北陸プロリーグ レポート

第7期北陸プロリーグ 第2節レポート

Aリーグ

2024年5月6日第7期北陸プロリーグ第2節が開催されました。
初めまして、今期Aリーグのレポートを担当します日本プロ麻雀連盟39期の山田航輔と申します。
今期初のレポートということで簡単な自己紹介をさせていただきます。

山田 航輔(やまだ こうすけ)、39期、富山県出身、23歳、O型
現在石川県内の大学に在学しながら、プロ活動も行っています。
拙い文章になりますが、最後まで読んでいただけると幸いです。

それではレポートに移らせていただきます。

宮成の桜蕾戦2度目の優勝、本田の麻雀マスターズ優勝など、北陸支部がタイトル戦で勢いを見せた中で開催された北陸プロリーグ第2節。
今期からA、Bの2部制のリーグ戦となり、Aリーグでは、優勝経験者から決勝常連、また、選抜戦を勝ち抜いた松井、獅坂、文月、岡田の計12名での戦いになる。
現在首位を走っているのが第2期北陸プロリーグ優勝の木戸。鳳凰戦B2リーグまで進んだ経験のある彼は、今節+12.4Pと着実にポイントを重ね、トータル+68.5Pと首位になった。

木戸に今節で意識していたことを聞いた。

「今期から北陸リーグは2部制になり、昇降級があるようになりました。その中で序盤はポイントを伸ばすというよりも、周りの状況を見ながら戦い方を変えようと心がけました。1節目でポイントを加点することができたので、あまり無理をしない戦い方ができました。」

第1節のプラスを活かし、余裕を持った戦い方で見事首位に立った彼は、今期のリーグ戦においてこう語った。

「優勝してから決勝に上がれず、前期は良い位置にいながらも、6節7節でマイナスしてしまい、決勝を逃して悔しい思いをしたので、今期こそ決勝に残れるように頑張りたいです。」

昨期果たせなかった決勝進出のリベンジを今期果たすことができるのか、今後の彼の戦い方に注目したい。

次に注目したのが+31.2Pと卓内トップをとった安城。
昨期は最下位で終了してしまった彼女は今期こそ、と気合十分の気持ちでリーグ戦に臨んだ。
第1節は大きくマイナスし、今節では2回戦目まで、沈みの2着、3着と苦しんでいた安城。しかし、転機となった局があった。

3回戦南4局0本場 南家 ドラ七索
二万三万四万二索二索四索五索五索六索六索六筒七筒八筒
この勝負手をリーチし、四索を出アガリして7,700の加点。トップをとることができた。
前節大きくマイナスし、今節では少しでもプラスを返せるように攻守のバランスを意識した安城。その意識が実を結び4回戦では1人浮きのトップを獲得した。第5期優勝者の意地を感じられる。

「まだ6節あり、先は長いのでコツコツ頑張りたいと思います!まだポイントはマイナスですが、決勝戦目指して頑張ります!!!」

彼女の必殺技「ねこぱんち!」が今期も炸裂するのか注目である。

他にも、今節77.4ポイントを叩き出した後藤、前節から着実にポイントを稼いでいる獅坂が決勝圏内に入った一方、文月、志多木は2節を消化して▲100Pを下回る苦しい結果となった。しかし、まだ残り6節、全員に優勝の可能性は残っており、まだ諦める段階ではない。

2部制となり、節を消化するごとに目標が明確になる今期の北陸プロリーグ。
優勝を目指す者、あるいは、残留に方針を切りかえる者、それぞれの思惑が入り乱れるであろうAリーグ。今後の熱い戦いに注目していただきたい。
次回は6月30日(日)富山にて行われます。

Aリーグ

順位 名前 合計 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節
1 木戸 僚之 68.5 56.1 12.4            
2 獅坂 祐一 58.8 40.4 18.4            
3 後藤 正博 53.4 ▲ 24.0 77.4            
4 松井 直大 48.3 66.4 ▲ 18.1            
5 浦田 豊人 24.6 ▲ 24.3 48.9            
6 里木 祐介 17.7 3.9 13.8            
7 梅本 翔 12.0 ▲ 4.2 16.2            
8 藤本 鉄也 ▲ 6.3 23.0 ▲ 29.3            
9 岡田 拓也 ▲ 28.5 19.8 ▲ 48.3            
10 安城 るい ▲ 41.3 ▲ 72.5 31.2            
11 文月 愛美 ▲ 107.5 ▲ 61.9 ▲ 45.6            
12 志多木 健 ▲ 120.7 ▲ 22.7 ▲ 98.0            

 
(文:山田 航輔)

