第7期北陸プロリーグ 最終節レポート
2025年01月14日
Aリーグレポート
2024年12月22日に北陸プロリーグ最終節が開催された。
今節の結果で、決勝進出者、入れ替え戦者、そして、降級が決まる。
まず、注目したのは、A卓(木戸、浦田、里木、後藤)
大きなポイント変動もなく、4人が決勝進出を決めた。
4選手に、それぞれ決勝戦に対する意気込みを伺った。
まずは、首位通過の、木戸 僚之。第2期に優勝して以来の決勝進出である。
「第2期に優勝してから、何度も惜しい位置にいながらも決勝に進出できず、悔しい思いをしていました。
去年はポイントを守ることを意識しすぎて足りなかったので、今年は伸ばすことを意識できたのが、首位通過に繋がってくれたのかと思います。
今年の組み合わせは、優勝者3人と初優勝を狙う浦田支部長なので良い麻雀を見せて、北陸プロリーグ初の2期目優勝できるように頑張ります。」
次は、2位通過の、浦田 豊人。初の北陸プロリーグ優勝を狙う。
「地方を主戦場としている麻雀プロとしては、その地方主催のプロリーグで優勝することが、最も存在意義の一つだといえるだろう。勿論、私もその一人。
なので、今度こそは是が非でも栄冠を獲得したい。昔、鳳凰位を目指して、一打一打魂を込めて打っていたあの頃を思い出し、しっかりと打ち切り、そして勝ち切りたい。」
3位通過は、里木 祐介。第4期に優勝して以来の決勝進出である。
「前回の優勝から3年ぶりの決勝進出で、少し緊張もありそうだけど、3年間でさらに成長したところを見せて、2回目の優勝を決めたいです!
そして、その後のタイトル戦でも活躍して飛躍の年にしたいと思います!」
4位通過は、後藤 正博。第1期の優勝者、そして、昨年度に続いての決勝進出である。
「昨年度の決勝戦に引き続き、今期も決勝に出場できることは素直に嬉しいです。昨年度は、とても中途半端な麻雀をしたので、今回は、負けて良いから自分らしい超攻撃型で挑みます。
結果、優勝出来たら嬉しいです。皆さんを楽しませる麻雀ができたら良いと思います。」
北陸プロリーグ初の2回目優勝者が現れるのか。それとも、支部長が悲願の優勝を果たすのか、注目である。
次に、B卓(文月、梅本、岡田、安城)
結果次第では、決勝進出、あるいは、入れ替え戦圏内に入る可能性がある。
結果は、岡田、文月がポイントを稼ぎ、梅本、安城がマイナスを叩く形となったが、4人とも残留となった。
最後は、C卓(獅坂、藤本、松井、志多木)
直接対決のため、降級圏内にいる者は、せめて入れ替え戦圏内へ、
入れ替え戦圏内にいる者にとっては、降級圏内に行くことは許されない状況である。
結果は、藤本が+71.2Pを叩き、残留を決めた。
獅坂、松井は入れ替え戦へ。第6期優勝の志多木は降級となった。
今までの北陸プロリーグにおいて、6回中5回の決勝進出の経験があった藤本。
第7期では、第7節で大きなマイナスを叩いてしまい、最終節開始前には、トータル△73.8。入れ替え戦圏内の10位にいた。
藤本に最終節の目標や意識していたことを伺った。
「目標は、残留確定となるトータル卓内トップ。最低目標は、降級確定となる卓内ラス回避。
これが設定となるので、まずはターゲットの獅坂より着順が上になることが最優先でした。」
1回戦を1人浮きのトップで終え、2、3回戦ともに、獅坂より着順を上で終えることができ、獅坂とのポイントは39.6P差。
4回戦は、親番で獅坂と1万点差をつけていたので、あってもおかしくないダブル役満に備え、親番を離さない方向性へシフトしたそうだ。
また、印象に残った局については、2回戦南3局を挙げた。
それぞれ、1着と2着が1,000点競り、3着と4着も1,000競りの自分がラス目という状況。副露が多い中、三者がテンパイ濃厚に見えたという。
藤本は、平和のテンパイをとった次巡に、危険牌を持ってきたところで、オリを選択した。
彼にとっては、当たり前なのかもしれないと振り返ったが、冷静に対処できたことで、僥倖の3着を確保できた。
最後に、来期のプロリーグにかける思いを伺った。
「他家打牌を過大評価になり過ぎず、また、過大評価になりすぎず、序盤は、温度感(レベル感)をしっかり見据えることを忘れないようにしたい。
最低でも決勝、そして、優勝。」
副支部長の来期の麻雀に期待したい。
優勝を目指す、絶対に残留を決めるなど、色々な思いが交錯した北陸プロリーグも今節で閉幕。
決勝進出を決めた4名には、北陸最高峰の戦いを視聴者に届け、優勝を果たすことが出来るのか。
対して、降級となってしまった志多木には、1年でのAリーグ復帰となるか。
入れ替え戦にまわった獅坂、松井はAリーガーのプライドを持ち、最後まで戦い抜けるかどうか、筆者の勝手な期待ではあるが、注目したい。
北陸プロリーグ決勝は、夏目坂にて、1月24日(金) 17時30分に開始されます。
配信対局ですので、皆様ご視聴、応援の程、よろしくお願い致します。
また、1年間私のレポートに付き合っていただきありがとうございました。
(文:山田 航輔)
Bリーグレポート
2024年12月22日北陸リーグ第8節が行われた。
