麻雀日本シリーズ2016 第2節レポート 黒木 真生
2016年07月08日
第2節を終了しても、萩原聖人さんの首位は変わらなかった。
皆さんお忙しい中でいきなり組んだ日程ということもあり、対局数にバラつきがある。
萩原さんはすでに5戦を消化して残り1戦でトータルトップだから、プレーオフ進出は固いだろう。
また、プレーオフの2戦のうちどちらかでもプラスすれば、決勝進出となるだろう。
2番手につけた前田直哉も5戦を消化。萩原さんとほぼ同じような状況である。
3位は前回お休みの石井一馬プロ。7月10日の第3節では第1試合にのみ出場し、第2試合で解説を担当してその日は終了だ。
4位の白鳥は毎回1試合ずつだけ打って現在2戦消化。
こうして見ると、選手個々によって全然違うコンディションで試合に臨んでいることが分かる。
来期は準備期間も十分とれるので、今年の秋ぐらいにスケジュールを確定し、選手に合わせてもらうようになる予定だから、次からはある程度均等に試合は消化されていくだろう。
5位は第2節で初登場となった阿部孝則プロ。鳳凰位を三連覇した男が連盟主催のタイトル戦にカムバックしたが、その安定感は相変わらずであった。
6位は安定感という単語とは程遠い存在として有名な佐々木寿人。
石井プロ同様、第2節はお休みだったが、次回は2試合が予定されている。
そしてもっとも極端な日程の多井隆晴プロが、一応ゼロポイントの7位ということになる。次回、前年度チャンピオンが満を持して登場となるのだが、実際はお仕事のスケジュールによるものである。
8位は勝又健志。実は勝又が最もきつい日程になっている。第1節は開幕試合に登場し、その後解説。3回戦、4回戦と出番なしで、5回戦に出場した。
そして次節は第1試合を解説して、第4試合に出なければならない。
選手にとってはこの待ち時間が非常に難しく、コンディションを整えるのに苦労するのだ。
しかも最終節で、また第1試合に出た後、間があいて、第5試合に出場。
ここまでくると気の毒なのだが、何度やりくりしても、これで確定させるほかなかった。
皆さんにスケジュールをやりくりして出場してもらう場合、どうしても主催団体の選手にシワ寄せがくる。今回は勝又にその影響が出てしまって申し訳ないが、こういった悪条件も乗り越えて頑張ってほしい。
ここまでがプレーオフ進出のボーダーで、第9位が近藤誠一プロ。前回が初登場で、緒戦はラスを引いたが、次でしっかりと盛り返した。
第10位は前回お休みの藤崎智。
藤崎の日程は勝又のようにキツくはないのだが、藤崎にとっての最終試合が早く、自分の試合が終了した後、3試合をただ眺めるだけとなってしまうから、ボーダーライン上にいては心もとない。
そういう意味では阿部プロも同じだ。
この2人は試合順の割を食う形になってしまった。
そしてもっとも最終試合が早く終わってしまうのが第11位の木原浩一プロ。残り2試合でボーダーラインをただ超えるだけではなく、せめて7位か6位の位置につけなければならないので、かなり厳しい戦いとなりそうだ。
第12位は柴田吉和。まだ3戦残っているが、次節は1試合のみ出場。せめてこれ以上のマイナスは作りたくないだろう。
第13位は瀬戸熊直樹。下位に甘んじてはいるが、残り試合が多く、かつ組合せ的に後ろに試合が残っているので、まだまだ焦りはないだろう。
第14位は荒正義。瀬戸熊とは対照的に残り2試合しかない。次節は1戦だけの出場だが、是が非でもここでトップを取り、最終戦に臨みをつなげたいところである。
各団体のタイトルホルダーが終結するだけあって、見ごたえのある名勝負が続いている。
次回もAbemaTVで無料で生放送される予定なので、是非ご覧いただきたい。
麻雀日本シリーズ2016第3節【無料放送】
システム
■予選全21回戦(各自6回対局)を行いポイント上位8名がプレーオフ進出
■プレーオフ全4回戦(各自2回対局)ポイント持ち越し上位4名が決勝進出
■決勝全4回戦
予選成績
順位 | 名前 | 1回戦 | 2回戦 | 3回戦 | 4回戦 | 5回戦 | 6回戦 | 半荘消化数 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 萩原聖人(連盟会長推薦) | 32.1 | 31.8 | 29.6 | 0.6 | ▲ 20.8 | 5/6 | 73.3 | |
2 | 前田直哉(2015麻雀最強位) | 17.8 | ▲ 30.0 | 9.4 | 38.9 | 24.1 | 5/6 | 60.2 | |
3 | 石井一馬(連盟推薦プロ) | 29.6 | 20.9 | 1.0 | 3/6 | 51.5 | |||
4 | 白鳥翔(ファン投票2位) | 9.8 | 33.1 | 2/6 | 42.9 | ||||
5 | 阿部孝則(RMUリーグ優勝) | 36.1 | ▲ 5.9 | 10.9 | 3/6 | 41.1 | |||
6 | 佐々木寿人(連盟会長推薦) | 12.8 | ▲ 0.6 | 2/6 | 12.2 | ||||
7 | 多井隆晴(麻雀日本シリーズ2015優勝) | 0/6 | 0.0 | ||||||
8 | 勝又健志(鳳凰位) | ▲ 6.1 | 7.9 | ▲ 8.2 | 3/6 | ▲ 6.4 | |||
9 | 近藤誠一(第40期最高位) | ▲ 37.3 | 25.6 | 2/6 | ▲ 11.7 | ||||
10 | 藤崎 智(ファン投票3位) | ▲ 21.6 | ▲ 7.5 | 2/6 | ▲ 29.1 | ||||
11 | 木原浩一(第14期雀王) | ▲ 36.3 | 9.9 | ▲ 44.6 | 41.5 | 4/6 | ▲ 29.5 | ||
12 | 柴田吉和(十段位) | ▲ 50.6 | 24.8 | ▲ 22.4 | 3/6 | ▲ 48.2 | |||
13 | 瀬戸熊直樹(ファン投票1位) | ▲ 11.9 | ▲ 44.8 | 2/6 | ▲ 56.7 | ||||
14 | 荒 正義(ファン投票4位) | ▲ 9.2 | ▲ 41.3 | ▲ 57.8 | 8.7 | 4/6 | ▲ 99.6 |
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