関西プロリーグ レポート

第13期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第2節レポート

Aリーグレポート:辻本翔哉

 

A1卓:花岡、藤川、貫上、中川
A2卓:米川、仁科、横山、勝間
A3卓:佐々木、辻本、上村、堀

A1卓は、別日対局だったため観戦は出来なかったが、中川が+38.0Pと好調だったようだ。中川は前節▲13.4Pだったので、トータル+24.6Pになった。この卓は前節のように差があまり広がらず締まった状況になった。

A2卓はA1卓とは違い前節プラスの米川と横山が好調を維持した。
米川+26.7P、横山+31.2P、仁科▲1.6P、勝間▲56.3P。
前期もう一歩のところで決定戦を逃した仁科と、第4期太閤位勝間に巻き返しを期待したい。

A3卓、佐々木と堀の2回戦目の動向が気になった。
堀の1回戦は浮きの2着となったが、あまり調子が良くなく、2回戦目は親番の南3局の時点で2万点そこそこのラス。点数が欲しい中10巡目でリーチ。
その時点でトップの佐々木が食らいつき14巡目で追っかけリーチ。
ドラの三万を自分の手の中に収めての追いかけ勝負に感じた。
しかしハイテイの佐々木のツモはドラの三万
点数が欲しかった堀のドラ単騎の手に振り込んでしまった。
佐々木の打ち筋は読みもしっかりしており、守りも硬いイメージだったので以外だった。
後で佐々木に聞くとやはり三万を引いてのリーチ、役は七対子だったらしい。

その半荘は堀がトップを取り、それから調子を取り戻し4半荘トータルもトップだった。
麻雀は少しのきっかけで流れが傾くと思います。
佐々木がリーチしなかったら振り込みは無かったであろう、逆に跳満をアガっていれば、今節は佐々木の独壇場だったと思う。
お互いを牽制し合い、息苦しささえあるリーグ戦をこれからも楽しんでいきたいと思う。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 横山  毅 50.3 31.2 81.5
2 藤川 議次 62.9 4.0 66.9
3 米川 基紀 27.9 26.7 54.6
4 中川 由佳梨 ▲ 13.4 38.0 24.6
5 辻本 翔哉 30.1 ▲ 6.8 23.3
6 上村 宜久 53.1 ▲ 34.5 18.6
7 花岡 章生 43.0 ▲ 26.4 16.6
8 佐々木 亮 ▲ 16.9 1.4 ▲ 15.5
9 堀  昭義 ▲ 75.7 39.9 ▲ 35.8
10 貫上 洋志 ▲ 44.6 ▲ 15.6 ▲ 60.2
11 仁科健一郎 ▲ 79.2 ▲ 1.6 ▲ 80.8
12 勝間 伸生 ▲ 37.5 ▲ 56.3 ▲ 93.8

 

Bリーグレポート:宮田豊夢

オーラスとは実に不思議な空間であるかのようで、それが持つ独特の雰囲気は、私の胸を期待と不安で押し潰すかのようである。
また、その空間に投げ込まれる雀士たちは何を思い、何を感じているのだろうか。
そこにおいて、普段とは異なる顔を見ることができそうである。

B1卓 (坂本・西原・近野・森下)
東3局、森下が絶好の3面待ちリーチで先行するが、中々ツモとはいかない。
流局かと思われた。しかし、

二万三万四万五万六万七万二筒二筒三筒三筒四筒四筒六筒  ドラ六筒

このテンパイを入れていた坂本から八筒がこぼれて、7,700のアガリ。

二万三万四万三索三索五索六索七索三筒四筒五筒六筒七筒  ロン八筒

放銃してしまった坂本も逆襲に燃える。

南2局

一索一索三索三索七索八索九索  ポン東東東  ポン中中中  ツモ三索  ドラ五筒

南3局、西家

二万二万二万八万八万二索三索四索八筒八筒  ポン西西西  ツモ八筒  ドラ西

坂本の連続アガリで、混戦のまま一気にオーラスになだれ込んだ。

南4局ドラ三筒
点数はそれぞれ
坂本(33,700)
西原(32,100)
近野(22,800)
森下(31,400)

