北陸プロリーグ レポート

第10期北陸リーグ 第1節レポート

お初の方は初めまして。ご存知の方はご無沙汰しておりました。
第10期北陸リーグのレポートを担当させて戴きます22期生の荒谷と申します。
拙い文章ですが半年間のお付き合い、どうか宜しくお願い致します。

春の訪れは未だ遠く、雪混じりの冷たい雨が降りしきる3月9日、プロアマ総勢20名によって今期北陸リーグの火蓋は切って落とされた。
北陸リーグは、今期新たにルールが改定され、4節までの上位8名が翌月の準決勝に駒を進めることが出来る仕様となった。
準決勝はポイントをフラットにした状態で半荘を2回、そして各卓2名の勝ち上がりで、準決勝のポイントを持ち越した状態で半荘2回の決勝戦が行われる。

より短期戦に特化し、状態次第では一気に突き抜けることも、またその逆も往々に起こりうる今回のルールの改定。各人がその日の状態を早急に把握し、牌勢に見合った戦略を行使することが求められるリーグ戦と言えるのではないだろうか。

そんな、より立ち上がりの重要性が増した第1節、ポイントを叩いて首位に立ったのは光岡さん。
2、2、1、1のオールプラスで同卓者を圧倒。
ここまで9期行われている北陸リーグの参加者で、プロアマ通じて唯一、複数回優勝を経験している貫禄を見せ付ける形となった。

光岡さんの雀風は、自他共に認める受け麻雀。決して強引に攻めることなく、時には捌き、時には粘って勝負手をものにする腰の据わった打ち手である。今期も他のプロに一歩も引かず、優勝候補の一角となるだろう。

それを微差で追いかけるのが後藤。こちらも彼らしい攻撃的な打ち筋そのままに大物手を続けざまにアガリ、半荘1回で60Pを叩き出している。自らをトップラス麻雀と評する彼の攻撃力は、同じく打撃戦を身上とする私も見習うべき点は多い。

他のプロは私を含め大半が苦しい立ち上がりの中、濱平も好調な滑り出しを見せている。
決して良くは無い状態に加え、彼の卓は「面前大三元」と「面前緑一色」という、めったにお目にかかれないような手が連発する荒れ場。その場況に耐え忍ぶのではなく、自ら強引に流れを掴みに行く打牌で、ラス2回ながらもトップ2回の素点差で荒れ場を制している。

今期は8位までに入れば準決勝に進めるということもあり、最終節まで全員にチャンスはあるだろう。
短期戦ながらも、私を含めたプロにとっては準決勝をノルマとして頑張って貰いたい。

また、最後になるが、冒頭で述べたように短期戦はその日の体勢の把握と、状況に即した立ち回りが要求される。それを充分理解した上で、打撃戦を旨とする私の雀風を貫く事ができるかどうか。個人的な楽しみも内包し、今期を戦い抜きたいと思う。

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 光岡大幸 一般 65.8 65.8
2 後藤正博 プロ 64.1 64.1
3 森田有一 一般 51.1 51.1
4 北川光 一般 50.8 50.8
5 押川憲一 一般 43.3 43.3
6 窪田一彦 一般 33.9 33.9
7 濱平光朗 プロ 26.4 26.4
8 飯田輝雄 一般 10.5 10.5
9 安城るい プロ 7.2 7.2
10 森田繁基 一般 ▲ 3.3 ▲ 3.3
11 高村和人 一般 ▲ 11.8 ▲ 11.8
12 小川洋輔 一般 ▲ 20.2 ▲ 20.2
13 小泉陽平 一般 ▲ 24.3 ▲ 24.3
14 荒谷誠 プロ ▲ 26.3 ▲ 26.3
15 本田朋広 プロ ▲ 27.2 ▲ 27.2
16 四柳弘樹 プロ ▲ 34.4 ▲ 34.4
17 志多木健 一般 ▲ 36.2 ▲ 36.2
18 恵比須均 一般 ▲ 38.0 ▲ 38.0
19 松原健志 プロ ▲ 47.2 ▲ 47.2
20 清水裕 一般 ▲ 87.2 ▲ 87.2