プロ雀士コラム/「プロテスト」 小笠原 奈央
2017年02月01日
〜私が麻雀プロになった理由〜
麻雀に出会い、その魅力の虜になり、それを仕事に出来たら最高だと思った。
麻雀をしていると言うだけで周りの反応が悪い時もあった。
こんなにも面白いものを端から否定されるのは切なく感じ、プロになって少しでも麻雀のマイナスイメージを払拭する力になりたい、麻雀に興味を持ってもらいたいと感じた。
幸いな事に、私の両親は麻雀をやるので、そこまで麻雀、麻雀プロに対して否定的では無かった。ただ私がいつも突発的であり、飽き性な性格である事を懸念したのか『そんなに麻雀プロになりたいなら1回で合格をする事。チャンスはその1回だけ』という条件付きであった。
とはいうものの、当時の私は点数も分からないほど。
プロになるために私はまず、地元の麻雀荘で働く事にした。
そこで出会ったのが、日本プロ麻雀連盟に所属する渡邊勇人プロと神林剛プロ、川口亮雅プロであった。
麻雀プロになるために、点数計算から過去問題、Aルールセット、リーグ戦の観戦など多くの時間を費やして丁寧に教えてくれた。
また当時、母親が仕事で偶然にも知り合った、藤島健二郎プロにも日本プロ麻雀連盟の話を色々と教えてもらった。
そして縁があって出会い、背中を押してくれた和泉由希子プロには大きな影響を受けた。
このように沢山の方々に出会って助けられ、今の私があると心底思う。恵まれていた。
〜麻雀プロ試験までと、その後〜
過去問題の勉強、Aルールのセットを繰り返した。
書類選考、筆記試験、面接、実技、半年の三次テスト期間(レポート、面談、筆記、実技を月1回)を経て、私は条件付き合格となった。
条件付き合格とは、日本プロ麻雀連盟が主催する女流勉強会に出席すること。(現在、配信でも行なっている女流勉強会)
その間で何名かが辞めていった。
プロになるまで、辛いと感じた事は多少あったと思うが、それ以上に私は楽しみで仕方がなかった。ここで、私は講師として来ていた瀬戸熊直樹プロの一言により、左手打ちから右手打ちに変更した。当時は、左利きの私には無理だわ!左手使いたいー!と思っていたが、今となっては、とても感謝している。麻雀は勿論、マナー面や作法も同時に教えてもらえて、先輩方と触れ合い質疑応答できる場で充実した半年間であった。
そして、プロになり、トントン拍子にリーグ戦も昇級、有難い事にメディアにも出させていただいた。
麻雀格闘倶楽部
パチスロ麻雀格闘倶楽部
テレビ対局
日本プロ麻雀連盟チャンネルなど
ただ、自身の未熟さから麻雀力が追いつかず、甘く考えていた部分も多々あり、麻雀プロと名乗る度に、辛さや悩みを抱えた。
勝負の世界であり、常に上下を見せつけられる。私には向いていないかもしれない。そう思った。
でも、悩む度にアドバイスをくれる、自分の戦術や経験を無償で教えてくれる先輩方が周りに沢山いた。分からない事を聞ける場が常に提供されていた。気付けば応援してくれる人、私の麻雀が良いと言ってくれる人ができた。私をきっかけに麻雀を始めたと言ってくれた人がいた。
些細なことも見てくれている人がいて、何度も機会を与えてくれた。
自分が踏み出せば、行動に起こせば、何かが変わる。日本プロ麻雀連盟にはそういった基盤が、機会が、人達が揃っている。
麻雀プロになってから、もっと麻雀が好きになったし、当初の麻雀を広めたいという気持ちは強くなり、多くの人と関わりを持ち、色んな経験も出来ている。何より応援してくれる人がいる事を嬉しく感じる。試合での真剣勝負、あの空気感は格別で痺れる感じに幸せもある。辛い事、幸せな事は隣り合わせで、それが勝負の世界では頻繁に入れ替わる。それに打ち勝つためには、自分の信念と向上心、そして勉強。挫折して、学んで、また立ち上がる。その繰り返しだ。
〜これから麻雀プロを目指す方に〜
なんとなく。軽い気持ち。ではなく、なんでもいい。何か一つ強い気持ちを持って、麻雀プロになっていただきたいと私は思う。そして、有難いことに日本プロ麻雀連盟では、先程述べた、麻雀に興味を持つ女性が受ける事ができるトッププロに教わる女流勉強会。インターネット麻雀サイト麻雀ロン2、Aルールが打てる四ツ谷道場、連盟チャンネルの視聴。
プロになってから受ける事ができる、勉強会、若手オーディション、実況オーディション、実況講習、牌譜講習、麻雀講師講習と自分自身をアピール出来る場、学ぶ場は沢山あるので積極的に参加していただきたい。
ここで一つプロ試験までの準備アドバイス
・日本プロ麻雀連盟HPから拾える過去問題を解こう。これは高得点が取れるまで繰り返し行おう。
・日本プロ麻雀連盟のAルールを知ろう。四ツ谷道場に行くか、試合を観戦に行く。日本プロ麻雀連盟HPからもルールを確認できる。
・面接の練習をしよう。限られた時間で自分をアピールしなくてはならない。苦手な人は伝えたい事を箇条書きにして、挑むもあり。
・試験当日は男性はスーツ。女性もスーツやワンピースなど。筆記用具は自分で持って行く。時間には余裕を持って。
遊びではない。当たり前のことを当たり前に出来るようにしよう。
麻雀界はまだ発展途上だ。一人一人の力と行動でこれからの麻雀界が大きく変わっていくであろう。
麻雀界も若手の戦力を求めていて、誰もが活躍できるチャンスがある。アピールする場がすぐそこにある。そして、手本となる先輩方が数多くいる。
このコラムを読んでくれているという事は、興味を持ってくれているという事。是非とも一歩を踏み出していただきたい。その大きな一歩であなたの世界はガラリと変わり、麻雀界を引っ張っていく大きな存在になり得るかもしれない。
偉そうな事をしゃあしゃあと言わせていただいたが、私もまだまだ五里霧中の現状で、皆の背中を必死に追いかける日々である。
是非、一緒に戦い、学び、助け合い、麻雀界の力となり、未来を見ていきましょう。発展させていきましょう。そんな人を日本プロ麻雀連盟は常に求めています。
試験は半年に1回。次は3月11日。日本プロ麻雀連盟HPをチェック。
沢山の扉をどこから開くかはあなた次第。心よりお待ちしております。
カテゴリ:プロ雀士コラム