坂本が早々に五万 左向き三万 上向き四万 上向きのリャンメンチーを敢行すれば、無論他のトップ争いの2人も黙っていない。
ポン!チー!で急ぐ。
3者のフーロが重なる中、現在ラス目の近野は、一挙逆転のタンヤオ七対子ドラドラを気迫でテンパイさせる。

二万二万六万六万二索二索八索八索三筒三筒六筒六筒七筒

手に汗握るオーラスの攻防戦となった。
「誰が抜け出す!」観客がそう思った瞬間、坂本から「ロン!」の一声。

三索三索三索三筒三筒四筒四筒四筒七筒八筒  チー五万 左向き三万 上向き四万 上向き  ロン六筒

この六筒、実は片アガリのラスハイ。
坂本の正に鬼気迫る3連続アガリとなった。

坂本はいつもニコニコの気さくな麻雀打ち、今日のオーラスはそんな坂本の超勝負師的な一面を垣間見ることができた気がする。
麻雀が終わればいつものニコニコで話しかけてくれる、実に気持ちのいい打ち手である。

B2卓では、1節では苦汁を舐めた中川が+46.0Pの躍進。
前期Aリーガーの実力をいかんなく発揮した。
(中川保+46.0P、原田▲8.7P、延原▲17.5P、吉田+27.7P、山本▲67.5P)

GWも終わり、初夏から真夏に変わるように、益々熱くなりそうな雰囲気を感じます。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 筒井 宏晶 19.7 55.9 75.6
2 西原 佳隆 83.2 ▲ 15.1 68.1
3 原田 保正 66.3 ▲ 8.7 57.6
4 坂本 誠裕 22.5 18.1 40.6
5 近野理智男 15.4 10.7 26.1
6 玉木 章司 14.5 ▲ 4.0 10.5
7 中川  保 ▲ 43.0 46.0 3.0
8 中野 孝治 1.9 0.0 1.9
9 山中  翼 ▲ 9.4 4.0 ▲ 5.4
10 宮田 豊夢 ▲ 18.4 7.2 ▲ 11.2
11 延原 明美 1.1 ▲ 17.5 ▲ 16.4
12 森下 恭好 0.8 ▲ 24.9 ▲ 24.1
13 掛樋 忠雄 ▲ 4.5 ▲ 32.0 ▲ 36.5
14 山本 善嗣 12.0 ▲ 67.5 ▲ 55.5
15 吉田 哲史 ▲ 98.2 27.7 ▲ 70.5
16 稲森 英子 ▲ 66.9 ▲ 20.9 ▲ 87.8

 

C1リーグレポート:秋山淑子

こんにちわ。ゴールデンウィーク明けで変則開催の第2節ですが、第1節でかなりの点数差がでたので、プラスのものは昇級を、マイナスのものはいやがおうにも降級を意識しまう展開になってしまっています。

3卓(西村、吉本、川崎、森元)
東3局1本場、親が早々に白をポンして仕掛けてきた。
急がねばならなくなった7巡目、配牌からトイツ持ちの東が暗刻になります。

五万六万九万九万二索三索五索七索四筒五筒六筒東東  ツモ東  ドラ五万

ここから打七索で理想的な1シャンテンを手に入れます。

できればドラ面子の順子を確定させてのテンパイをしたいものですが、五索七索を処理した後、8巡目ツモの七筒を鳴かれ、六索七索とソーズのツモ切りが続きます。
そして、四索をツモってテンパイ、即リーチとします。
しかし、ドラ色のマンズは他家から出ることもなく、ツモもマンズは九万のみで流局濃厚と思われた15巡目、やっと七万を引きアガリ親の連荘を阻止しました。

