静岡プロリーグ レポート

静岡プロリーグ レポート/第11期静岡プロリーグ 第2,3節レポート

第2節レポート
静岡支部のある浜松市では、毎年ゴールデンウィークに浜松祭りが開催される。
中田島砂丘では朝から凧揚合戦が行われ、夕方になると町内自慢の御殿屋台が一同に集まり浜松の夜を鮮やかに演出する。
観光客は毎年100万人以上訪れ、まさに町中浜松祭り一色となる。
まだ祭りの余韻が残る5月17日、第11期静岡プロリーグ第2節が開催された。
第2節の組み合わせ(敬称略)
1卓
太田昌樹×坪井哲也×山本拓哉×平岡理恵
2卓
岡本和也×杉村泰治×石原将樹×中寿文
3卓
鷲見隼人×鈴木郁孝×長内真実×土屋幸弘
4卓(別日対局)
望月雅継×平野敬悟×徳永翔×鈴木雅人
5卓(別日対局)
鈴木秀幸×京平遥×渡辺洋巳×越川清一
静岡プロリーグは、9節を戦い上位4名が決勝戦へ進出するシステムとなっている。
今節の私の対戦相手は、鷲見隼人・鈴木郁孝・長内真実となる。
私のイメージでは、3人とも攻撃力のある攻め屋という印象が強く、激しい打撃戦の展開になると予想していた。
1回戦が始まると、予想に反して嵐の前の静寂なのか淡々と場が進んでいく。
そして、接戦を征したのは鈴木郁孝。
ラスは長内が22,700点持ちの1人沈みとなった。
2回戦は、私が親番で連荘に成功しトップを取る事ができた。
3回戦は、長内と鷲見が幾度と無くぶつかり合い、ことごとく長内に軍配が上がる。
勢いに乗った長内は、フリテンリーチをあっさりとツモアガるなど、点棒を順調に増やし6万点オーバーの1人浮きとなった。
私は4回戦に入る前、今日の長内には逆らわない方が良いと考えていた。
しかし、東1局にドラ暗刻の誘惑に負けてしまう。
長内から先制リーチが入ったが、ドラ暗刻という理由だけで2シャンテンからまっすぐ前に出てしまい放銃となった。
今まで何度こんな放銃を繰り返してきただろう。
自分の中で、今日の長内とは戦ってはいけないと感じていたなら、受けながら進めて行く選択をするべきだったと反省した。
4回戦はラスになったものの、今期のテーマに掲げている“2万点台のラス”は守ることができ、今節は+11.7Pで終わることができた。
1卓の結果は、太田昌樹が2・1・1・1と3連勝を決め+85.1Pと大きくポイントを伸ばし、2位以下を大きく突き放して首位となった。
静岡リーグ初参加となる中部本部所属の山本拓哉はマイナススタートとなってしまったが、長打力のある選手なだけに今後の巻き返しに期待したい。
2卓の結果は、杉村泰治が1回戦の親番で9本場まで積み上げ、6万点オーバーのトップを決めた。
そして、2回戦以降もポイントを上手にまとめ上げ+73.4P。トータル2位まで浮上した。
まだ第2節が終わったばかりだが、ゲームメイクの上手な太田と杉村がポイントを持ったことを考えると、今後の静岡プロリーグはこの2人を中心に進んで行くことが予想される。
私は現在6位となっており、決勝戦へ勝ち残るにはあと2つ順位を上げる必要がある。
まずは、今節の反省点をしっかりと修正して、第3節に挑みたいと思う。
 
