第8期女流桜花 プレーオフレポート
2013年12月30日
11月25、27日の2日間。女流桜花のプレーオフが行われた。
「女流桜花」という女流リーグはA、B、Cの3つのリーグで構成されており、今期の参加人数は76名。
※プロリーグ(鳳凰戦)と同じく、一発裏ドラなしの日本プロ麻雀連盟Aルール
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半荘4回×5節で昇降級が決まり、Aリーグのみ、5節消化後に上位8名による半荘4回のプレーオフが行われる。
女流桜花Aリーグ 5節終了時成績(上位8名)
吾妻 さおり +170.1P |
和久津 晶 +129.0P |
安田 麻里菜 +66.4P |
内田 美乃里 +49.3P |
黒沢 咲 +44.0P |
仲田 加南 +43.0P |
清水 香織 +26.2P |
古谷 知美 ▲1.4P |
現女流桜花 魚谷侑未への挑戦権利を得ることができるのは上位3名。
A卓 和久津(2位)、内田(4位)、仲田(6位)、古谷(8位)
B卓 吾妻(1位)、安田(3位)、黒沢(5位)、古谷(7位)
今期より、日本プロ麻雀連盟チャンネル(※チャンネルリンク)での配信も始まったため、選手のモチベーションも高まっていることであろう。
A卓 2013/11/25
和久津+129.0P 内田+49.3P 仲田+43.0P 古谷▲1.4P
規定により、A卓の対局を先に消化するため、B卓の対局者はA卓のポイントを踏まえて打つことができる。トータルポイント首位の吾妻が頭一つ抜けているため、実質2席を争うかたちとなりそうだ。
和久津のテーマは現状のポイント維持。内田、仲田、古谷の3名は、同卓の和久津か、トータル3位の安田がターゲットとなる。
1回戦は古谷が好発進。
リーチ ロン ドラ
オーラスまでトップを走るが、なかなか和久津の親番を流すことができない。
和久津は粘り強く親番をキープし、ついに決定打が飛び出す。
南4局3本場
リーチ ツモ ドラ
約38,000点持ちで迎えたオーラス。
これまでのトータルポイントを利用して、守りきる手段もあるが、和久津は早々に勝負に出て勝利。
あっさりと決定戦進出を決めた。
1回戦で2着だった古谷、さらにポイントを伸ばすべくリーチをかける。
リーチ ドラ
しかし、このときドラは親の仲田に3枚。
11巡目に追いついた仲田はもちろん追いかけリーチで、2巡後にツモアガリ。
ツモ
仲田の親が流れ、局面は東4局。このまま押し切りたい仲田だが、親番の内田が立ちはだかる。
東4局
リーチ ツモ ドラ
リーチ ロン ドラ
ポン ポン ロン ドラ
持ち点を66,900点まで伸ばす。
さらに南場では、
リーチ ロン ドラ
南家でこの2,600をアガリ、オーラスの親番。
ポン ロン ドラ
これを仲田からアガリ、一気に卓内2位を確定させた。
ポイントを伸ばした和久津は、進出確定と言って良いだろう。
現状3位の内田は後開催の卓に目標とされてしまうが、ひとまず決定戦進出に望みを繋いだ。
B卓 2013/11/27
吾妻+170.1P 安田+66.4P 黒沢+44.0P 清水+26.2P (※3位内田+91.8P)
西家、安田の2,000・3,900からスタート。
リーチ ツモ ドラ
現状3位の内田は、91.8ポイントで終了している。このアガリで、目標に大きく近づいた。
清水、黒沢も、安田と同様、ターゲットは内田のポイントとなる。
東2局、親番の黒沢が12巡目にをチーテンに取る。
チー ドラ
すると、次巡に北家・清水からで出アガリとなる。
上家の清水は、
ツモ