このレポートは、40期生の宮川悟が担当します。
麻雀歴は長いですが、新人プロの初レポートになりますので
拙い所があればご容赦ください。
さて、ついに最終節である。Aリーグ入りをかけた激アツバトルの開幕である。
4月に16名で開幕したBリーグもいよいよファイナル。
Aリーグ昇級は2名、入れ替え戦進出は2名、上位4以内に入ることが必須条件となる。
第7節終了時の成績は以下の通り。
組み合わせは1~8位は井桁、9~12位・13~16位の4卓で行われた。
どの卓からでもチャンスがあり、ヒリつき必至の激戦を制したのは
第1位 山田航輔プロ +122.7P
以下コメント
勝負局として、こちらを挙げてもらった。
4回戦 南4局2本場 東家 ドラ
持ち点 35,600点 5巡目
ツモ
3回戦終了時 トータル+79.6P
現状入れ替え以上は濃厚で、四暗刻も見える手牌だがツモり三暗刻での満貫をアガることが
大きいと考え、は見えてないが
ツモ切りとした。
8巡目に理想のを引き
切りリーチ。
そのままをツモりあげ
4,000は4,200オール。次局でも満貫をツモり大トップで終えることができた。
「40P超えは最終節だけで、他の節は微プラスが多かった。第3節のマイナスから反省し、
我慢するところ、攻めきるところを意識して積み重ねていった結果優勝できたと感じています。
Aリーグの舞台で自分がどこまで通用するか楽しみです。強い先輩方に恐れず、自分を信じて
頑張っていきたい。」
と、語った。
私自身の印象は、腰が重くしっかりとした手作りをし、慌てることがない堅実なタイプ。
Aリーグでもポイントを確実に積み重ねて頑張ってほしい。
第2位 如月靖之プロ +110.1P
以下コメント
勝負局としては、2回戦までは少しマイナスで迎えた3回戦
東2局 東家 8巡目 ドラ
ツモ
下家の中川プロがタンヤオ仕掛けに見えたので、どちらでも使ってなさそうでしたが、
確実な加点がほしいとの思いから待ちリーチを選択。2巡後ツモったのは。跳満ツモを逃したと思ったところに ツモ。最低限事なきを得たかたちとなった。
「全節を通して失点は少なく加点は大きくできた結果が2位昇級に繋がったと思います。
-19.9Pが節単位ワーストなので、状態が悪くても無理して凹むことがなかったです。
来期のAリーグでは、諸先輩方もこれまでのイメージで油断しているかもしれないので、
そこをつきたいですねww
独自の強みとして、各地への遠征・交流で得られた知識や経験を生かして、爪痕残していきたいと思います。」
如月プロの印象はしっかりした捌きと的確なリーチ判断だと思います。きっとAリーガー達を
苦しめることでしょう。
続いて、入れ替えに進出したのは
第3位 月野桜悠プロ +72.5P
以下コメント
「マイナスからスタートしたプロリーグでしたが、最終的にはプラスで終えることが出来て嬉しく思います。ですが昇級まで一歩及ばず悔しい気持ちの方が残っています。入れ替え戦では
勿論Aリーグ入りを果たしたいです。年々Bリーグの人数が増えれば昇級も難しくなるので、このチャンスをしっかりものにしたいです。気持ちばかり先走りせず、状況を見極めて冷静に闘いたいです。」
月野プロはキレ味のいい麻雀の打ち手。女性らしい繊細な部分を持ちながら、ダマの高打点で
ゾッとするような鋭さを併せ持つ。入れ替えが楽しみである。
もう1人の入れ替え戦進出は
第5位 日水亮輔プロ +36.4P
* 第4位の堂垂プロは来期休場の為、次点の日水プロが入れ替え戦進出となります。
以下コメント
「1年目のプロリーグをプラスで、しかも入れ替え戦に進出できたことは、素直に嬉しいです。
反省点としては、1節毎に勝った負けたを繰り返すのではなく、年間を通して勝つことを目標に
できていればと思います。最終節4回戦南2局親番、現時点で上位にいた小林プロのリーチを
凌いでドラの無スジも切り飛ばし、”魂の形式テンパイ”で連荘に繋げたことがこの結果となったと思います。プロ1年目で巡ってきたこのチャンス、なんとかものにしたいです。応援よろしくお願いします。」
今年プロリーグ初参戦の新人プロ、不器用だけど力強い麻雀が持ち味。同期の新人・中年プロと
して是非頑張ってほしい。
私自身注目していた宮成プロは後半失速し、Àリーグ入りは来期に持ち越しとなった。第28期帝陸戦優勝・第7期桜蕾戦優勝と実績十分の2024年となったと思うがここは惜敗となった。私自身いろいろな女流プロと対局はあるが麻雀力・精神力・天賦の才、お世辞抜きに魚谷侑末プロ以来である。来期の対戦が今から楽しみだ。
最終成績
Bリーグの総括としては、Aリーグと比べて私自身も含めまだまだ勉強不足・経験不足は否めないと感じた。牌効率、主観的・客観的な状況判断などの差はありそう。特に今期から加入した40
期は顕著にでていたように思う。が、節を重ね研修リーグも行い所作も含めて、最終節ではだいぶ上達したのではないだろうか。なによりみんな真剣に熱意を持って取り組んできたと思う。
また来期、新しいメンバーを加えてのリーグ戦が楽しみだ。
(文:宮川 悟)
カテゴリ:北陸プロリーグ レポート