第3節レポート
序盤戦。
この言葉を辞書で引くと、
【囲碁、将棋、チェスなどのゲーム、スポーツや事象において、対局や試合を3分割にしたときの1番始め】
と記されている。
静岡リーグは全9節のため、今節の第3節は序盤戦の最終節ということになる。
第3節の組み合わせ(敬称略)
1卓
望月雅継×太田昌樹×鈴木秀幸×岡本和也
2卓
京平遥×杉村泰治×石原将樹×長内真実
3卓
徳永翔×山本拓哉×渡辺洋巳×越川清一
4卓
中寿文×土屋幸弘×鈴木雅人×平岡理恵
5卓(別日対局)
鷲見隼人×鈴木郁孝×平野敬悟×平岡理恵
1卓は、1回戦・2回戦と鈴木秀幸が連続トップでリードしていく。
3回戦も勢いそのままに加点していくが、首位の太田が立ちはだかり3連勝を阻止する。
4回戦は、最下位の岡本が意地のトップを獲り、今節をプラスでまとめ最下位脱出に成功した。
2卓は、前節2位へ浮上した杉村が今節も絶好調。
1・2・2・1と連帯率100%でまとめた。
また、京平もしっかりとプラスでまとめ上げ6位に浮上してきた。
3卓は、山本が大暴れ。
1回戦に5万点台、4回戦に6万点台の一人浮きトップを決め、+79.2P。5位へと浮上してきた。
試合後、山本に話を聞くことが出来たが、
「終始手が入っていた。展開にも恵まれたが、今日はミスを少なくすることができた。静岡プロリーグは初参加ですが、決勝進出を目標にして戦っていきたい。」
と語ってくれた。
4卓は、3位の鈴木雅人と女流桜花で好調の平岡、新人の中と私の組み合わせ。
私は、序盤戦ということを意識して真っ直ぐに打ち進め、状況が悪いときは無理をせず、頭を下げて我慢して戦うことを今節のテーマに掲げ対局に挑んだ。
1回戦は、中が先手を取り最後まで主導権を握りトップを獲った。
私は、頭を下げて我慢していることしか出来なかったが、2回戦目に親で連荘することができ1人浮きのトップを獲ることが出来た。
続く3回戦も真っ直ぐ攻め連勝することに成功した。
4回戦は、中と鈴木雅が南場の親番で連荘するが、しっかりと頭を下げて最小限の失点で収めることが出来た。
ポイントは、+40.7Pで4位に浮上することが出来たが、ポイントよりもテーマ通りに戦えたことに良い手応えを感じることが出来た。
目の前の目標は、9節終了時に決勝戦へ進出できる上位4名に入ること。
勝ち急いで大振りにならないように、次節も状況の悪い時にはしっかりと頭を下げて戦って行きたいと思う。
第3節が終了し、次節からは中盤戦となる。
各選手ともに、テーマや戦術を変えてくることが予想される。
栄えある決勝の舞台に進出するのは誰なのか。
残り6節、目が離せない戦いが続きそうである。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 合計
1 太田昌樹 32.7 85.1 17.2 135.0
2 杉村泰治 ▲ 14.4 73.4 63.3 122.3
3 徳永翔 39.3 0.0 25.7 65.0
4 土屋幸弘 10.3 11.7 40.7 62.7
5 山本拓哉 0.0 ▲ 37.0 79.2 42.2
6 京平遥 7.2 0.0 33.9 41.1
7 鈴木秀幸 ▲ 31.6 0.0 65.1 33.5
8 鈴木雅人 41.6 0.0 ▲ 27.6 14.0
9 平野敬悟 10.0 0.0 0.0 10.0
10 中寿文 12.1 ▲ 29.8 14.3 ▲ 3.4
11 鷲見隼人 26.0 ▲ 32.0 0.0 ▲ 6.0
12 鈴木郁孝 ▲ 3.8 ▲ 8.7 0.0 ▲ 12.5
13 長内真実 0.0 29.0 ▲ 47.8 ▲ 18.8
14 渡辺洋巳 0.0 0.0 ▲ 24.6 ▲ 24.6
15 坪井哲也 ▲ 13.4 ▲ 42.9 0.0 ▲ 56.3
16 石原将樹 0.0 ▲ 15.0 ▲ 49.4 ▲ 64.4
17 岡本和也 ▲ 67.5 ▲ 28.6 13.0 ▲ 83.1
18 平岡理恵 ▲ 54.3 ▲ 5.2 ▲ 27.4 ▲ 86.9
19 越川清一 ▲ 10.8 0.0 ▲ 80.3 ▲ 91.1
20 望月雅継 ▲ 4.4 0.0 ▲ 95.3 ▲ 99.7