五万六万九万九万二索三索四索四筒五筒六筒東東東  ツモ七万

この手、リーチをかけなくてもアガれるし、親もテンパイ濃厚な状況かつ分の悪い待ちなので、自分などは臆病にヤミテンのままいることも多々あるのですが、リーチを即断した決断力は素晴らしいと思いました。

4卓(木下、上村、中安、田村)
4卓は3回戦終了時点でトータルトップの上村の後ろから観戦していました。
調子のよさそうな人の手は、動きがありそうだと思ったので。

読みどおり?の好配牌
東1局0本場

三万四万五万六万一索六索八索四筒四筒六筒七筒八筒発  ドラ九筒

これを10巡目にテンパイ、11巡目にリーチ、12巡目にツモ。

三万四万五万六万七万六索七索八索四筒四筒六筒七筒八筒  ツモ二万

1,300・2,600のアガリとしました。
高めの八万をテンパイ前に3枚も切った中安は、胸をほっと撫で下ろした。
東2局、そして、その中安の親。北家の田村が4巡目にリーチ。
そのときの、親、中安の手牌。

二万三万八万四索四索六索七索八索八索九索五筒七筒九筒  ドラ七万

北家の捨て牌は、南八索 上向き東五筒 上向き八索を頼りにソーズの上をさばいて追いつきたいところです。
ようやく終盤二万を切って追いつきリーチ。
これに、木下が二万の壁から打一万を放銃。

二万三万六万七万八万四索四索六索七索八索五筒六筒七筒  ロン一万

一万を切るときの木下のリズムが一瞬乱れたのは、いやな感じを少し感じ取っていたのでしょうか?
東2局1本場

三万四万五万三索四索六索六索六索七索八索三筒四筒五筒  ロン二索  ドラ一万

11巡目、続けざまに、中安のロンの声。独走態勢になるかと思われましたが、次局、上村がドラ色のホンイツで攻めて、流局にはなりましたが連荘を阻止。
上り調子の親を蹴った果敢な攻めだったと思いました。

東4局、今まで沈黙していた木下の親番、二索 上向き四万 上向き二万 上向き八筒 上向き九万 上向きと捨てリーチ。
その時の西家中安、

二万三万五万七万五索五索五索六索七索八索八索四筒四筒  ドラ八万

北家・上村の手牌。

四万六万八万九万九万二筒二筒三筒三筒六筒東発発

ここから2人ともツモに恵まれシャンテン数を上げていきます。
中安七索五索六索でテンパイ。五索暗カン八筒ツモ切り。

対して上村、八万三万九筒そして三筒暗刻にして面子手にも対応の形にします。
そこに八索をツモって、切れず打六万とした。
北家・上村の手牌

六万八万八万九万九万二筒二筒三筒三筒三筒六筒発発  ツモ八索  打六万

これが、西家・中安のカンチャに飛び込みとなった。

五万七万六索六索七索七索八索八索四筒四筒  暗カン牌の背五索 上向き五索 上向き牌の背  ロン六万

親がかけたリーチ、それによる危険牌、安牌、五索 上向き暗カン、すべてが1人の「アガリ」に繋がっている象徴のような局でした。

南4局オーラス、ラス目の木下が親番。
この半荘アガリがなかったのですが、テンパイは入っているようで、そろそろ爆発するかも?
と期待を込めて観戦することにしました。

五万五万五万七万九万四索八索九索四筒五筒六筒八筒九筒西  ドラ五万

おおおー!!配牌ドラ暗刻!!アガって欲しい!!テンションあがりました!!
(ごめんなさい、他の方)
この後のほぼムダツモ無しでテンパイして、即リーチ!

