第38期鳳凰位決定戦初日レポート
2022年01月23日
【現鳳凰佐々木がオールプラス +58.0Pと好発進】
昨年4月から行われたA1リーグも全ての対局が終了し、いよいよ鳳凰位決定戦の季節となった。対局者は以下の4名。
今期はディフェンディングチャンピオンとして鳳凰位決定戦に登場。無駄のない所作、リーチを主体とした強い攻め、迷いのない打牌選択、強靭な精神力などが持ち味として挙げられるが、一番の長所はルールや得点状況に即座に対応する器用さにあると思う。
サーフィン打法と呼ばれる自由自在な鳴きが特徴。牌理や期待値では説明がつかない、経験則と反射神経を指針としたプレイで奇跡的なアガリを日々産み続けている。押し引きが独特で驚くほどあっさり放銃する事もあれば、リーチを受けた瞬間ノータイムで中抜く時もある。
強気のヴィーナスのキャッチフレーズでお馴染み。メンゼン派が多い連盟の中でも極端に鳴きが少なく、ひたすら高打点を追求する麻雀はセレブ打法と呼ばれる。史上初の女流鳳凰位誕生を期待するファンも多い。スタイル抜群なのに大食いキャラなのもチャームポイント。
ラッコの愛称で親しまれ、トークも軽快、料理上手で女子力高めの人気プロ。しかしひとたび卓に付けば「大陸間弾道ミサイル打法」と名付けられるほどの破壊的な攻撃力と「鋼鉄の岩」と言われるほどの鉄壁の守備力を併せ持つ強敵と化す。身体が傾いて来たら要注意。
鳳凰位決定戦は一発裏ドラのない連盟公式ルール。1日4回戦、4日間で16回戦を行い、優勝者を決める。
【1回戦】
今決定戦、最初のアガリを決めたのは前田。古川から出てドラドラの6,400。
東3局2本場は黒沢がリーチ。高め678三色で決めて3,000・6,000。
南1局2本場には佐々木がドラ暗刻のリーチ。古川から出て8,000は8,600(+3,000)のアガリ。
3人浮きで迎えたオーラスは黒沢がをポンしてホンイツドラドラ。7,700をアガって1回戦トップ。
【2回戦】
古川がをポンしてと待ち。
黒沢は678三色を見ながら6ブロックで手を進めていたが、を引き戻して789の両天秤。手牌に素直にを選ぶと、古川に8,000は8,300の放銃となる。
ここを潮目に黒沢は急にアガれなくなってしまい、苦しい半荘となる。
オーラス、3者の手がぶつかる。
佐々木はタンヤオ三暗刻待ち、四暗刻変化もある。
親番黒沢はとをポンしてペン待ち。
古川はポン、ドラのをポン。
直前に通った切りでトイトイの跳満に受ける。
は山に1枚しかなく、シャンポンは山に3枚残り。選択は大正解の古川だったが、その後掴んだがトイトイに待ち変えした黒沢に12,000放銃となってしまう。
それでも古川トップのまま2回戦が終了。黒沢は1人沈みこそ回避出来なかったが、このアガリで素点を大きく回復した。
【3回戦】
親番前田が待ち。高めツモならヤミテンでも6,000オールだったが、ツモったのは。2,600オールは2,900オール(+3,000)のアガリ。このリードを保って3回戦は前田がトップ。
南2局は佐々木がダブポン、ドラ雀頭でチャンタが付くで8,000のアガリ。
親番ではポン(後に加カン)、ポンで9,600(+1,000)をアガリ、佐々木が2着を取った。
【4回戦】
親番佐々木は5巡目にドラを重ねるが、その後は全くツモが効かず。やむなく3段目にカンをチーして形式テンパイを入れると
ハイテイでをツモって2,000オールは2,100オール(+1,000)。
嬉しいアガリでトップ目に立った佐々木の秀逸な判断が光ったのが東3局。
①親番黒沢から七対子ドラドラのリーチが入る
②ドラドラの手牌だが、点棒状況を踏まえて現物のを合わせ打ちとする
③しかしを引き戻すと、今度はをポンしてアガリに向かい
④1,000・2,000(+1,000)のツモアガリ
4回戦は佐々木が1人浮きトップを取って初日の対局が終了。
初日は全員1回ずつトップ。
1日を通して南場に強く、効果的なアガリを決めた佐々木がオールプラスで+58.0Pの好発進となった。
第38期鳳凰位決定戦 2日目は
2022/1/23(日) 14:00
実況 古橋崇志
解説 吉田直・杉浦勘介
牌譜解説 阿久津翔太
佐々木がこのまま全力疾走で連覇か?
前田の砲撃が炸裂し2度目の戴冠か?
黒沢が史上初の女流鳳凰位に輝くか?
古川の逆転劇で20年振り4度目の戴冠か?
2日目以降の対局はこちらからお楽しみください!
(文:編集部)
カテゴリ:プロリーグ(鳳凰戦)レポート