プロリーグ(鳳凰戦)レポート

第32期A1リーグ最終節レポート 白鳥 翔

最終節中位卓。
最終節開始前のポイントが

5位 藤崎 +91.2P
6位 望月 +42.8P
7位 近藤 +35.9P
8位 伊藤 ▲44.4P

となっていた。
現在決定戦ボーダーの3位勝又が130.3P。1位の瀬戸熊が149.5P、2位前原が137.6Pとそこまで離れていない為、自身のポイントをトータルで120P程まで伸ばすことができれば決定戦進出の可能性も十分にある。
藤崎くらいのポイントならトータルを130位には持っていきたいところ。

望月、近藤は最低70P以上は浮いて置きたいところか。
伊藤は11位の降級ラインであるともたけの207.4Pを下回らなければ残留の為(ともたけは既に最終節が終わっている)99%大丈夫ではあるが、決定戦進出もかなり厳しい位置。どう戦ってくるか。

1回戦、東1局から激しいぶつかり合い。

親の近藤が丁寧に打ち進め、

九万九万三索四索五索二筒三筒五筒六筒七筒八筒九筒白  ツモ四筒  ドラ白

この形になりドラ切りリーチとすると、西家・望月が近藤の高目一筒が暗刻のポンテンをいれる。
そして、そこに仕掛けていた藤崎もホンイツの7,700テンパイで追いついた。

3者のめくり合いとなったが、ここは安目ながら近藤が望月から七筒で討ち取り2,900のアガリとなった。
ここで放銃になってしまった望月だったが、今日は牌勢がよくないとみたか、普段の望月なら仕掛けなそうな手牌を仕掛けていき、東場の親番でうまくアガリに結びつけ伊藤から3,900は4,200、近藤から2,900は3,500と徐々に加点していく。

ここで忍者・藤崎も黙ってはいない。同3本場では望月の親リーチを掻い潜り3,900は4,800を望月から。これで藤崎がトップ目に立った。

しかしこれで終わらないのがA1戦士達。近藤の勝負リーチを望月が2,000・4,000のアガリで跳ね返すと、次は近藤のオリジナルな手順が炸裂。

三万四万六万六万六万七万七万九万九万二索三筒四筒四筒  ツモ四万  ドラ六万

2巡目北家でこの手牌となったが、ここからなんと打三筒。しいて場況をあげるとするなら、親の藤崎の2巡目の打牌が一索なことくらい。
そして4巡目に二索を重ねると打六万でリーチ。当然かの様に三万をツモりあげ3,000・6,000のアガリとなった。

このアガリが効いて近藤がトップ、望月、藤崎もしぶとく浮きをキープして1回戦目が終わった。

2回戦、起家の藤崎が勝負手。ドラの北東白がトイツの手牌だったが、伊藤から高目タンピン三色の4巡目リーチが入る。
仕掛けて攻めきろうと全て勝負に行く藤崎だったが、伊藤の高目を掴んで8,000の放銃。勝負所なので止むを得ない放銃に見えたが、感想戦で藤崎はこれ以降全く勝負にならなかったと語っていた。

南4局に、またもトップ目で迎えた近藤が2連勝かと思われたが、望月が決定戦に望みを繋ぐべくタンピンをリーチしこれを引きアガリトップに。
藤崎は1人沈みで望月にトータルでかわされてしまった。

続く3回戦、伊藤が3,900を藤崎からヤミテンでアガると、次局、親番の望月が選択を間違えず2,000オールのアガリ。

南場でも2,000・4,000のアガリを炸裂させた望月が連勝、近藤はこの回何もすることができず痛恨のラスを引いてしまった。

最終4回戦を迎えて各人のトータルポイントは以下の通り。

望月 +94.8P
藤崎 +72.6P
近藤 +38.0P
伊藤 ▲79.9P

望月、もしくは藤崎がどこまでポイントを伸ばせるかが焦点となった。
しかしここで伊藤が高い壁となって立ちはだかった。

東1局の親で近藤から5,800をアガると、次局は見事なジュンチャン三色の6,000オールを決める。
伊藤からしてみれば来期の期首順位やグランプリのシードもある為、既に別卓で終了していた沢崎の▲62,9Pはかわしておきたいということだろう。

ここから失点を挽回するのに苦しんだ3者。
最後は望月が見事な選択で29,100点持ちから役なしを引きアガって、最低限の浮きは確保で終了。
トータルを+101.2P、暫定4位までポイントを伸ばして、最終卓の結果待ちとなった。