中部プロリーグ レポート

中部プロリーグ レポート/第27期中部プロリーグ 第4節レポート

Aリーグ:大滝聡
GWも最終日となった5月8日、中部プロリーグ第4節が行われました。
さわやかな五月晴れと言えば、聞こえはよいがむしろ暑いぐらいの陽気。
日中はジャケットすら必要ない暑さに夏が近づいていると感じると共に前期戦も終盤にさしかかっているのを改めて実感しました。
前節までは、杉浦・三戸が引っぱる展開に伊藤が離されまいと喰らいついている様子。
上位陣が安定しているだけ今日の結果次第で最終節は決勝への切符残り1枚を賭けた戦いになるだけに前節同様、上位陣の成績は目が離せない。
1卓 村瀬 土岐 寺戸 伊藤 小野
今期不調の小野だったがこの日は+57.7Pとブレイクして降級圏から脱出した。
まだまだ油断は出来ないが、これで最終節は伸び伸びと自分の麻雀に徹する事が出来るのではなかろうか?
伊藤もトップこそなかったものの手堅い内容で+5.2Pと3位の座をキープした。
決勝を狙える好位置につけていた寺戸にとってはこの日の▲29.7Pは悔やまれる結果。
しかしまだまだポイント的には十分に狙える位置。最終節の戦いに注目したい。
2卓 朝岡 日下 森下 山神 杉村
Aリーグ残留に向けて負けられない山神であったが▲55.9Pと山神の1人沈みという結果に終わった。
今期AリーグからBリーグへの降級者は1名。
たった1名だけにとても重く感じる。
暫定13位で対局を終えた私が言うのも、おこがましいがポイント差を考えると最終節の残留争いは、山神・土岐のマッチレースとなるのが客観的な見方。
こちらの戦いも注目したい。
3卓 三戸 佐藤 杉浦 大滝 菅野
杉浦、三戸の直接対決に注目されたが両者ともスコアを伸ばし、決勝への道を磐石な物とした。
反対に暫定4位の好位置につけていた佐藤がこの日は▲80.4Pの大叩きという結果に。
対局終了後、三戸に牌理についてアドバイスを受けていたのが印象的であった。
中部本部に在籍する若手女子プロの目標とされる佐藤。
追われる立場であり、見本とならなければいけない存在はプレッシャーもあるだろう。
佐藤にとって今日の結果は厳しいものとなったが、それを今後の糧とする事が彼女の背中を見ている後輩プロの為でもあると思っている。
第27期中部プロリーグもいよいよ最終節を残すのみとなった。
それぞれ目標やモチベーションに違いはあると思うが、私自身、来期もこの舞台で戦う為に全力を尽くすだけである。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 杉浦 貴紀 23.7 94.9 6.8 68.7 194.1
2 三戸 亮祐 108.2 ▲ 10.3 19.5 20.8 138.2
3 伊藤 鉄也 22.4 47.2 5.1 5.2 79.9
4 朝岡 祐 23.2 ▲ 36.8 19.2 13.3 18.9
5 杉村 泰治 ▲ 64.7 28.5 19.9 24.1 7.8
6 寺戸 孝志 ▲ 3.5 13.7 8.0 ▲ 29.7 ▲ 11.5
7 森下 剛任 18.6 ▲ 12.7 ▲ 27.1 9.7 ▲ 11.5
8 村瀬 寛光 ▲ 14.4 ▲ 48.5 26.1 7.2 ▲ 29.6
9 日下 健司 ▲ 65.8 13.4 13.0 8.8 ▲ 30.6
10 佐藤 あいり 39.9 6.1 ▲ 9.6 ▲ 80.4 ▲ 44.0
11 小野 雅峻 ▲ 29.0 ▲ 48.4 ▲ 25.9 57.7 ▲ 45.6
12 菅野 直 13.2 ▲ 38.2 ▲ 26.5 ▲ 2.9 ▲ 54.4
13 大滝 聡 ▲ 59.6 18.6 ▲ 8.4 ▲ 7.2 ▲ 56.6
14 山神 達也 ▲ 82.3 ▲ 19.2 8.3 ▲ 55.9 ▲ 149.1
15 土岐 雄太 ▲ 58.4 ▲ 29.3 ▲ 28.4 ▲ 42.4 ▲ 158.5

 
Bリーグ:林俊宏
麻雀プロ
プロとは、一体何を指すのだろう。その道の専門家であり、その道で生計を成り立てファンを作り周りを魅了するものだろうか?全世界にはプロと呼ばれる人は一体何人いるのだろう。もちろん、メディアに出ている方々ばかりがプロではない。
一般の職業をしている方々もその仕事を行い、対価を貰い生計を立てている。まさしくプロの仕事だ。
では、麻雀プロとはなんだろう。
見解は人それぞれなので、ここでは私の持論を書かせてもらおう。
1. 勝負に徹し勝ち負けに拘わる
2. 魅せる麻雀をし、ファンを獲得していく
3. 麻雀プロという肩書きで、生計を立てられている
4. 麻雀普及活動をメインとし教室などに力を入れる
