第9期女流桜花第5節レポート 美波 智子
2014年10月01日
いよいよ終盤になった。
どの選手ももちろんプラスを重ねたいと考え戦っているが、今回はそれぞれの目標が明確になった状況での戦いだった。
1回戦 東1局
開局早々私に大物手が入る。
8巡目
暗カン ドラ
西家だった私は、出アガリ満貫、ツモアガリ跳満のテンパイを入れたが、11巡目に和泉のリーチ。
リーチ
このリーチを受け、親の瑠美が6をチーして以下の形。
チー
終盤にを持ってきた私がツモ切り、瑠美に2,900の放銃。
形を見た時に、私のアガリ牌であるが5枚あった。
シャンポン待ちも考えた場面で、リャンメンに決め込んだ事が裏目となる放銃。
今日の戦いも苦しいものになると感じた。
東1局から手がぶつかり、激しい半荘になると思ったが、終始小場で終わった。
2回戦
東場の親番で瑠美、和泉が勝負手をしっかりとツモアガリ大きく加点。
焦ってしまった私は、すっかりバランスを崩し箱下まで点棒を減らしてしまった。
3回戦 東1局
親である内田がピンズの一通を完成させ、テンパイでドラのを切りヤミテンに構える。
トイツで持っていた和泉はその場では仕掛けず、合わせ打った私のを二鳴きする。
一鳴きでない事から、役が確定していない感じはしたが、ピンズが高い捨て牌に対し、内田が勝負していた。
内田の手牌は
ドラ
こう変化するもヤミテンのまま。
和泉の手牌は
ポン
終局間際に、内田がをツモり長考、確定している一通が崩れるを河に置き放銃回避。
ヤミテンの判断、打牌選択ともに成功となる内田のファインプレーであった。
タイムシフトを見たところ、単純な枚数では123と234の三色に断定要素はなかった。
(が内田からは4枚見えており、ピンズの一通や345の三色は否定できている。また翻牌の可能性もなくなっている)
2回戦まで、このような際どい局面は勝負を避ける事が多かった内田。
勝負所では読みを入れてギリギリの打牌選択もする、そして反撃チャンスではリーチも多用し加点する、というのが私の知っている内田の勝ちパターン。
しかし和泉は同巡にをツモアガリ、その反撃チャンスを与えない好調ぶり。
さらに加点し大きなトップを取った。
4回戦 東1局
4回戦も東1局に勝負手がぶつかる。
すでにこの日▲54.3Pと後のない私に、またもや勝負手が入った。
リーチ ドラ
しかし、瑠美の手牌
ポン
またしても、勝負手をものにした瑠美が得点を重ねた。
この日多くの失敗を重ねてきた私は、このアガリを見てやっぱり浮上するのは難しいと感じていたが、その後親番で勝負手をあがることができ、4回戦はトップをとることができた。
従来の桜花であれば5節で終わり、降級が確定しているところであるが、今季から6節となり、あとチャンスが1回ある。
なかったはずのこのチャンスを生かして、来節は自分の良いところを出し、残留を目指したい。
カテゴリ:女流プロリーグ(女流桜花) レポート