第18期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第5節レポート
2019年09月10日
Aリーグ第5節:高谷圭一
関西リーグもちょうど折り返しとなる第5節の組合せは以下の通りとなります
1卓 辻本・横山・吉本・稲岡
2卓 勝間・米川・佐々木・藤川
3卓 高谷・宮田・坂本・城
2卓の組合せは関西を代表するAリーガー同士の激突となった。
1回戦ここまでトータル成績が大きくマイナスしている勝間が奮闘しトップを取るが、続く2回戦、勝間は箱下寸前の大きなラスをとってしまい暗雲が立ち込める。
しかし、3回戦再び勝間がトップを取り2回戦までのマイナスを返済した。
対して、2回戦までプラスだった佐々木が3回戦目で▲30P程のマイナスをしてしまい今節マイナスに転じてしまった。
4回戦(起家から米川・藤川・佐々木・勝間)
東2局 親(藤川) ドラ
ここまで苦しい展開で1万点前半まで持ち点を削っていた勝間が、ドラ含みの跳満をツモりあげる。
ツモ ドラ
常に冷静なうち回しの印象深いのがこの勝間である。
ここまで得点が削られてしまった場合、得点を取り返そうと焦ってリーチをかけてしまい他家に交わされてアガリを逃してしまう場面を過去によくみている。
しかし、この勝間はどんな状態になってもぶれずに自分の麻雀を打ち切っているように感じる。
簡単なようでこれが一番難しいと感じるし、下のリーグと上のリーグの差にこういったところにあるように思える。
東3局 親(佐々木) ドラ
藤川が中巡に以下の役なしテンパイをいれるが、ヤミテンを。
数巡後、を引き入れ打の三面待ち変化でリーチを打つ。
佐々木も一気通貫の変化をみてヤミテンをしていたが、藤川に先制リーチをいれられたこともあり以下の牌姿で追っかけリーチをいれる。
数巡後、藤川が佐々木のあたり牌であるを掴み、軍配は佐々木にあがった。
がノーチャンスでかなりよく見え、佐々木が親番ではあるが、このリーチを何人の人がいれられるのだろう?
この1局に佐々木の強さを感じられた。
しかし、この後佐々木は展開に恵まれずマイナスの3着で終了となるが、この半荘の丁寧なうち回しと豪快な部分が見られ、引き出しの多さを感じ取れた。
3卓
1回戦東場は、城が3連続アガリを決め一気に加点をして40,000点オーバーのトップに立つが、南場で7,700、5,200点の放銃をしてしまい、この回は原点を割りマイナスの3着となる。
対して、高谷は南場の7,700点のアガリが決め手となりこの回1人浮きのトップを取ると、続く2回戦、3回戦も連続トップを取り、今節40Pのプラスを叩きだすフィニッシュとなるが、これで今節までの借金を全て返済し次節以降での決定戦進出に望みを繋げている。
城も2回戦、3回戦と安定した打ち回しでプラスを重ねると4回戦目で60,000点近い1人浮きのトップを取って、今節大きくプラスとし今節リーグ戦の暫定首位に立ち決定戦進出に向けて大きく躍進した。
対して、宮田と坂本の2人が今節一度も原点キープできずに大きくマイナスをしてしまう。
坂本は降級圏内に入ってしまったが、次節以降奮起し必ずや挽回してくることだろうと思う。
Aリーグの対局を重ねるごとに、こんな凄いところで戦わせて貰っているという思いが強くなっていく。
だからこそ、このAリーグでもっともっとたくさん戦いたいと思うとともに、なんとか食らいついて太閤位決定戦進出のチャンスを伺えたらと思う。
今期Aリーグ初参戦の城が首位に立ち大健闘している中、前期太閤位決定戦に進出した勝間と辻本が降級圏内に入ってしまうという波乱の中、いよいよ次節後半戦に突入し前半戦以上に熱い戦いになるのは間違いないと思われる。
Bリーグ第5節:丸山直
前半戦の最後となる第5節。ここが終われば折り返しとなる。現在マイナスの者は、ポイントの如何によって後半戦の戦いが苦しくなるのでなんとかプラスしたいところ。
1卓(川上・山室・仁科・稲垣)
稲垣、川上が大きくポイントを伸ばす。仁科、山室は大きなマイナス。
2卓(杉田・大橋・筒井・辻井)
激しくぶつかり合う展開となった。
3回戦 南2局 持ち点17,100の杉田だったが、5巡目に2をチーするとすぐに筒井から
チー ロン
と、速攻のチンイツ。
オーラス ドラ
2着の大橋が34,000、辻井が39,200。
杉田が3巡目にをポンし筒子の混一色模様。9巡目、
ここからを引いた大橋。を切ってリーチとし、2巡後、杉田がピンズを仕掛けるが大橋がツモ、トップをもぎ取った。
4回戦、 杉田
ポン
このテンパイだったが、切ったが
ロン
筒井に放銃。
東2局は前局アガって勢いに乗る筒井が
ドラ
ドラ暗刻のリーチを打つも空振り。
東4局1本場では、大橋と杉田からリーチが入るが、筒井が大橋から7,700。
南2局 ドラ
辻井が2巡目に以下の形でリーチ。
これに真っ向勝負の下家の大橋。3巡目にをチー、5巡目に辻井から切られたをポン。その後、筒井から、
このリーチが入るが。
ポン チー ロン
先制リーチの辻井から7,700。
