北陸リーグ レポート/第11期北陸リーグ 第2節レポート
2014年10月20日
「恐れず驕らず侮らず」
これは私の競技麻雀における座右の銘である。
対局者に対して萎縮すること無く己の麻雀を貫き、全ての方から学ばせて戴く姿勢を忘れること無く、そして麻雀という競技をリスペクトし真摯に向き合う。約10年前、競技麻雀の道を志した折に刻んだこの言葉は、中部から北陸に移りプロアマ混合のリーグ戦であっても何ら変わること無く、私の雀風を支える礎となっている。
多少仰々しいのかもしれないが、それでもその言葉に見合った麻雀打ちでありたい。
私自身がリーグ戦に臨む際に常に抱いている思いである。
さて、私事より始めてしまったが、北陸リーグ第2節。
上下の差は更に大きくなり早くも明暗が分かれている様相を呈してきた。
久方ぶりの北陸リーグ参戦の木戸が今節で78.7Pを叩き、110P超えで首位に立った。
1着は2回のみながら、共に圧巻の1人浮きトップ。失点は小さく、加点は大きく、対局者の3名をオールマイナスとする盤石の立ち回りで前評判通りの強さを見せている。
逆に、プロでリーグの逆ワンツーを決めている濱平、安城には次節以降の奮起が求められる。
前節首位の志多木さんは、4回戦目で箱を割る1人沈みのラスを引かなければ木戸と肉薄していただけに悔やまれる部分も大きい。無論それでも準決勝進出の可能性は高いだけに、修正して次節に臨みたいところだろう。
北陸リーグ古参の方々が苦戦を強いられている中で、今節スコアを伸ばしてきた方々で注目したいのは木下さん、山川さん。
木下さんは「ツキがありました」と謙虚に語っていたが、失点を極力抑えつつ小刻みに加点してゆく手堅い雀風で、後藤、森田(繁)さんといった攻めや捌きの第一人者を向こうに回しながらの2-2-1-2でオールプラス。順位点を着実に積み上げて準決勝を見据えている。
「普段のフリーと違って戸惑うよ」と控えめに笑う山川さんも、とても初参戦とは思えない手堅く、年季の入った麻雀を打つ方である。「いかにオリるか、振り込まないか」を大事にしているとの事で、こちらは小泉さん、飯田さんといった北陸リーグの実力者を抑えこんでの卓内トップを飾っている。
両名共、このまま己のスタイルを見失わなければ、大崩れすること無く上位に名前を連ねてくるのではないだろうか。
そして今節、最も衆人の耳目を集めたのがプロ3人とタイトル戦ファイナリストの集まった卓。
特昇リーグ準優勝でC1リーグデビューを飾った本田。
着実にステージを登り、C2リーグで鎬を削っている濱平。
一般参加ながら本年度マスターズ第3位に輝いた中西さん。
そして私、荒谷。
プロアマ混合のリーグながら、これだけ組み合わせが偏る事は珍しく、他の参加者の関心も高い。
他3者には聞いてはいないが、私自身は今節を今期リーグ戦の勝負所だと位置づけていた。
対局の方は、序盤から大物手の交錯する荒れ場となった展開を追い風に、殴って殴られての打撃型の雀風を以って70P超の卓内トップにて終えることが出来た。
結果として、この対局を私が大きめのプラスで終えることが出来たのは、単純に僥倖と言っても良い。
無論私のスタイル上、70P勝つ事もあれば70P沈む事も覚悟していた。
荒い、と言われても返す言葉もないが、冒頭に記した思いを失うこと無く己の雀風を貫いて行く。
その事が周囲の方々と麻雀に対しての敬意だと私は常に思っている。
勝負は折り返し地点。準決勝へ向けて点数を守りに来る者、あるいは最後の直線前に早くも勝負駆けを挑んで来る者。次節は各人の思いの丈がぶつかり合う1節となるだろう。
準決勝の可能性は誰しもに残されているし、逆もまた然り、である。
仕掛け時を見誤れない最終コーナー。24名が生み出す次なるドラマに期待したい。
順位 | 名前 | プロ/ 一般 | 1節 | 2節 | 3節 | 4節 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 木戸 僚之 | プロ | 33.7 | 78.7 | 112.4 | ||
2 | 荒谷 誠 | プロ | 27.3 | 73.7 | 101.0 | ||
3 | 志多木 健 | 一般 | 74.0 | ▲ 6.7 | 67.3 | ||
4 | 栗野 健翔 | 一般 | 42.2 | 0.4 | 42.6 | ||
5 | 木下 玄基 | 一般 | 0.9 | 35.3 | 36.2 | ||
6 | 平澤 憲一 | 一般 | ▲ 14.0 | 38.3 | 24.3 | ||
7 | 光岡 大幸 | 一般 | 34.5 | ▲ 10.8 | 23.7 | ||
8 | 中西 正行 | 一般 | 15.5 | 7.3 | 22.8 | ||
9 | 後藤 正博 | プロ | 42.4 | ▲ 21.8 | 20.6 | ||
10 | 山川 眞一郎 | 一般 | ▲ 18.6 | 32.1 | 13.5 | ||
11 | 小川 洋輔 | 一般 | 9.9 | 3.2 | 13.1 | ||
12 | 森田 繁基 | 一般 | 25.4 | ▲ 13.9 | 11.5 | ||
13 | 窪田 一彦 | 一般 | ▲ 8.4 | 15.6 | 7.2 | ||
14 | 本田 朋広 | プロ | 26.7 | ▲ 25.2 | 1.5 | ||
15 | 久保 智央 | 一般 | 24.8 | ▲ 49.8 | ▲ 25.0 | ||
16 | 北川 光 | 一般 | ▲ 45.0 | 13.5 | ▲ 31.5 | ||
17 | 吉田 葵 | 一般 | ▲ 28.6 | ▲ 9.0 | ▲ 37.6 | ||
18 | 森田 有一 | 一般 | ▲ 8.3 | ▲ 37.6 | ▲ 45.9 | ||
19 | 小泉 陽平 | 一般 | ▲ 6.5 | ▲ 39.7 | ▲ 46.2 | ||
20 | 飯田 輝雄 | 一般 | ▲ 40.8 | ▲ 5.9 | ▲ 46.7 | ||
21 | 押川 憲一 | 一般 | ▲ 24.5 | ▲ 25.5 | ▲ 50.0 | ||
22 | 恵比須 均 | 一般 | ▲ 60.1 | 5.0 | ▲ 55.1 | ||
23 | 濱平 光朗 | プロ | ▲ 23.4 | ▲ 55.8 | ▲ 79.2 | ||
24 | 安城 るい | プロ | ▲ 82.1 | ▲ 4.4 | ▲ 86.5 |
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