5. 名声を得てメディアに出て活躍する
6. 麻雀という競技の底上げを考え日々新たな戦術など研究をする
7. リアル麻雀だけではなくインターネット麻雀など新たなジャンルへの挑戦
8. 現在行われている世界への麻雀普及活動
9. それに伴い、麻雀競技人口の増加への活動
10. 麻雀プロとして1番になるという絶対的な野望
など、数点勝手に書かせて頂いたが、私的にはどれも大事な内容だと思っている。試合での勝ち負けと同じ位ファンとの触れ合いも大事だし、麻雀プロとして出来る普及活動も絶対的にあると思っている。
だが、全てを1人でこなす事は、とても大変な事だしそれぞれの能力も関わってくる。プレイヤーとして無名でも監督としては一流となった人もいるのも事実なのだから。
しかし、麻雀プロとなったからには一流のプレイヤーを目指す野望を持って欲しいし、自らも野心を持っている。出場する試合には全て勝ちたいし、そのためには努力も惜しみたくない。それでも尚、負けて負けて負ける。
何故麻雀プロは、プロなのに負けるのか?耳の痛い質問である。私も毎日休まず麻雀というものに何かしら関わり人よりも多くの時間を麻雀に捧げているつもりだ。それこそ一日12時間以上は麻雀と接しているのだ。それなのに?将棋のプロが一般の人に負ければビックニュースだろう。
だが麻雀はそれがあり得るのだ。当然それぞれゲーム性も違うのだからしょうがないのだが・・・。
麻雀と将棋の違い。
1.スタートラインの違い
将棋は両者ともに同じ布陣で開始するが、麻雀は毎局配牌が違うのである。それが1対1では無く4人で行なうのだから、ダブリーの配牌もあれば数シャンテンの配牌も訪れる。いきなり王手飛車というスタートは存在しないのだ。
2.終局までの数
麻雀は1局につき17巡から18巡が流局までの流れであるが、将棋にはそれがない。限られた歩数での短期勝負が毎局訪れる。故に勝負掛けの頻度が多くなる。
3.それぞれの目標
将棋では1対1である。勝者と敗者しか存在しない。しかし麻雀は1着2着3着4着が存在する。1着を目指すものもいれば、2着を狙うものもいるし、4着を避け3着を狙うものもいるのだ。自分1人の思惑通りに行かないのが麻雀という競技なのだ。
4.ドラの存在
麻雀にはドラという一発逆転のアイテムが存在する。この競技をやる上で非常に大きな役割を担う存在だ。
5.定石の乏しさ
日本での麻雀の歴史は浅い。当然麻雀プロの歴史も浅い。これからはもっともっと麻雀プロが日々鍛錬し研究を続け定石を発見していかないといけない。麻雀プロはそれを怠ってはいけないと思っている。
このように、私個人の持論を勝手に書かせて頂いたが、負けた言い訳を作りたいのではないのだ。
麻雀プロは、これから多くの使命を持ってもらいたいと考えている。
上記に挙げたプロとしての活動。一つ一つ大事な項目であり、疎かにしてはいけない事なのだ。
それぞれ得意な分野で大いに力を発揮して欲しいし、出来ないからといって恥じる事はない。
ただ、志を高くプロとして自分に何が大事なのかを今一度考えて欲しい。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 古川 孝次 ▲ 13.5 39.6 64.6 49.8 140.5
2 金平 裕樹 15.8 ▲ 25.1 80.4 42.2 113.3
3 安藤 大貴 53.7 ▲ 25.9 28.4 21.9 78.1
4 牛尾 信之 2.7 62.1 ▲ 0.3 ▲ 6.7 57.8
5 山本 拓哉 41.3 ▲ 0.8 7.2 ▲ 28.8 18.9
6 青山 大 ▲ 1.9 37.6 ▲ 54.7 19.5 0.5
7 林 俊宏 ▲ 4.3 ▲ 11.7 ▲ 29.7 35.7 ▲ 10.0
8 越川 清一 ▲ 81.6 36.0 ▲ 12.3 40.5 ▲ 17.4
9 浅野 文雅 17.0 17.9 23.5 ▲ 82.6 ▲ 24.2
10 中谷 彰吾 ▲ 0.1 ▲ 4.9 ▲ 22.6 1.6 ▲ 26.0
11 木村 東平 7.2 15.0 ▲ 26.7 ▲ 33.6 ▲ 38.1
12 加藤 泰史 ▲ 5.6 8.0 ▲ 4.9 ▲ 49.0 ▲ 51.5
13 太田 峻也 ▲ 44.1 ▲ 33.2 10.1 5.2 ▲ 62.0
14 鈴木 雄介 27.6 ▲ 31.3 ▲ 77.2 ▲ 26.7 ▲ 107.6
15 大町 篤志 ▲ 56.0 ▲ 61.9 ▲ 17.0 24.7 ▲ 110.2
16 掛水 洋徳 ▲ 129.2 ▲ 21.4 31.2 ▲ 33.7 ▲ 153.1

 
