達人戦 レポート

第1期達人戦〜GREAT LEAGUE〜第1節〜レポート

【日本プロ麻雀連盟の礎を築いてきたレジェンド達と現鳳凰位が相見える新たな戦いが開幕!】

次世代のスター発掘を目的とした若獅子戦・桜蕾戦に続き、30代40代にスポットを当てた鸞和戦。そして2023年4月、遂に待望のレジェンドプロ7名と現鳳凰位で行う年間リーグ戦が新設された。その名も「達人戦〜GRET REAGUE〜」通称Gリーグである。

◆出場者
・灘麻太郎
・森山茂和
・伊藤優孝
・荒正義
・前原雄大
・古川孝次
・沢崎誠
・HIRO柴田(現鳳凰位)

◆ルール
WRCルールに赤牌を加えたWRC-Rルールを採用。順位点は10-30とする。

◆システム
・各者予選12回戦を行い上位6名がプレーオフへ進出。(※全8節、各節同一メンバーで1日3回戦の対戦。)
・プレーオフは各者2回戦を行い上位4名が決勝へ進出。
・決勝はポイントをリセットし半荘6回戦で優勝者を決める。

《第1節》
灘麻太郎×森山茂和×伊藤優孝×古川孝次
■灘麻太郎

 

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・1937年3月17日(86歳)
・日本プロ麻雀連盟名誉会長
・第10・11・12・13期王位戦4連覇、第6期麻雀グランプリMAX等

■森山茂和

 

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・1951年11月6日(71歳)
・日本プロ麻雀連盟会長
・第9期王位、第12期最強位等

■伊藤優孝

 

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・1949年7月11日(73歳)
・日本プロ麻雀連盟副会長
・第9期鳳凰位、第36期十段位等

■古川孝次

 

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・1949年4月12日(74歳)
・現A1リーグ所属、第16・17・18期鳳凰位3連覇等

 

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解説:勝又健志
実況:優月みか

達人戦〜GREAT LEAGUE、通称Gリーグのオープニングゲームは平均年齢76歳という数字が物語るように長年に渡って日本プロ麻雀連盟の土台から支えてきた創設メンバーが集結した。

森山
「通称Gリーグ、皆さんには“ジジィリーグ”として愛着持って見て頂けたら嬉しいですね。」

ユーモア溢れるコメントに反して対局の方は現役バリバリと言った攻防が繰り広げられた。

まずは古川が赤牌入りでも持ち味の流れるような仕掛けが決まる。

 

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中打点ながら子・親で効果的な加点をし、1回戦のトップを決めた。

2回戦入ると今度は初戦二着の森山が好調。

東1局
西家・森山
四万四万四万七万八万一索二索三索五索六索七索一筒一筒 リーチ ロン九万 ドラ一筒 裏北

東3局
東家・森山
七万八万九万赤五索六索一筒一筒 ポン東東東 チー二筒 左向き三筒 上向き四筒 上向き ツモ七索 ドラ五索

瞬く間に50,000弱となりトータルポイントでも森山が一歩抜け出す。

解説:勝又
「これだけの対局者が集まると何を切るとか効率はどうとかの話ではないんですよね。僕自身もまだまだ勉強中で上手く解説できるか分からないですが、相手に流れを持っていかれないように技と技の見せ合いが見所ですね。」

解説席でそのように表現したものが卓内に強く現れたのは2回戦の東3局1本場。森山が連荘中の親番であった。

苦しい形が残る中で伊藤・灘が仕掛け、古川に至ってはピンフ・ドラ1の手をヤミテンである。

 

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ここは親流しが三者の共通認識であり、長年の経験則が際立ったシーンであった。更にこの局は古川の技が光った一局となる。

 

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ヤミテンから数巡後に二筒を持ってくるや否や迷わず五筒と入れ替えて今度はリーチに踏み切る。自身の河に放たれている七筒を利用して九筒狙いに焦点を合わせると

 

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思惑通り森山からその九筒でマンガンを直取りした。正に攻守の切り替えのスピード感は御年74歳とは思えない、現役最年長A1リーガーの片鱗を垣間見せる。

しかし、このアガリによって古川に風が吹くと思われたが今日の森山は包囲網を張られても微動だにしなかった。

南3局
東家・森山
一万一万七万八万一索二索三索三筒三筒三筒 暗カン四索牌の背牌の背四索 リーチ ロン九万 ドラ七万三万 裏一万三筒

メンゼン主体の手組みをベースに、古川に献上したマンガン分をお釣りが出る程の親ハネマンに仕上げて取り返すと

 

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この半荘のトップを決めるリーチ・ツモ・清一色の8,000オールで大きな貯金を持って第1節を終えた。

《第1節成績》
森山+69.9
古川+54.5
伊藤▲5.1
灘 ▲119.3

 

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(文:小林正和)