「プロテスト」 古谷 知美
2020年02月17日
プロになって11年。ほんとに嘘みたいにあっという間の11年でした。
女流桜花というほんとに大きなタイトルをとらせてもらった今でも、これからのプロ活動で「こうなりたい」「これをやりたい」というビジョンがはっきりと見えているわけではありません。
「自分なりにこれまで麻雀の競技プロとして胸を張って人一倍努力してきました」とも言えないと思います。ですが、これははっきりと言えます。
「麻雀も好きだし、麻雀プロという仕事も大好きです」
あの時プロテストの受験を勧めてくれた方、迷っていた私の背中をそっと押してくれた方、そしてプロになってからこんな私に根気よく色々教えてくださった先輩方、プロになったおかげでできた仲間達、そしてデビュー以来私をずっと応援してくださった皆さんに本当に感謝しています。そして勇気を出してプロテストの願書を出した11年前の自分にも感謝です。
さて、今年も日本プロ麻雀連盟のプロ試験が行われます。
私が受験した時の応募人数は約100人…その内、合格者は3割ほどだったと思います。
当時の私はアルバイトをしていた麻雀店のオーナーさんに薦められて受験をしました。
その時はプロの世界の事は殆どわからなかったのですが、麻雀は好きでこれからも続けていきたいし受けてみよう!と決意しました。
試験は筆記試験・実技対局に分かれています。
実技は今すぐどうこうできるものではないと思い、筆記試験を重点的に毎日勉強しました。特に過去問題は繰り返し何回もやりました。
合格した後に『筆記試験の成績はトップクラスだったよ』と講師のプロに教えて頂き、嬉しかった反面【やればできる筆記試験なのにどうしてやらない人がいるんだろう?】と不思議でした。
入会した後も同じです。
今は映像対局が主流となっていて、対局を何度でも繰り返し見直せます。疑問に思った事・迷った打牌、自分で見直せますし、トッププロの解説を聞いて消化する事ができます。
もちろん自分自身の対局でなくてもいいのです。
直接聞いても、連盟には教えてくれる先輩がたくさんいます。
藤崎智プロ、瀬戸熊直樹プロ、勝又健志プロのようなトッププロが講師をされている若手勉強会もあります。
その他にも、滝沢和典プロや山田浩之プロが講師として教えてくれる女流勉強会なども毎週のように開催されています。
強くなりたい、勉強したいと思えば、連盟にはできる場所がたくさん用意されています。
今は麻雀界のイメージも変わりつつあり、メディア露出も近年大きく増えました。その舞台を目指して受験する方も多くいると思います。
女流桜花決定戦というずっと憧れていた舞台…そして仲田加南プロ・魚谷侑未プロ・武石絵里プロといった強豪相手。
そこで優勝できた時は、人生で初めて嬉し泣きをしました。こんな経験も連盟に入らなければきっと一生できなかったと思います。
勉強しても勝てないし、失敗を何度も繰り返してしまうけど、その度に振り返って修正して…を麻雀プロである限りはずっと続けていくのだと思います。
すぐに結果を出す事は難しいかもしれません。
しかし、努力できる・努力して結果を出せば認めてもらえる環境が連盟にはあります。
いま日本プロ麻雀連盟では、共に切磋琢磨できる新しい人材を求めています。
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カテゴリ:プロ雀士コラム