第32期A2リーグ第6節レポート 吉田 直
2015年09月24日
リーグ戦の試合数も残すところあと半分となった第6節。
現在16人中12位と降級スレスレのポジション。
思い返せば3年前、初めてA2リーグに昇級した自分は、前期5節を終えた時点で成績はプラスしており、A2でもやれるんだという手応えを感じていた。
ところが残り5節で、マイナス300ぐらい叩いてしまっただろうか、敢え無く最下位という情けない成績で撃沈した。
当時まだニコ生配信がなかったことが残念で仕方がない。
サンドバッグ状態だった私は、残り5節どんな酷い戦い方をしたのか殆ど覚えていないのだ。
元々メンタルが強い方ではなかったが、マイナスが積み重なるにつれ焦りがつのり、本来の自分の麻雀が打てていなかったのだろう。
どんな場面であれ平常心であることがいかに大切か、この降級から深く学んだ今は、メンタル面も少しは向上したのではないかと思う。
もちろんトッププロと呼ばれる方達にはまだまだ遙か及ばないが、様々な経験を積み重ねいずれは目標とされる側に立たなければと思っている。
さて、前置きが長くなったが、自分が現在置かれている状況は黄色信号という所か。
できれば今節でトータルをプラスにしておきたい。
なぜなら1節が消化されるにつれみなの目標も見えてくるため、下にいるほど中々上がらせてもらえなくなるからだ。
もちろん諦めの悪さが人一倍強い自分は全く昇級も諦めてはいない。
気合い十分で望んだ初戦。
東2局1本場
ツモ ドラ
寿人の仕掛けからドラを重ね打としすぐ に2,000・4,000の1本場を引きアガる。
気を良くした私はそのまま初戦をトップで終了し、今日はいけそうだと心の中で小さくガッツポーズをしていたのだが、2回戦にミスを犯し奈落の底に突き落とされることになる。
東2局親
ツモ ドラ
中盤で場にが3枚、が2枚とんでいてが山にいると思った私は打とした。
悲しい事に次巡を引くのだが、このは自分がの方がいると思って選んだ安めなので後悔していなかった。
しかし、次巡にドラを引いて打としたのは酷かった。
自分でがいいと読んだのだから、打若しくは打にしなければいけなかった。
この後対面の寿人からドラが打ちだされポンテンのとのシャンポン待ちになるが、唯一アガれない 手順を踏んでしまった。
(上の牌姿でやを選ぶとのツモアガリ、ドラのを持ってきた時にがいいと思って打としドラポンをするとのツモアガリ。上の牌姿の前に後々危険になると思い生牌のを1枚はずしているのだが1枚切れのから切ってドラポンをしシャンポンに受けるともツモアガっていた。いかに自分がついていたのかは容易に察しがつくだろう。)
この目に見えるアガリ逃しをした私は、この後全く手が入らず2回戦、3回戦と2戦連続ラスを引き、トータルで降級ポジションまで落ちてしまう。
いよいよ赤信号が灯る。
休憩時間中に3年前の降級が頭をよぎった。
あの時どれだけ悔しい思いをしたか。自分はこのまま麻雀プロを続けていてよいのか真剣に悩んだ 。
しかし、自分には一緒に泣いてくれたり励ましてくれる仲間が沢山いた。
彼等がいなければ今の自分はここにいないと思う。
本当に貴重な存在であり私にとって財産だ。
今回対戦している山田浩之も大切な友人でありライバルなのだが、もし自分が酷い麻雀を打ってしまったら、彼に失礼である。
今更急に雀力が上がるわけでもないが、今自分に出来る精一杯の力で冷静に丁寧にぶつかっていこうと気持ちを立て直した。
最終戦東2局
リーチ ドラ
6巡目にこのリーチを打ち、出アガリでもいいからとにかくアガリたかった。
2回戦、3回戦で自分がアガったのかさえ覚えていなく、こんなに早いリーチは久しぶりだったので何かきっかけが欲しかった。
しかし、巡目が過ぎるにつれ、またアガれないのかと思いはじめていた16巡目にようやく1,300・2,600をツモアガリ親番を迎えた。
配牌でとドラのがトイツであり、ある程度まとまっていたので1枚目のでもポンテンをとろうと思っていた。
しかしが出るより先に
ツモ ドラ
この形でテンパイが入り6巡目に即リーを打ち、思っていたより簡単に勝負はついた。
ダンプ
勝負手の1シャンテンになったダンプからこの12,000を直撃すると、以降次々と手が入る。
もしやこれがクマクマタイムなのか?!瀬戸熊さんはいつもこんな楽しい時を過ごしているのか?!と羨ましく思った。
(ちなみにこの時ピンク色の髪をしていた私には、コメントでCCBタイムと書かれていた笑)
最終戦、終わってみれば83,800点の断トツトップで終了し、トータルをプラスに戻すことができ一安心。
まだまだ降級の可能性もあるポイントではあるが、昇級にも一縷の望みが見える位置だ。
あくまで上を見据えながら、来節以降も自分らしい麻雀を打ちたいと思う。
カテゴリ:プロリーグ(鳳凰戦)レポート