静岡プロリーグ レポート

第35回静岡リーグ(プロアマ混合)決勝レポート

【ただ1人、プロで決勝進出した太田昌樹が劇的勝利!】

すっかり、暑さも息をひそめて涼しい陽気となった10月4日。
第35回静岡リーグの決勝戦を迎えた。
4月の開催延期から、開催自体が危ぶまれた中、6月からの開催となり、全4節16半荘を戦い5名の決勝進出者が出そろった。

1位通過 鈴木貴仁さん
2位通過 山田裕昭さん
3位通過 白井健夫さん
4位通過 影山恒太さん
5位通過 太田昌樹プロ

静岡リーグ決勝戦は1位から40、30、20、10、0Pが付く。
5回戦を行い、その時点の5位が脱落、最終戦を行い、優勝を決める。

1回戦 (起親から、影山・太田・山田・白井 抜け番鈴木)

東1局から、手がぶつかる。
影山さんのリーチ、白井さんのホンイツ。
だが、ここは山田さんが300・500でさばく。
各々の特徴が出た局となった。

その後、影山さんは満貫級の大物手やリーチを入れるも、山田さんと太田にかわされる厳しい展開となった。

1回戦成績
山田+12.7P 太田+7.5P 影山▲6.8P 白井▲13.4P

1回戦終了時
山田+42.7P 鈴木+40.0P 太田+7.5P 白井+6.6P 影山+3.2P

 

2回戦 (起親から、白井・山田・鈴木・太田 抜け番影山)

東3局
東1局に2,000・4,000をアガッた山田さんドラドラ含みの好配牌。
しかしなかなか手が進まない中、白井さんからリーチが入る。
リーチ、タンヤオ、ピンフ、三色、ドラで太田から12,000をアガる。

東4局
12,000を放銃した太田が親で一気に挽回する。

まずは六万東のシャンポンリーチ。
終局間際に東をツモり、リーチ、ダブ東、ドラの4,000オール。

同1本場
太田が早々にダブ東をポン。
テンパイの入っていた白井さんを捉え、ダブ東ドラ2の11,600+300をアガリ、さらに加点する。

南1局
今度は山田さんが5巡目中を暗刻にし、マンズ一色へ、7巡目ペン三万待ちのメンホン、一通、中をテンパイ。
これを鈴木さんから12,000のアガリ。

南4局
ここまできつい麻雀を強いられていた鈴木さんに大物手が。

配牌は正直、非常に厳しい。

一万四万五万九万一索一索三索三索七索二筒四筒南白

しかし、順調に牌を重ね11巡目には、

四万四万一索一索二索三索三索三索四索二筒二筒四筒四筒  ツモ四万  打四索

次巡はツモ二索、選択となるがテンパイ取らずのツモ切り。
そこで白井さんからドラの八万東のシャンポンリーチが入る。
直後、待望の四筒をツモし四暗刻テンパイに。

しかし白井さんが八万をツモり、2,000・4,000のアガリで終局した。

2回戦成績
太田+20.5P 白井+11.3P 山田+6.5P 鈴木▲38.3P

2回戦終了時
山田+49.2P 太田+28.0P 白井+17.9P 影山+3.2P 鈴木+1.7P

 

3回戦 (起親から、鈴木・山田・影山・太田 抜け番白井)

東場から太田の勢いが止まらない。
東1局1本場に三色、ドラの5,200+300、東2局にツモ、メンホン、東の2,000・4,000と立て続けにアガリ、予選0Pの状況から、暫定ではあるが首位に立つ。

東4局1本場
試合の流れを決めたともいえる太田の打ち回しが。
影山さんがマンズのホンイツに向かう。
10巡目

二万三万八万九万  ポン東東東  加カン白白白白  チー四万 左向き三万 上向き五万 上向き  ツモ三万  打二万

その次巡六万をツモり、わずかに悩み九万とスライド。
これを太田は見逃さなかった。

14巡目太田は

四万四万七万三索五索六索七索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  ツモ八索

当然七万を切ればテンパイ。
しかし、九万を切るときのわずかに悩んだことにより、太田の選択は長考の末、打四万
テンパイを外した。

次巡四索を持ってきて四万を切っての七万単騎テンパイと変わり、直後に七万をツモり2,000は2,100オールのアガリとなった。

太田に試合後に聞いたところ、もし即切りされていたら七万は止まらなかった可能性はあると述べていた。

3回戦成績
太田+27.8P 影山+18.9P 鈴木▲8.5P 山田▲38.2P

3回戦終了時
太田+55.8P 影山+22.1P 白井+17.9P 山田+11.0P 鈴木▲6.8P

 

4回戦 (起親から、太田・影山・鈴木・白井 抜け番山田)

この半荘は影山さんにとって厳しい半荘となった。
東2局1本場、太田が発中をポンして5巡目にホンイツのアガリ、7,700は8,000。

南2局2本場、太田がドラ暗刻の手でアガリ、7,700は8,300。

南4局1本場、影山さんのリーチに鈴木さんの追いかけリーチ。
影山さんが白を掴んで、リーチ、イーペーコー、白、ドラの8,000は8,300。

いずれも影山さんの放銃、手が入っていただけに非常に厳しかった。

4回戦成績
太田+30.8P 鈴木+8.4P 白井▲4.3P 影山▲34.9P

4回戦終了時
太田+86.6P 白井+13.6P 山田+11.0P 鈴木+1.6P 影山▲12.8P

 

5回戦 (起親から、白井・影山・山田・鈴木 抜け番太田)

この半荘終了時、5位が脱落となる。
しかも、その2~5位の対局となり差も僅差のため、ここでラスを取ると脱落の可能性が高くなってしまう。

南場に入り、鈴木さんに見せ場がくる
南2局3本場

12巡目
二索二索三索四索四索八索八索発発発  ポン六索 上向き六索 上向き六索 上向き

この日2回目の役満テンパイもアガれずに流局。

ここでトータル5位になった影山さんが、敗退となった。

5回戦成績
山田+17.4P 鈴木+7.9P 白井+2.4P 影山▲27.7P

5回戦終了時
太田+86.6P 山田+28.4P 白井+16.0P 鈴木+9.5P 影山▲40.5P

 

最終戦 (規定により起親から、山田・白井・鈴木・太田)

リードしている太田の手が軽く、東3局終了時には2位との差が90Pまで広がる。
南1局、2着目の山田さんが4本まで積むも、太田にアガられ親が流れる。
南2局、3局も太田がアガリ、オーラスへ。
南4局、唯一山田さんが太田からの役満直条件が残ったが、条件を満たす手ができず、全員が手を伏せて終局した。

最終戦成績
太田+33.5P 山田+13.4P 白井▲18.9P 鈴木▲28.0P

最終戦終了時
太田+120.1P 山田+41.8P 白井+2.9P 鈴木▲18.5P 影山▲40.5P

(文:斉藤隆)