  
Bリーグ

2024年5月6日 世間はゴールデンウイークの最終日ということで街からは憂鬱な声が聞こえる中ではありましたが、第7期北陸プロリーグ(Bリーグ)第2節が開催された富山では熱い闘牌が繰り広げられました。
第2節のレポートは日水亮輔が担当します。今年より日本プロ麻雀連盟の一員となった新人で御座いますので、先ずは簡単な自己紹介をさせて頂きます。
日水 亮輔(ひみず りょうすけ)、40期生、富山県出身、38歳、B型。
趣味は競馬(一口馬主)、フットサル、釣りなど多趣味です。今後共宜しく御願い致します。

それでは早速レポートの方に移らせて頂きます。

第7期北陸プロリーグ(Bリーグ)第1節の結果は以下の様になっていた。

 

100

 

この結果に満足する者、より高みを目指して奮起する者、虎視眈々と次節の準備を始める者、各人各様の思いを胸に第2節は行われた。今回出場した選手は15名ということもあり、組み合わせは以下のようになった。
A:石川、山田、日水、新保、月野
B:小林、髙地、南、堂垂、宮川
C:如月、宮成、夏野、栄田、中川
私はAグループに組分けされたが、その他の4人は全て第39期生という組み合わせもあり、私が抜け番の際の同期対決時に印象に残った場面をピックアップさせて頂く。

1回戦(起家から山田、月野、石川、新保)
東4局 ドラ北
山田 持ち点:28,500
月野 持ち点:35,400
石川 持ち点:27,400
新保 持ち点:28,700
一歩リード出来た月野を他3名が追う展開。その状況の中、3巡目に山田から出たドラ北をポン出来たのが石川。自風牌であるためそのまま大きく加点しやすくなった。しかしながら、それに対抗したのが親の新保。3巡目の手牌は
三万五万七万六筒七筒八筒八筒三索六索七索南発発
であったが、石川がドラ北を鳴いた直後に出た発をノータイムでポン、打三索
数巡後、石川より打たれた五索をチー、打南
次巡に五筒をツモり、打三万
そして2巡後に六万をツモり三色同順、発の1,000オールのアガリとなった。
この局面について新保は「まだ2節目とはいえ、現在首位の石川プロにここで勢い付けさせるさせる訳にはいかなかったので、この半荘は終始マークしていた。この局面で仕掛けることは石川プロに打ってしまう可能性を上げることにはなるが、見ているだけでは満貫クラスの加点を許してしまうと考え全力で躱しに行きました。」と語り、
競技麻雀での満貫クラスのアガリはその一戦の勝敗が決まってしまう可能性が高い点数であることや、現在の順位状況を意識していることが分かる局面であった。

また、この1回戦でトップを獲ったのは月野。月野はその後も攻守にメリハリのある展開を続け、見事に卓内トップも勝ち取った。月野に印象に残った局面について聞いたところ、3回戦の南1局4本場と答えた。
3回戦
南1局 4本場 南家 ドラ南
月野は現在28,400点持ちの2着目。
好配牌に恵まれ4巡目にリーチ。数巡後に
五万六万七万一筒一筒六筒七筒八筒一索二索三索南南 ツモ一筒
となり2,000・4,000は2,400・4,400の勝負手をアガった。
「東家が抜けたトップ目で且つ本場もあることから、この勝負所でアガれたことが出来たのが大きかったです。また、続く南2局でもリーチ、ツモ、タンヤオ、ピンフの2,600オールをアガリ2局連続の加点でトップと逆転出来たことが良い結果へと繋がりました。」と語った。
実はこの際に抜けた東家のトップ目だったのは私日水。3回戦は終始展開に恵まれ南1局4本場時の持ち点が48,800。月野よりリーチを受けた私は、配牌からドラの南が1枚あるだけのバラバラ手牌だった為完全にオリに移行。同卓していた石川、山田も同様でオリ気配に見えたが石川が少考後に打四筒。スジでもワンチャンスでも無い中張牌が突然切られたことにも驚いたのだが、手牌にある一筒がスジとなり捨て牌候補になった。もし安全牌が無くなっていたら捨てていたであろう一筒。月野に5,200は6,400を支払う寸前であった。しかしここから逆転されるとは…勉強になりました。

第2節を終えた後の成績は以下のようになりました。

 

100

 

小林が今節+43.3Pと2節連続でプラスを重ねて首位。それを桜蕾戦2冠の宮成が追う展開。
私自身も前節マイナスを最小限に抑えて耐えた結果、今節のプラスで3位につけることが出来た。その他にも今節一番大きくポイントを獲得した月野や、北陸プロアマリーグ帝陸戦の優勝経験がある山田と宮川が順位を上げてきた。然しながらまだまだ序盤戦。順位がこのまま変わらないという事は無く、現在下位につけている者の大逆転も十二分に考えられるので今後の展開に注目したい。

次節の開催は6月30日。今後も熱い闘いが繰り広げられる北陸プロリーグ(Bリーグ)にご期待下さい。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。

(文:日水 亮輔)