五万五万五万七万八万九万七索八索九索四筒五筒六筒六筒  リーチ

しかし、その3巡後、無情にも「ツモ」の声

一筒一筒二筒三筒三筒五筒五筒南南北北中中  ツモ二筒

12,000点の対決は中安に軍配が上がり、1人浮きをもぎ取りました。
木下一矢報えず今節急落した。が、爆発すること多々ありこれからに期待したいと思います。

C1リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 三好 直幸 20.8 81.1 101.9
2 中安 武尊 72.0 29.7 101.7
3 赤木 由実 39.6 41.9 81.5
4 山室 太二 45.8 25.3 71.1
5 上村 政雄 36.0 33.2 69.2
6 川崎 諒介 ▲ 20.4 42.9 22.5
7 西村 友和 36.9 ▲ 20.3 16.6
8 川上 直也 ▲ 2.9 ▲ 0.2 ▲ 3.1
9 吉本 卓矢 ▲ 3.9 ▲ 2.9 ▲ 6.8
10 田村  豊 ▲ 43.1 15.7 ▲ 27.4
11 富田 淳一 9.4 ▲ 38.4 ▲ 29.0
12 森元 直哉 ▲ 42.3 ▲ 20.7 ▲ 63.0
13 秋山 淑子 ▲ 37.4 ▲ 31.4 ▲ 68.8
14 谷上 脩平 ▲ 47.2 ▲ 42.5 ▲ 89.7
15 伊原 達也 ▲ 61.7 ▲ 35.8 ▲ 97.5
16 木下 恭子 ▲ 2.6 ▲ 98.6 ▲ 101.2

 

C2リーグレポート:下山学

1卓(松永・城・下村・高橋)
3回戦を終え、松永・城・下村の3人がプラス得点で迎えた4回戦も、オーラスまで、松永・城・下村の3人が3万オーバーで混戦模様となりトップ取りが激しくなった。

ラス親松永が城から直撃で差を少し広げ、次局は松永・下村がテンパイで流局。
迎えた南4局2本場

一万二万三万五万七万八万九万二索三索九索九索五筒六筒  ドラ九索

この手牌のところへ七筒を引いてきて五万切りリーチ。
すぐ四索をツモり接戦をほぼ手中にした松永。
この半荘を落とした城も3半荘分の貯金でプラス。
後の話では城・下村とも 4回戦目は小さくてもプラス狙いだったそうです。

C2ではまだまだ出来てないことですが(自分を含め)
全員がその局面にあった麻雀を打てなければいけない、そう思います。
上位は団子状態の混戦ですが、次節以降も一打一打意味のある麻雀をしたいですし、見てみたいです。

C2リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 後藤 俊孝 33.8 41.0 74.8
2 下村 学 54.5 8.2 62.7
3 高谷 圭一 50.0 10.4 60.4
4 松永 侑己 4.9 50.9 55.8
5 木下 誠二郎 14.4 39.2 53.6
6 丸山  直 1.9 47.6 49.5
7 吉田 圭吾 95.1 ▲ 48.1 47.0
8 辻井 和也 20.8 25.8 46.6
9 城 裕介 ▲ 4.8 29.5 24.7
10 赤木 里恵 57.4 ▲ 46.0 11.4
11 前川 憲一 ▲ 3.9 10.1 6.2
12 長尾 浩平 ▲ 33.3 26.1 ▲ 7.2
13 稲岡 ミカ ▲ 13.7 5.6 ▲ 8.1
14 鎌田 周平 15.8 ▲ 26.9 ▲ 11.1
15 永田 知也 ▲ 37.1 20.0 ▲ 17.1
16 長野 恵美 13.7 ▲ 37.1 ▲ 23.4
17 山神 剛 ▲ 33.9 9.8 ▲ 24.1
18 辰巳 晴基 1.0 ▲ 32.1 ▲ 31.1
20 疋田 豪 ▲ 39.2 6.6 ▲ 32.6
21 土田 小緒里 ▲ 14.2 ▲ 24.4 ▲ 38.6
22 大久保 朋美 ▲ 37.7 ▲ 8.3 ▲ 46.0
19 大橋 慶一郎 ▲ 15.8 ▲ 37.1 ▲ 52.9
25 只野 真理子 ▲ 82.8 21.6 ▲ 61.2
23 小西 輝彦 ▲ 32.4 ▲ 47.8 ▲ 80.2
24 高橋 正人 ▲ 16.5 ▲ 88.6 ▲ 105.1