麻雀マスターズ レポート

第29期麻雀マスターズ ベスト8レポート

ベスト8A卓に出場した選手は

 

 

岡田智和・二見大輔(協会)・近藤久春・沢村侑樹さん(一般)の4名。
ベスト8は半荘3回勝負で上位2名が決勝に進出となるシステム。
1回戦東4局1本場。
トップ目の沢村さんが2フーロしたホンイツのテンパイが入る中、近藤にタンヤオのテンパイが入ります。

 

 

現状の打点を上げる五索切りリーチや三色変化も見ながらの二索切りヤミテンもありますが、ここで近藤は五索切りヤミテンの慎重策を選択。

 

 

続けて二見にもテンパイ。
こちらはピンフに受けずにシャンポンリーチを選択すると、それが見事に決まって一発ツモの4,100オール。
このアガリを切っ掛けに7万点を超えた二見は、初戦でトップ2回分のプラスを叩き出して決勝進出の1つ目の枠を確保しました。

残る1枠を賭けた3人の争いは沢村さんが躍動。

 

 

2回戦の東3局にメンゼンのチンイツをアガリ、まず近藤を落し

 

 

南1局。
ドラ暗刻で目一杯に受けたい手で、七筒を先に切る手順。

 

 

これが功を奏して岡田から八筒で満貫の直撃に成功。

追い詰められた岡田は2回戦オーラスにドラ暗刻でリーチを打つも

 

 

沢村さんが押し切ってトップ。
追いかける2人に止めを刺す完璧な試合運びで、二見と沢村さんが大きく抜け出し2回戦で勝負を決定づけ、ベスト8A卓からの決勝進出は二見・沢村さんの2名に決まりました。

<A卓最終結果>
二見+77.7P 沢村+38.6P 岡田▲51.4P 近藤▲65.9P

 

ベスト8B卓に出場した選手は

 

 

福田大志(最高位戦)・瀬戸熊直樹・真光祐尚・しーらさん(一般)の4名。

1回戦でトップを取った福田が終始攻め続けてリードする展開となり、そこを追いかける2番手争いで瀬戸熊と真光の間で火花が散るも

 

 

2回戦の南4局1本場。
瀬戸熊が真光から跳満を出アガリ、大きく差が開きます。
60ポイント以上離され残り1戦になり勝負あったかと思われましたが、マスターズ連覇を諦めない真光は粘りを見せます。

 

 

最終戦の東1局。
真光は親のしーらさんから出た一万を見逃して流局し、しーらさんの親が連荘となると

 

 

続く1本場で親のしーらさんとの2軒リーチをドラ単騎で制し、跳満のツモアガリ。

 

 

勢いに乗った真光は瀬戸熊から満貫の直撃に成功し、あっという間に2人の差が無くなり大接戦のまま最終戦のオーラスに突入します。
真光から1,500点をアガった瀬戸熊が3.6ポイントリードして迎えた南4局の1本場。

 

 

真光にピンフのテンパイが入ります。
真光の条件は700・1,300以上のツモアガリか、瀬戸熊から1,600以上の直撃。他からの出アガリは瀬戸熊の着順が上ってしまうため、倍満以上が必要と少し複雑な条件になっていました。

このピンフのみをヤミテンにした場合、逆転の条件を満たすことが出来ません。
またリーチ棒を出すと流局時のテンパイノーテンで逆転出来なくなり、瀬戸熊がオリることも充分考えられます。
その場合、この五筒八筒のツモアガリに賭けれるか?
この時、山に残った五筒八筒八筒が1枚だけでした。
真光はほとんど迷わずにヤミテンを選択すると

 

 

タンヤオに手替わり、瀬戸熊から最後の八筒を出アガリ。
ベスト8B卓からの決勝進出は福田・真光の2名に決まりました。

<B卓最終結果>
福田+22.1P 真光+1.7P 瀬戸熊+0.7P しーら▲24.5P

(文:越野智紀)