プロクイーン決定戦 レポート

第15期プロクイーン二次予選レポート 楠原 遊

100

7月30日日曜日。昨晩の大雨はやんで曇り空。
昨日の1次予選から勝ち上がった28名に加えて、新たに戦いに加わったのは以下の20名。

中月裕子
水瀬千尋
冨本智美
大崎初音

崎見百合
(以上日本プロ麻雀協会)

渡辺洋香
足木優
大平亜季
(以上最高位戦日本プロ麻雀協会)

黒沢咲
清水香織
二階堂亜樹
魚谷侑未
吾妻さおり
安田麻里菜
優木美智
青山めぐみ
井上絵美子
高田麻衣子
山脇千文美
(以上日本プロ麻雀連盟)

 

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二階堂亜樹

100

魚谷侑未

100

清水香織

100

黒沢咲

100

井上絵美子

100

山脇千文美

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渡辺洋香

100

大崎初音

100

大平亜季

100

水瀬千尋

 

敬称略

 

プロクイーンの歴代獲得者や、タイトルホルダー、前年度ベスト16進出者等、そうそうたる顔ぶれだ。
しかし昨日の厳しい戦いを通過してきた勝ち上がり組も負けるわけにはいかない。
エアコンでよく冷やしたはずの会場には、えもいえぬ熱気がこもっていた。

計48名による開催となる2次予選は全6半荘。
4回戦終了時下位20名敗退、5回戦終了時下位8名敗退で最終6回戦は20名で行われる。
そこからさらに上位シード選手が待つベスト16へ進めるのは10名。通過率約20%の厳しい戦いとなる。
ここまでおのおのがくぐってきた門、そこからさらに狭き門をくぐり抜け放送対局へ進むことが出来るのは一体どの選手か。

6回戦
最終戦はここまでのポイント持ち越しで行われる。
例年に比べこの年はボーダーが高く、6回戦に残ったのはプラス者のみ。
なお、現在の10位は+59.2Pの清水香織。ここからさらに上がることが予想されるが、各卓、ポイント総合上位2位に入ることが勝ち抜きの目安になるだろう。
上は+113.4Pから下は+11.6Pまでの20名、逃げ切りたい者・追いついて追い越したい者、10の椅子を目指し、各者一斉に走り始める。

 

 

100

1卓(王+113.4P・麻生+58.9P・清水+59.2P・柚花+11.6P)※起家から廻り順

もっとも卓内のポイント差がある卓。
ここまで5戦4トップで1位の王に、ボーダー上にいる清水、そのすぐ下の麻生、そして大きくポイントの必要な柚花。
重い展開になるかと思いきや、仕掛けが多く、早い決着の局が続く。

東3局 親清水
北家麻生のカン六索チーを受け、西家の王がペン三筒チー、南家柚花がそこに発ポン、一筒チーと仕掛けをかぶせていく。
王はともかく、麻生・柚花にとっては清水の親はしっかりと流しておきたい局面だ。3者手が早い。
しかしメンゼンで一足遅いテンパイとなった親の清水

三万四万五万四索五索六索八索八索八索四筒四筒六筒六筒  ドラ五索

この手を力強くリーチ。
ほどなくして、ツモったのは四筒。一番遅くテンパイし、最初にアガった。
そのままポイントで優位に立ったままオーラスはヤミテンでアガリ切り、勝ち上がりを決めた。

勝ち上がり 清水 王

 

 

100

2卓(森+18.4P・古谷+75.2P・西山+58.2P・優月108.7P)
こちらも大きくポイントが離れている卓。大きくポイントの必要な森と、たった17.0P差の古谷・西山の戦いに注目が集まった。
1卓とは対照的に、じりじりとした展開となった。
南2局 親古谷
ここまで42,600点持ちのトップ目に立っている古谷。しかしライバルとなる西山も2着目につけており親番も残っている。
テンパイに向かう古谷の切った牌にロンの声が掛かる。

二万二万五万五万五万六索六索六索二筒三筒四筒五筒七筒  ドラ六索  ロン六筒

アガったのはここまで大人しく勝負を見ていた総合2位の優月。静かにアガリやすい待ちを探し、逃すことなくポイントを加算した。
そして古谷にとっては痛い放銃。一方追う立場の西山にてとっては絶好のチャンスとなったが、次局、親番でテンパイが入らず流局。
オーラスは連荘する必要のない優月のノーテンで局は流れ、そのまま優月・古谷の勝ち上がりとなった。

