の手牌変化を見て当然のヤミテン。
解説の前田が予想した通り、ツモで切りのテンパイはずしをして直ぐにを引いて役ありに変化。
沢崎からが出て開局を制す。
このアガリは、配牌から見れば物足りないがいいアガリだと感じた。
東3局、親番で好配牌をもらう。
東家
ドラ
この配牌から第一打にを切ると次巡すぐにでソウズの面子を並べる。
この事で捨て牌の序盤が派手になってしまっているので、一色を警戒されるのを嫌い、
この2シャンテンでツモで先にを払い、その後、が暗刻になった後のもツモ切りで、捨て牌でピンズのホンイツに見せるために多少のリスクを覚悟で迷彩を作る。
当然、、を引けばリーチ。
結果は、を引いて最悪の字牌待ち残り。
これは終盤までもつれるなと感じたのも束の間、望外のツモ。6,000オール。
かなりいい感触だが、この後が続かないというより続かせてくれないのがA1リーグだ。
南1局で、勝又の先制リーチをうけて、西家の僕の手牌が1シャンテン
ドラ
が薄い事もあり先にを引けばリーチと考えていた。
すると先にを引いてテンパイ。
は3枚切れでリーチの勝又のリーチ宣言牌がなので使っていそうだ。
は通りそうだがリーチしないのなら、行く価値なしとみての暗刻落としをする。
すぐに勝又が8枚目の待ちのをつかみ失敗してしまったと思ったが、結果は無事流局。
状態が良い時の闘い方としては良くないが、リスクとリターンが見合わないのでこれは良しとした。
オーラスも勝又の仕掛けに対して、手出しのトイツ落としをみてと何かのシャンポン待ちだと読み、テンパイしたらを押すと決めて見事に読み通りとなる。
この1回戦目は良く打てたなと感じたが、2回戦、急に手が重くなりアガリが遠くなる。
2回戦はノーホーラで終局した。
3回戦、ここで僕らしくない鳴きで、ここまで絶不調の荒を復活させてしまう。
供託リーチ棒2本の4本場。
ここからを仕掛けて勝又と荒にメンゼンのテンパイを入れさせてしまった。
この、普段自分ならしない鳴きで今まで不調の荒を復活させてしまったと考える。
このような隙をみせると、全くぬかりないのはさすが荒だ。
3回戦は荒の大きな1人浮きのトップでスコアは4人平たい状態になった。
4回戦、この回は是が非でもプラスしないと、また今節もマイナスしてしまうと頑張るも沢崎の攻めがきつい。
南3局の沢崎の親番を簡単に流せたのは大きいが、オーラスは見事な沢崎の仕掛けによってテンパイ牌を食い流された。
この日の結果はプラス13.0Pで何とかプラスで終えた。
だが今期初のプラス。ここからきっかけを掴めると僕は信じている。
カテゴリ:プロリーグ(鳳凰戦)レポート