北陸プロリーグ レポート

第6期北陸プロリーグ 第4節レポート

第6期北陸プロリーグ第4節:栄田勇作

2023年8月13日
第4節レポートを執筆させていただきます。
日本プロ麻雀連盟39期北陸支部の栄田勇作です。

はじめてのレポートとなりますので、簡単に自己紹介をさせていただきます。
栄田勇作(えいだ ゆうさく)、石川県金沢市出身、39歳、B型、趣味ドライブ、好物ハンバーガー、好きな言葉は『やったんで!』です。

それでは、第4節の模様をお届けします。
第3節で大きく順位が入れ替わり迎えた今節。
首位となった木戸、4位となった里木など、結果だけ見れば華やかさのある上位だが、その位置にたどり着くまでは、決して順風満帆では無い、耐えるというプロの力量を人知れずに発揮させていた。

3節までトータル+55.0Pと着実にポイントを伸ばしてきた里木、第4期北陸プロリーグの優勝経験を持つ里木は、今節3回戦を終えてもこれといったきっかけを見出せずにいた。
迎えた4回戦、一時は10,000点近くにまで落とされ4着目の里木は、その後アガリ打点を見誤らず、オーラスまでに素点を20,000点近くまで回復させていた。

そして、オーラス
今節が1年を左右する大事な局面と捉えていた荒谷についに風が吹き出し、あっという間に5本場まで積み上げた。
持ち点が荒谷58,300点、里木もテンパイで食らいつき21,900点と石川を抜いて2着目まで漕ぎ着けた。

月野18,400、石川21,400

里木にこの時の考えを、聞いてみた。
3回戦を終えて+2.5Pと、今節は決して無理をする場面ではなく、マイナスを覚悟し、次の5節に繋げたいと、石川を逆転する前までは着順アップせずも視野に入れていたと言う。

4回戦南4局5本場
西家7巡目 ドラ四筒
里木の手牌
二万三万四万六万七万二筒二筒三筒二索三索四索七索七索八索

ここでドラが他家にポンされているため三色を見切り打三筒七索をポン

最終形11巡目
二万三万四万六万七万二筒二筒二索三索四索 ポン七索 左向き七索七索

八万ツモの300・500で終局をさせてマイナスを4.0Pと最少でまとめ、トータルを+51.0Pとし、自身を上位に食いこませたのだ。
麻雀プロの力量とは、プラスを大きく稼ぐ事もそうだが、マイナスをいかに最少にするかも、麻雀プロの力の見せ所なのだと知ることが出来た局面だった。

続いて第3節、第4節をプラスにし、▲90Pほどあったポイントを、残り▲22.3Pまで返済した如月に注目。
1、2節と大きくマイナスをつくり、前期の北陸プロリーグ最下位のイメージが脳裏によぎったという。
しかし、3、4節で彼にどんな変化があったのか聞いてみたところ、その答えは意外にも人との出会いだった。

日本プロ麻雀連盟中部本部主催、名古屋で開催されているプロアマリーグ、帝鯱戦(ていこせん)に7月と8月にスポット参戦するなど、幅広く人と交流を深めることで、麻雀プロ特有の重苦しさから解放され、対局をリラックスして打てるように変化していったのだった。

今節の牌姿も、そんな如月を後押しした。
3回戦東2局0本場
南家3巡目
 ドラ九索
四万六万六万六万四筒五筒六筒七筒八筒二索三索四索九索 ツモ九索
四万リーチ

6巡目に九筒ツモ2,000・3,900をツモアガリ、この半荘もスタートダッシュを決めることに成功する。
序盤に大きく加点出来たことで、心理的な余裕をもってたち回ることが出来た。

ポイントをプラス域にする兆しが見えてきた如月。
それでも現在トータル▲22.3P、この勢いを止めずにプラスになれるように、次節以降も頑張りますと、リラックスした表情で意気込んでいた。

その他にも、荒谷が今節+90.2Pと大きく稼ぎ、上位戦が見える位置に着けた。
前節不調だった志多木も、今期には+40.6Pと、決勝進出圏内と舞い戻る。
新人の石川、月野、山田、新保、栄田39期は、全員がマイナスしプロの世界の厳しさを痛感した。来節からの巻き返しに期待。
第8節まで残り半分となった今期プロリーグを、各選手がどう攻めてどう守りポイントをまとめていくか注目していきたい。

(文:栄田勇作)

順位 名前 合計 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節
1 木戸 僚之 74.7 9.1 22.6 18.2 24.8
2 小林 和樹 67.7 ▲ 3.7 16.5 39.8 15.1
3 志多木 健 60.9 64.0 19.7 ▲ 63.4 40.6
4 里木 祐介 51.0 ▲ 2.8 28.4 29.4 ▲ 4.0
5 南 和之 44.5 27.5 ▲ 33.1 91.5 ▲ 41.4
6 後藤 正博 40.9 39.4 ▲ 8.4 13.1 ▲ 3.2
7 成田 理良 39.5 22.2 47.7 ▲ 61.0 30.6
8 松井 直大 35.6 ▲ 29.4 10.1 18.4 36.5
9 宮成 さく 29.8 ▲ 25.4 111.1 ▲ 88.9 33.0
10 荒谷 誠 28.0 17.8 ▲ 35.1 ▲ 44.9 90.2
11 藤本 鉄也 22.3 28.1 67.1 ▲ 20.1 ▲ 52.8
12 新保 翔太 11.4 ▲ 18.4 24.3 45.6 ▲ 40.1
13 梅本 翔 ▲ 9.5 ▲ 1.9 ▲ 4.2 3.1 ▲ 6.5
14 獅坂 祐一 ▲ 15.1 10.2 ▲ 77.1 6.5 45.3
15 如月 靖之 ▲ 22.3 ▲ 64.1 ▲ 30.3 35.6 36.5
16 山田 航輔 ▲ 31.4 ▲ 15.2 ▲ 42.9 33.8 ▲ 7.1
17 栄田 勇作 ▲ 36.2 48.4 ▲ 36.5 5.2 ▲ 53.3
18 月野 桜悠 ▲ 43.5 27.2 ▲ 32.5 15.3 ▲ 53.5
19 堂垂 正裕 ▲ 47.6 1.0 ▲ 38.6 ▲ 3.6 ▲ 6.4
20 石川 雄基 ▲ 49.7 0.2 13.8 ▲ 31.0 ▲ 32.7
21 文月 愛美 ▲ 56.8 ▲ 11.5 ▲ 30.1 0.0 ▲ 15.2
22 浦田 豊人 ▲ 71.1 ▲ 55.8 44.7 ▲ 22.0 ▲ 38.0
23 安城 るい ▲ 77.9 ▲ 45.5 ▲ 30.7 10.1 ▲ 11.8
24 岡田 拓也 ▲ 110.2 ▲ 21.4 ▲ 39.5 ▲ 30.7 ▲ 18.6