プロリーグ(鳳凰戦)レポート

第32期A1リーグ第7節レポート 古川 孝次

鳳凰戦、A1リーグも第6節が終わって、折り返し地点を過ぎた。
最終節を見据えて選手全員の思惑は人それぞれであろう。
上を目指すか、まあまあで終わるか、降級はしたくないなど…。

私はというと、6節を終わって暫定2位の+131.5P。
5節で1位を瀬戸熊に明け渡した。これらを踏まえて、今節をどう戦っていくかと思いをはせる。

まず、リーグ上位の藤崎はこのまま決定戦に目を向けずにリーグ戦を終えると思えなかったのだが、今節が勝負所ではないだろうと判断。
また、荒さんは今節はがむしゃらに前に出て来る所ではないだろうと読んだ。

そうすると、今回のキーパーソンとなるのは今節まで▲20.5Pの近藤となるだろう。
今回は彼を徹底マークをするつもりで対局に臨んだ。

しかし、そんな思惑はよそに、いざ麻雀を始めてみると自分の調子がしっくり来ない。
1、2回戦はまったく手が動かないまま3回戦に入った。やはりだめかと思ったオーラス。

一索二索三索一筒二筒三筒四筒五筒七筒九筒南南南  ドラ白

ここから、ツモ三筒七筒を切って九筒の単騎待ち。河に1枚あったが、ドラの白を待つことなく一か八かのリーチ。
七筒切りのリーチに九筒の出アガリは見込めない。山に九筒があることを頼りにリーチに踏み切った。
最後は九筒のツモアガリで1,300・2,600。

終わってみれば、トップで3回戦を終わらせることができた。
3回戦目のトップがなければ、今節は▲50Pという結果が予想できただけに、私はほっとしたものである。

4回戦目、私のマークしていた近藤が執拗に得点を稼ぎに来た。
誰も近藤との勝負には向かいたくない。

一方、近藤は流局覚悟のつもりで、親でのリーチを何度もかけ、私たちにプレッシャーを与えてくる。
近藤が作り出す流れに巻き込まれてはいけないと、3者は慎重に打牌を選ぶ。

第7節の3~8位までは、得点を大きく稼ぎに来るのは目に見えている。
今節、大物手を私を含めた全員が入れていた展開であったのだが、アガリに結びついたのはプレッシャーのない近藤だけであったという結論である。

近藤以外に不調を感じでいたであろう藤崎が、今節を▲4.0Pとどめておいたのはさすがである。
藤崎はどこまでも辛抱できる打ち手である。

一方の私は不調(手が進まない)時などは、試しに真っ先にドラの発を切ったりする。
結局、河に3枚ドラを並べることとなったのだが、それは結果論である。
私は荒療治みたく場をかき乱すことを考える。他者にとってはやりづらい相手だと思う。

私の麻雀は場を支配する麻雀。(対極の相手は藤崎がいるな…)と思うがゆえに、先に他者の仕掛けに対してこちらが仕掛けられないときもままある。
先に仕掛けた相手にかぶせていくのはできないもので、先に仕掛けてこそのサーフィン打法なのだ。

最後に、今節が終わってのインタビューを思い出した。

「これからどう戦っていきますか?」という問いに私は、

「鳳凰戦の決勝戦に残るべく全力で戦います…」と答えた。