このをツモ切りの放銃であった。王者清水に焦りが感じられる。
黒沢が仕掛けたは、場に3枚目ということもあり、かなりの危険信号が出ている場面である。
この放銃はかなりの痛手となったであろう。
まだ序盤ではあるが、3枠目の争いは、安田、黒沢となることが予想される。
トータルポイントでは圧倒的に有利な吾妻だが、序盤から役ありのリーチをバンバン飛ばしていく。
万が一を心配し過ぎて消極的になるよりはマシだが、例えば
ドラ
西家、吾妻の捨て牌
こんな手牌でも先制リーチと出ていく、超攻撃スタイルだ。
対象的なのは、安田。この手牌から
吾妻のリーチを受けて、中抜いてオリ。吾妻の捨て牌は一色手、またはトイツ手の可能性が高い。
また打として、789三色か一通への手変わり待ち、または、ひとまず打として、一通の変化を待つ手もある。こちらは吾妻とは逆に消極的とも取れるが、どちらも自分のフォームを崩さずに打つという意識を持ってのことであろう。
今回のような条件戦の戦い方としては正しいとは言えないが、決勝戦を意識して打っている様子が見られる。
この局は吾妻がをツモアガリ、3,000・6,000となった。
1回戦南3局、3巡目の黒沢の手牌
ツモ ドラ
北家・黒沢は、ここから打とすると、12巡目にテンパイが入る。
リーチをかけて吾妻から出アガリ。打点力に比重を置いた一打だ。
現在のポイント状況を踏まえると、スピードより打点を重視して打牌を選択する場面が増えてくる。
ポイント上位のものは選択が自由な分、有利なのだ。
このリーチを受けて、親番の安田はドラ2七対子のテンパイを外して、オリに回っていた。
慎重な安田と、攻撃的な打牌で切り込む吾妻。対称的なスタイルが絡み合う部分が多く見られる。
この後、一瞬吾妻が捕まりかけた場面があったが、攻めの姿勢は崩さずに、攻撃によって局をリードし続ける。
黒沢、清水は常に一歩及ばず、吾妻、安田の前残りでプレーオフ最終節は終了となった。
現女流桜花、魚谷侑未に挑む3名が決定した。
各選手のコメント
1位通過 和久津晶
「またこのステージに帰ってくることができました!
去年の雪辱を晴らすべく、魚谷プロに挑戦出来ることをとても嬉しく思っています。
麻雀なので何が起こるかは分かりませんが、全力をもってすれば絶対にかなわない相手ばかりでは無い!
と、強気で行こうと思います。応援よろしくお願いいたします!」
2位通過 吾妻さおり
「21期生吾妻さおりです。実績ある3名に対しどう打てば勝てるか?3件立直に囲まれた!さて何を切るか?先制リーチに押してる人が居るから回ろうなどと、早くも日々闘牌イメージを膨らましております。
最近はニコニコ生中継により過程も観て頂けますので、緊張する半面、自分らしい麻雀をお見せした上で結果を出したいと当日が楽しみでもあります。
①怒涛の攻め
②危険牌を使い切ってのテンパイ、アガリ
③しっかり絞る、オリる
この3点を場況に合わせて緩急つけて打てるよう、心がけます。
頑張りますので応援よろしくお願いします。」
3位通過 安田麻里菜
「8年前、プロ入りしたその年に創設されたのが女流桜花でした。
新人の私は幸運にも決勝に進出。しかし、実力不足のため何も出来ずに敗退しました。
そして今年、またこの舞台に戻ってきました。女流桜花こそ、私の麻雀プロとしての原点。
8年前のリベンジをはたしたいと思っています。」
放送は、新年1月13日から 全12回戦、3日間に渡ってお届けします!
女流プロの熱き戦いをお見逃しなく!!
1月13日(月祝)初日配信はこちら!
1月18日(土)2日目配信はこちら!
1月25日(土)最終日ページが出来次第リンクします
カテゴリ:女流プロリーグ(女流桜花) レポート