南3局 ドラ
辻井が7巡目にリーチ。
捨牌
ここに筒井が飛び込んでしまう。
ロン
4回戦は辻井がトップとなり、卓内では大橋と辻井が大きくプラスとした。
3卓(貫上・福原・上村・山中)
全ての半荘で3万点台の浮きとした上村が卓内トップとなった。
3回戦まで厳しい福原であったが、
このアガリの形から切りのフリテンリーチとし、高目のをツモ。これが功を奏したか4回戦はトップを取った。
4卓(長尾・丸山・中川・音羽)
1、2回戦は長尾、丸山がそれぞれトップと2着を取り合う。3回戦は中川が逃げ切りトップ。
ここまで▲49.4Pと苦しい音羽だったが、4回戦開始早々
ツモ ドラ
この倍満が炸裂。道中点棒が削られるが、オーラスには
ツモ
これをアガリトップで今節の負債を減らした。
C1リーグ第5節:根越英斗
夏本番、関西C1リーグの最終節が行われました。
これから暑さが厳しくなるこの季節、一足先に熱気が最高潮になっていました。
さて、4節までの上位陣の成績はこちらでした。
吉田哲史+113.0P
中島+105.0P
辰巳+47.7P
根越+46.0P
木下+42.7P
吉田圭吾+23.3P
現実的に昇級の2枠に届きそうなプラス域の方の成績はこちらですが、吉田哲史、中島の両名が頭2つほど抜けています。
最終節は、順位卓組となっていますので直接対決とはいえ、団子状態となっている2番手軍団の辰巳、根越、木下は戦い方が難しいところ。
直接対決なので点差は縮めやすいところですが、連盟公式ルールはポイントそのものが小さいので、50Pの差を縮めることは中々骨の折れる作業です。
中島・根越・吉田圭吾・山神での対戦。
1半荘目、上位の中島を落とさないと話にならない3者は、当然のことながら中島に辛く打ちます。
それが功を奏し、点棒をもぎ取ることに成功しました。
しかし、2半荘目以降はさすがここまでプラスを積み重ねてきた中島。必死で体勢を立て直してきます。
吉田哲史・辰巳・木下・松尾の卓組。
こちらの卓でもやはり吉田哲史が辰巳、木下、松尾の3者の包囲網に苦しんだようで、3半荘を終えてトータルポイントはこのようになりました。
中島+68.3P
吉田哲史+67.8P
根越+67.6P
木下+56.7P
辰巳+52.7P
上位5名が約18ポイント差であり、上位3名に至っては0.7ポイント差の中にひしめいております。
この中から2名しか昇級出来ないという過酷な状況。まさにデッドヒート、勝負熱は最高潮に達していました。
運命の最終半荘、中島・根越の対決です。着順が上の方が昇級ランプの色濃く点灯しそうな状況です。
ここで腹をくくった中島は小気味よくアガリを拾い、根越を突き放します。
ここまで根越は突き放されまいと必死で食らいつくもここで力尽く。
バランス良くポイントを稼ぎ、そして最後まで攻めの姿勢を崩さなかった中島が、最終半荘をトップで終え、昇級を確定させました。
別卓では辰巳が最後に吉田哲史をまくりきって最終半荘をトップで終え、2枠目の昇級枠を見事にもぎ取りました。
最後の最後まで誰が昇級しても不思議ではない、非常に熱く、おもしろい前期最終節のC1リーグが終了いたしました。
中島プロ、辰巳プロはBリーグでの活躍に期待したいです。
最後になりましたが、拙い文章を毎月ご拝読いただきまして、誠にありがとうございました。
これからも関西リーグに所属するプロ一丸となり盛り上げてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
C2リーグ前期5節
C2リーグは新人を紹介しています。
以下の項目書いてもらいました。
①氏名 ②年齢 ③期
④好きな役 ⑤好きな雀士
⑥プロになろうと思ったきっかけ
⑦麻雀に思うこと、リーグに参加して感じたこと、これからどうなれば良いかなど自由に書いて下さい。
①桑田 憲汰(くわた けいた)
②24歳
③35期
④国士無双、タンヤオ、ピンフ、役牌
⑤松永侑己さん、佐々木寿人さん
⑥松永侑己さんや佐々木寿人さんの全ツッパの麻雀に憧れてプロ麻雀連盟を選びました
⑦全ツッパの麻雀で結果が残せるように頑張っていきたいですC2リーグは新人の紹介をしています。
①北村祐二(きたむら ゆうじ)
②25歳
③34期生
④ホンイツ、トイトイ(勿論、七対子も狙います。)
⑤同期である関西本部34期生全員
⑥好きなこと、やりたいことを極めたいと思ったから。
⑦私は、常にNo.1よりonly.1を志しており、良くも悪くも、多くの方々の印象に残る、「一風変わった面白い雀士」になることを目指しております。
その為にも、実力を向上させるだけでなく、他の見本となる所作・マナーを心がけ、「魅せる麻雀」を打てるよう、日々努力してまいります。
また、最後には、「麻雀プロになって良かった。」と思いながら、プロ人生を終えられるよう、1日1日のプロ活動を大切に取り組んでまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
カテゴリ:関西プロリーグ レポート