Cリーグ:都築友和
第4節ともなれば参加者全員がこれまで積み重ねたポイントを意識しての戦いとなる。
今日が終われば半年に渡るリーグ戦も大方の大勢がついてしまう。
降級のないこのCリーグでは勝者を決めるのみの戦いであるので全員が加点を試みることは当然のことである。
私を含め下位グループの者は昇級の可能性を上げるためにとにかくプラスのこの一点が目標、攻め一本である。
しかし、上位陣には違う部分ができる。プラスを求めマイナスを少なくするということは、リーグ戦である以上最初から全員の目標であるが、マイナスを抑えて順位を守るという意識はここまでくれば強くなり、守りの意識がいつも以上に生まれてくるはずである。
今節の私の対戦相手は1位大西、3位清水、15位若松と昇級圏内が2人いるために、自身が大きくポイントを稼ぐためにも守りの意識から生まれる隙を上手につき、いつも以上に攻め込んでいければと思い戦いに臨んだ。
この作戦が上手くはまったのか、3半荘目終了までは清水こそはマイナスを押し付けることは出来なかったが、大西に大きなマイナスを押し付けながらの+50Pオーバーの卓内トップとして進めることができた。
ここまでは失敗した局面がなかったわけではないが、十分に満足出来るものであったし、最後の半荘もプラスして昇級の可能性をあげてやろうと意気込んだ。
4半荘目に入り若松のアガりが続き、60,000点近くのトップで南3局まで進んだ。
ここで私のこれまでの攻めの考えに変化が生まれた。私自身はほとんど失点することなく、28,000の2着で4着の清水は5,000点程であった。
しかし、ここで親の大西に11,600点を放銃してしまう。これで大西は浮きの2着に私は3着に落ちてしまい、ここでこの半荘を半ばあきらめてしまった。
その後、大西が大連荘をして100,000点超えの大トップ、私は大きな4着で最終半荘は終わった。
さすがに暫定トップである者の強さか、大波に乗りこなしここまでの3半荘分のマイナスを一気に取り戻されてしまった。
終わってみれば何とか卓内トップとなったが、+3.8Pとなんとももったいない結末となってしまっていた。
全体の結果は1位に河合が躍り出てトータル+150Pとしているが、上位陣は団子状態であり最終節でどんな波乱が起こっても不思議でない状況である。
最後まで目を離すことが出来ない展開となることであろう。私はかなり昇級の可能性が遠のいて行ってしまったが、1つでも順位をあげるべく最終節を迎える準備をしたいと思う。
Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 河合 慎悟 ▲ 12.8 84.9 45.3 32.6 150.0
2 大西 義則 95.2 48.7 ▲ 22.8 ▲ 5.9 115.2
3 清水 哲也 ▲ 6.9 91.6 25.3 2.9 112.9
4 富村 つぐみ ▲ 3.8 ▲ 2.6 76.1 36.8 106.5
5 長谷川 弘 102.2 16.4 ▲ 16.6 2.3 104.3
6 大高坂 松城 8.3 41.5 6.2 56.0
7 斎藤 寛生 ▲ 23.6 11.2 ▲ 18.3 74.8 44.1
8 原田 知彦 35.6 1.8 ▲ 19.7 16.2 33.9
9 堤 文吾 ▲ 50.6 ▲ 0.4 71.8 7.5 28.3
10 高橋 侑希 54.0 ▲ 30.1 23.0 ▲ 23.7 23.2
11 岡田 智和 43.2 ▲ 12.7 ▲ 14.1 ▲ 8.2 8.2
12 鈴木 淳 29.7 ▲ 4.7 ▲ 18.8 ▲ 12.4 ▲ 6.2
13 太田 充 ▲ 3.2 ▲ 3.1 38.3 ▲ 54.9 ▲ 22.9
14 若松 正和 36.4 ▲ 46.1 ▲ 12.9 ▲ 0.8 ▲ 23.4
15 山本 美文 ▲ 16.9 39.8 ▲ 33.7 ▲ 13.0 ▲ 23.8
16 岡本 丈司 ▲ 35.2 0.9 1.4 ▲ 32.9
17 鈴木 基芳 ▲ 9.0 32.3 ▲ 28.3 ▲ 31.5 ▲ 36.5
18 都築 友和 ▲ 12.3 ▲ 96.6 4.8 3.8 ▲ 100.3
19 永井 ゆうま ▲ 57.2 ▲ 34.8 19.8 ▲ 38.4 ▲ 110.6
20 花井 香央理 ▲ 9.5 ▲ 89.9 ▲ 16.7 3.2 ▲ 112.9
21 池沢 麻奈美 ▲ 80.2 ▲ 36.7 ▲ 25.8 ▲ 142.7
22 家田 みゆき ▲ 76.6 ▲ 53.4 ▲ 88.3 8.7 ▲ 209.6
23 三谷 卓也 ▲ 10.8 ▲ 100.0 ▲ 100.0 ▲ 210.8