勝ち上がり 優月 古谷

 

 

100

3卓(七瀬+53.5P・黒沢+76.0P・山脇+106.3P・大野+23.0P)
ほぼ安泰の山脇に対し、22.5P差の七瀬・黒沢、そしてポイントは必要だがラス親の大野。
迎えたオーラス、2着に黒沢、3着目に七瀬。順位点を加算した37.9P差条件となったが、かなり厳しい。
そこに2巡目から鳴いていったのはトップ目の山脇。

六万六万六万四索四索白白  チー二筒 左向き一筒 上向き三筒 上向き  ポン四万 上向き四万 上向き四万 上向き  ドラ一万

いつも通りの軽快な仕掛けで、まっすぐ手作りするしかない七瀬から白を討ち取り1,000点。最後までしっかりとさばいてベスト16進出を決めた。

勝ち上がり 山脇 黒沢

 

 

100

4卓(魚谷+97.4P・崎見+30.2P・高橋+77.6P・中月+47.7P)
ポイント差が少ないながら、上位の連盟2名に対し、協会2名がどこまでせまることができるのかの卓となった。
東場から仕掛けにリーチと手数の多い中月がイニシアチブを取ってゆく展開となる。

南4局1本場、各者の持ち点は魚谷28,400 崎見12,300 中月43,400 高橋35,900
現状魚谷と14.7P差、高橋と12.4P差の中月からリーチが入る。

三万四万五万八万八万六索六索六索三筒四筒五筒六筒七筒  ドラ九万

一発か裏ドラつきのツモアガリで高橋に並ぶことのできる3面張リーチ。
勝ち上がりの可否は他の卓の結果いかんとなるが、同ポイントでの勝ち上がり判定の場合はトップの数の多い中月からとなる。
実はその前巡、親の高橋にもテンパイのチャンスがあった。

一万二万五万六万五索六索七索八索八索五筒五筒六筒七筒

中月の切った三万には声をかけず、ツモ山に手を伸ばす。
ここで片アガリのテンパイを取る高橋はあまりイメージがわかないが、次巡のリーチを受けて何を思ったか。
勝負の行方に注目が集まったが、ここで手牌を開けたのは魚谷。

五万六万五索六索七索五筒五筒五筒六筒七筒  ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き  ツモ七万

リーチを受けても冷静にさばき500・1,000は600・1,100でゲームセット。各々が「らしい」麻雀で戦った卓となった。

勝ち上がり 魚谷 高橋

 

 

100

5卓(鳥越+47.5P・青山+94.0P・+高田+79.0P・大平+35.1P)
もっともポイント差の少ない卓。こちらも、ポイントでリードする連盟2名と、追いあげる最高位戦2名の戦いとなった。

東1局1本場
卓内トータルトップの青山が魅せる。

三万四万五万四索四索四索六索六索八索八索二筒二筒中中  ドラ中

ここからメンツの三万を外しすぐに六索、そして八索をポン。大平のリーチを受けるも四索を暗カンし、この形でテンパイ。

二筒二筒中中  ポン六索 上向き六索 上向き六索 上向き  ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き  暗カン牌の背四索 上向き四索 上向き牌の背

リーチをかけている大平がなすすべなくツモ切った中で12,300。ここまでのリードをさらに広げる意思あるアガリを見せた。
オーラス3本場、粘るラス目の大平の連荘を受け高田。

七索七索二筒四筒  ポン南南南  チー四万 左向き三万 上向き五万 上向き  チー五索 左向き三索 上向き四索 上向き  ドラ三万

19.7P差まで迫っている鳥越を振り切り、決死の3フーローで半荘を終わらせた。

勝ち上がり 青山 高田

 

こうしてベスト16進出者が確定した。進出ボーダーは例年より高めの+79.3Pの黒沢であった。
あと2回勝てば決定戦、3回勝てばプロクイーンのタイトルホルダーとなる。

放送日程は以下の通り。

8月11日(金)
ベスト16A卓(西嶋ゆかりvs優月みかvs青山めぐみvs高田麻衣子)
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8月18日(金)
ベスト16B卓(童瞳vs山脇千文美vs高橋侑希vs王政芳)
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8月25日(金)
ベスト16C卓(和久津晶vs佐月麻里子vs黒沢咲vs清水香織)
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9月1日(金)
ベスト16D卓(茅森早香vs仲田加南vs古谷知美vs魚谷侑未)
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